オリンピア 2006は,史上最多の9連覇を狙ったロニーコールマンがジェイカトラーに敗れたコンテストであり,長いオリンピアの歴史の中でも多くの人にとって非常に印象深いコンテストの一つだと思われます.
ショーンレイ,フレックスウィーラー,Kevin Levroneさえ倒すことができず,8年間もの間,最強と言われていたロニーコールマンを倒すためには,彼の身体を上回ることはもちろんですが,メンタル面で非常に重要な要素があったとKevin Levroneは語っています.
今回は,ジェイカトラー がなぜオリンピア 2006でロニーコールマンに勝つことができたか,また,そのときの秘策について,Kevin Levroneが解説している動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
【Kevin Levrone解説】ジェイカトラーがロニーコールマンに勝てた理由についての動画
Kevin Levroneが解説するジェイカトラーがロニーコールマンに勝てた理由についての動画は以下になります.
今回の動画の作成元は,Generation Ironになります.
オリンピア 2006には,Kevin Levroneは出場していません.後述する様なことをKevin Levroneがなぜ知っているのかは,私のリサーチ不足でいまいちわからないのですが,もしかしたら,解説者としてオリンピアに招待されていたのかもしれません.
【Kevin Levrone解説】ジェイカトラーがロニーコールマンに勝てた理由
今回の動画において,ジェイカトラーがロニーコールマンに勝てた理由については,大きく分けて以下の二点が述べられています.
- 肉体的な理由
- 精神的な理由
肉体的な理由
まず,肉体的な理由が述べられています.
オリンピア 2006ですが,ロニーコールマンがコンディションを落としていたのに対して,ジェイカトラーは非常に調子が良かったと述べられています.これは,多くの場所で述べられていることであり,ロニーコールマンは,連覇を重ねるにつれてコンディションがどんどん悪くなってきたという話は結構有名です.
オリンピア 2006の動画があったため,以下で掲載いたします.
(ロニーコールマンとジェイカトラーの他に,デキスタージャクソン,ビクターマルティネスが1stコールだった様ですね.このころからトップで活躍していたデキスタージャクソンはやはりすごいですね.)
こうしてみると,ロニーコールマンとジェイカトラーが別次元の存在であることが分かると思います.
プレジャッジの段階では,そこまで両者にはっきりとした差がみられませんが,ファイナルになると,ジェイカトラーの方が仕上がりが良い様に見受けられます.
ただ,ジェイカトラーの方がロニーコールマンよりも身体が優れていたのは.過去にもあったのですが (特に2001年でしょうか),それでもロニーコールマンに勝つことができなかったのはメンタル的な問題であることをKevin Levroneは示唆しています.
精神的な理由
次に,精神的な理由について述べられています.
まず,ロニーコールマンについてですが,Kevin Levroneは,ロニーコールマンのコンディションがそこまで良くなかったことにより,バックステージでも彼が例年の様な自信がなかったことを述べており,これにより,ファイナルでのロニーコールマンは例年のロニーコールマンとは大きく異なっていたことについて述べています.
それに対して,プレジャッジの段階でかなり評価が高かったことから,ファイナルでジェイカトラーは非常に自信がある様に見えたと述べています.
そこで,Kevin Levroneはジェイカトラーにロニーコールマンに勝てた秘策を伝えたと述べており,「全てで闘争心を出す」ということです.これは,ロニーコールマンが前年までに8連覇している選手だからといって謙遜する必要はなく (= Kevin Levroneは”ファンになってはいけない“という表現を使っています.),むしろ向かっていく必要があり,また,自分自身に自信を持ち,特にポージングにおいては,ロニーコールマンがポージングをやめてもポーズをキープし続けるということです.
実際に動画を確認すると,ジェイカトラーがそこまでポージングをキープしている様には見えませんが,恐らく,このレベルになると自信によるポージングの変化というのが,ジャッジ目線で紙一重の差になるのでしょう.
以上により,肉体的,精神的にロニーコールマンを上回ることができたジェイカトラーは,ついにロニーコールマンを破ることができ,ミスターオリンピアを獲得しました.
終わりに…
オリンピア 2006でジェイカトラー に敗れたロニーコールマンですが,今回の動画の後半で,Kevin Levroneは興味深いことを述べており,それは,「ロニーコールマンがコンテストの結果について文句を言ったことが一度もない」ということです.
この理由としては,コンテスト以前に,ロニーコールマンがボディビルディングという競技を本当に好きであるということです.
これこそが,Kevin Levroneが述べている通り,ロニーコールマンが偉大なチャンピオンと称される理由の一つになるのでしょう.