アメリカのサプリメントブランドの1つであるRedcon1は,多くのプロショーにてスポンサーを担っており,それは,アーノルドクラシックでも例外ではありませんでした.
ただ,Arnold Schwarzenegger (アーノルドシュワルツネッガー)の”とある発言”に,Redcon1 CEOの Aaron Singermanが激昂し,「今後,一切,アーノルドクラシックをサポートすることはない」と表明するまでに至り,大きな問題になっています.
今回は,アーノルドシュワルツネッガー vs Redcon1について皆さんとシェアしたいと思います.
アーノルドシュワルツネッガーの問題発言
アーノルドシュワルツネッガーの問題発言ですが,以下の動画で確認することができます.
動画の作製元は,彼のyoutubeチャンネルになります.
今回の問題となっている発言ですが,以下になります.
“There is a virus here,” “It kills people and the only way we prevent it is: get vaccinated, wear masks, do social distancing, washing your hands all the time, and not just to think about, ‘well my freedom is being kind of disturbed here.’ No, screw your freedom.”
ここにはウイルスがあるのです.それを防ぐ唯一の方法は,予防接種を受け,マスクをし,社会的に距離を置き,常に手を洗うことです.そして,『私の自由がここで邪魔されている』と考えるだけではいけません.「私の自由がここで邪魔されている」と考えるのではなく,「自由なんてクソくらえ」なのです.
この発言ですが,要は何を言っているのかというと,新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために,手洗い,マスクの着用,ワクチンの接種というのは完全に個人の自由ではありますが,それは強制的になされるべきであるということです.
我々からすると,至極まっとうなこと言っており,一体何が問題発言なのか分からないのですが,ここで問題になるのが「アメリカは個人の自由を尊重する」という点になります.
Redcon1はアーノルドシュワルツネッガーの発言を問題視
この発言に対して,激昂したのがRedcon1 CEOの Aaron Singermanであり,以下の様な投稿を行っています.
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この投稿で彼が述べているのは以下のことです.
When somebody says ‘Screw your freedom,’ I can’t and Redcon1 can’t, in good conscience, continue to spend hundreds of thousands of dollars sponsoring that show with a name honoring that person. So there’s no way that I can continue, Redcon1 can continue supporting the Arnold Classic for the future,”
誰かが『お前の自由なんてクソくらえ』と言ったら,私もRedcon1も良心の呵責に耐えかねて,その人を称える名前のコンテストに何十万ドルものスポンサーを続けることはできません.ですから,私もRedcon1社も,将来にわたってアーノルドクラシックのサポートを続けることはできません.
Redcon1は,アーノルドクラシックの主要スポンサーであり,それがスポンサーを辞退するというのはアーノルドクラシックに取って大きな痛手となります.
また,当初,Redcon1は,彼とスポンサー契約をする選手がアーノルドクラシックに出場することは不可能であるという立場でしたが,どうやら,それは選手の判断に委ねられるというスタンスに変わった様です (Redcon1ですが,非常に多くの選手と契約しており,彼らが出場できないとなった場合には大きな問題にあなります.).
アーノルドシュワルツネッガーの反応は?
アーノルドシュワルツネッガーは,この問題に対して,自分自身の考えをこのサイトにまとめており,冒頭では以下の様に反応しています.
“I’ll admit, calling people schmucks and saying “Screw your freedom” was a little much, even if I stand by the sentiment. But there is nothing that I’m more passionate about than keeping America great, and it’s the only subject that can make me lose my temper.”
確かに,人をバカにして “自由なんてクソくらえ “と言ったことは,たとえその気持ちに賛同したとしても少しやりすぎでした.しかし、私はアメリカの偉大さを保つこと以上に情熱を傾けていることはないし,それは,私を本気にさせることができる唯一のテーマでもあります.
アーノルドシュワルツネッガーは,言いすぎたことを認めてはいますが,一定の自由の制限を支持しているのは明確であり,これにより,Redcon1との対立は決定的なものになっています.
Redcon1がアーノルドクラシックのスポンサーから撤退したことにより,新たにMUTANTがスポンサーとなる様で,開催には全くの支障がない様です.
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終わりに…
今回のニュースを見ていて,問題の背景は文化的な側面が非常に強く,大変興味深いと感じました.我々,日本人からするとアーノルドシュワルツネッガーは全く問題のあることを言っていない様に思えますが,アメリカの文化的な側面を考えると,この様な問題もおきるのかなと考えてしまいました.