オリンピアを7連覇したPhil Heath (フィルヒース)の最大のライバルとして形容されるKai Greene (カイグリーン)は2016年を最後にコンテストに出場しておりませんが,それでも,素晴らしい肉体を維持しており,毎年の様に彼がオリンピアに復帰するかどうかの議論がなされてきました (結局出場していませんが….).
そんな彼ですが,2022年に入り,サイズダウンしている様な感じがあるため,これを皆さんとシェアしたいと思います.
カイグリーンがサイズダウンしていると考える理由
カイグリーンがサイズダウンしていると考える理由ですが,以下のインスタグラムの投稿によります.
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この投稿は,彼のスポンサー企業であるPowertecのデモになるのですが,この動画のサムネイルを見た時点で「あれ?」と思った方も少なくないと思います (具体的には,三角筋の中部であり,全盛期の彼はもっと発達していたと思います.).この状態で動画を見ますと,この疑問が確信に変わり,それは,カイグリーンがサイズダウンしているという点です.
動画の中でラットプルダウンを実施しているとき,かなり顕著ですが,腕がかなり細くなっていることに加えて肩周りもサイズダウンしています.そもそも,元々,カイグリーンは腕がそこまで強くなく,だからこそ,フィルヒースに敗れるわけですが,今回はその腕の細さがかなり目立っている様な感じがします.
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上の投稿は,2014年と2021年のカイグリーンになるのですが,いずれも前腕がかなり細いことがわかります.ただ,コンディションが良いため,そこまでサイズのなさというのは顕著に感じませんが,今回はほぼノーパンプ状態での撮影であり,また,コンテスト間近というわけでもないためコンディションが良いというわけでもなく,より腕の頼りなさが気になります.
カイグリーンの筋肉量を考えると,彼は,別の部位にはなりますが,フルスクワットを240 kgで何回も実施できる様な筋肉量があるため,それを考えると今回彼が実施しているラットプルダウンが軽過ぎて身体がパンプしていないということも考えられますが,それを考慮に入れても「ここまで細く見えるかな?」というのが第一印象です.
カイグリーンのダウンサイズが意味していることは
今回,カイグリーンが大きくダウンサイズしていることをお伝えしましたが,これは,彼が正式に,以降コンテストに出場しないこと,すなわち引退を意味しているのではないかと感じました.
ボディビルディングは,他のスポーツ競技とは異なり,30代後半から40代前半で身体がピークを迎える選手が多いのですが,40代半ばになると急激に肉体が衰えてしまうという選手は非常に多いです.
かくいうカイグリーンも2022年1月現在で46歳であり,ボディビルダーとしてはキャリアの終盤に近い年齢にあります.となると,サイズが減少してしまうというのは当然と言えば当然の話であり,特に,彼の場合は冒頭で述べた通り5年以上のコンテストに出場していないわけですから,コンテストに向けたシリアスな身体作りを行なっていないのもサイズが減少してしまっている要因として挙げられるでしょう.
ボディビルダーが競技から退くとびっくりするほどサイズが落ちてしまうのは,Jay Cutler (ジェイカトラー)やDextor Jackson (デキスタージャクソン)の例から明らかなわけですが,彼らほど顕著にサイズダウンしているわけではないものの,ダウンサイズしてしまっているのを見ると,やはり引退ということが真っ先に思い浮かんでしまいます.
終わりに…
カイグリーンが突然オリンピアの出場辞退を表明した2015年以降,彼は思わせぶりな態度をとってオリンピアに出場しないということを毎年繰り返してきましたが,この様に彼にサイズが小さくなっているのを見ると,彼の現役引退というのがいよいよ現実的になってきたのかなという印象です.
彼は,ボディビルダーとして最も脂が乗る30代後半から40代前半でオリンピアに出場しなかったわけであり,やはり,我々としてはそこでフィルヒースと戦う姿をもっと見たかったというのが正直な感想であります.
近年のフィルヒースの動向,及び今のカイグリーンの状態を考えると,彼らがステージ上で戦うことはもう来ないのかなと感じてしまいました.