コンディションからサイズに?オリンピアのジャッジ基準が変更!?

オリンピア ジャッジ基準 変更

オリンピアの利権は,Jake Woodという実業家によって2020年に買い取られたのですが,そんなJake Woodがある女性ボディビルダーの死をきっかけに,ジャッジの基準の変更を唱えている様です.

今回はこの情報を皆さんとシェアしたいと思います.

オリンピアのジャッジの基準が変更となる情報

オリンピアのジャッジの基準が変更となる情報ですが,以下のインスタグラムの投稿によります.

この投稿自体は,”This is bodybuilding”というインスタグラムのアカウントなのですが,この発言自体は,Jake Woodの発言になります.

“I am deeply shaken by the loss of Alena. I am not one for empty words. Instead of making posts I’m making changes. I had a productive meeting with Jim and Tyler Manion this morning and we’re all sickened by this turn of events. We agreed that conditioning is overemphasized in the judging criteria and something must be done. I will push for change in all divisions.”

“Coaches and athletes play their part too. I will not say any more here as it may be counter productive. Criticize me and my organizations as you may, I don’t care. What I do care about is greater athlete safety.”

“With that said, I will admit that we’ve been slow to post a memorial. I am just dumbfounded by the meaning of this and am determined to prevent it in the future. I had utmost respect for Alena Hatvani. I want her passing to have meaning that lasts.”

= Alena (Alena Hatvani-Kosinova)が亡くなり,大変悲しく思っております.私は空虚な言葉には興味がありません.投稿する代わりに,私は変化を起こしています.今朝,Jim (= Jim Manion)とTyler Manionと生産的なミーティングを行いましたが,私たちは皆,今回の出来事に痛ましく思っております.私たちは,審査基準の中でコンディショニングが強調されすぎていることに同意し,何かをしなければなりません.私はすべての部門で変更を働きかけるつもりです.

コーチやアスリートもその役割を担っています.逆効果になるかもしれないので,ここではこれ以上言いません.私や私の組織を批判しても構いません.私が気にしているのは,アスリートの安全性を高めることです.

そうは言っても,私たちが追悼文を掲載するのが遅かったことは認めざるを得ません.私はこの意味するところにただ唖然とし,今後このようなことがないようにしたいと考えています.私はAlena Hatvaniに最大限の敬意を払っていました.彼女の逝去には永続する意味を持たせたい.

今回,Jake Woodが述べているのは,ジャッジのコンディション重視の基準に合わせるために,選手が過度にダイエットを行い,これにより,健康が損なわれている選手が多く,その犠牲者にAlena Hatvani-Kosinovaがなってしまったということです.

これにより,Jake Woodは,従来までのコンディション重視のジャッジ基準を変更したいという希望がある様です.Jake Woodは,オリンピアの利権を持っていますから,これすなわち,オリンピアのジャッジ基準を変更したいということでしょう.

オリンピアジャッジ基準の変更の是非

今回,Jake Woodが考えるオリンピアのジャッジの基準ですが,「選手の安全性確保」という観点では,「なぜこのタイミングなのか」,そして,「本当に正しいのか」という疑問があります

まず,選手の安全性確保という観点において,今更感があります

ボディビルダーがコンテストに向けて準備をする段階で命を落としたケースというのは,今回のAlena Hatvani-Kosinovaが初めてではなく,最近の例ではDallas Mccarverがおり,「なぜ今になって問題になるのか」という疑問があります.

これに加えて,プロボディビルダーが引退した後に,心臓疾患で命を落とすケースは非常に多く,それを考えると,なぜ今になって選手の健康を問題視し始めているのか疑問です.

次に,その判断が本当に正しいのか疑問に思います.

今回亡くなったAlena Hatvani-Kosinovaですが,調べたところによると,過去に癌を患っており,2020年には新型コロナウイルスにも感染してしまっていた様です.他の選手と比較した場合,彼女は既往歴というものが存在し,それを基準にして選手の安全性を議論するのは果たして正しいのかということになります.

また,ジャッジの基準が現在のコンディション重視から,サイズ重視へと転換した場合,高い確率でアナボリックステロイドの多量摂取を行う選手が現在よりも増加し,その様な場合において,現在よりも安全性を確保できているのかということが疑問になります,

現状,心臓病で亡くなっている多くのプロボディビルダーは,90年代後半から2000年代初頭,すなわち,ジャッジがサイズ重視だった時代の選手であり,このことが表している通り,ジャッジの基準をサイズ重視にしても健康問題は無くならないと考えられます.

終わりに…

今回のジャッジの基準の変更を唱えるJake Woodは,オリンピアの利権を持っている人であり,プロリーグとは関係のない人になります.

そのため,彼の発言がどの程度,威力をもっているのかは謎ですが,シーズン途中でのジャッジの判断基準に揺らぎを与える様な彼の発言というのは,正直どうなんだろと思ってしまいます.

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