Julius Maddox,超重量ベンチプレスでの安定性を求めて

ローギアベンチプレスの世界記録である前人未到の800lbsを狙っているJulius Maddoxがトレーニングの一貫で820lbsの重量を扱っている動画を見つけました.

今回は,この動画を皆さんとシェアしたいと思います!

Julius Maddoxのベンチプレストレーニング動画

Julius Maddoxのベンチプレストレーニング動画ですが,以下になります.

動画の作成元は,Julius Maddoxのyoutubeチャンネルになります.

今回の動画では,ベンチプレスで胸以外に稼働する部位である上腕三頭筋及び肩周りのウォーミングアップをしてから,ベンチプレスのトレーニングに移っています.

相変わらず,200 kgを超えても悠々と挙げているのが凄すぎますが (しかも,エルボースリーブもしていません.),やはり今回の見どころはなんと言っても820 lbsのベンチプレスでしょう.

Julius Maddoxが820lbsのベンチプレスを行う理由

今回,Julius Maddoxが820lbsのベンチプレスを行う動画を見て,違和感を感じた人が多いかと思いますが,これは,Julius Maddoxがかねてから課題として挙げていた安定性の向上及び神経系を鍛えるためのトレーニングの一貫だと考えられます.

安定性の向上

まず,安定性の向上のためのトレーニングであることが考えられます.

安定性の向上ですが,これはJulius Maddoxが800lbsのベンチプレスに失敗した後に,回復過程のトレーニングにおいて,740lbsのベンチプレスを扱っていたときに述べられています

ベンチプレスは,その種目の特性上,非常に安定性がかける競技であり,如何にして身体を固定して全身の力をバーベルに伝えるかがキーポイントになります.その安定性は,バーベルを台から離したベンチプレスのトップポジションの状態でほぼ決まるため,今回,Julius Maddoxは820lbsという重量をベンチプレスのトップポジションで止める様なトレーニングを行っているのだと考えられます.

現状,Julius Maddoxのベンチプレスの記録は,770lbsですから,それよりも50lbsも重い重量でトレーニングすることによって,実際に挑戦する800lbsでの身体の安定性を確固たるものにしようとする意図があります.

神経系のトレーニング

次に,神経系のトレーニングをしていることが考えられます.

筋肉が発達するためには,神経系を鍛えることが重要であることが指摘されており,そのために有効なのが「大きな力を出すためのトレーニング」すなわち,高重量の重りを扱ったトレーニングになります.

神経系を鍛えるためには,今回,Julius Maddoxが実施している様な「重量を扱う」というトレーニングは非常に効果的です.ここで,実際に820lbsの重量でベンチプレスを行っていないのもポイントの一つで,神経系のトレーニングは怪我をしやすいというデメリットがあるのですが,この様にバーベルを支えるというトレーニングならば怪我をするリスクを減らすことができます (もはや,このレベルになると,バーベルを支えるというだけでも物凄いトレーニングになりそうですね….).

820lbsという重量で神経系のトレーニングを行っているということで,彼の目標が800lbsにあるということが明確に判断することができます.

終わりに…

実は,今回,Julius Maddoxのベンチプレストレーニングは,我々の様なプロでないトレーニングをしている人にも非常に有用なトレーニング方法になります.

トレーニングの意図としては,安定性,すなわちバーベルを挙げたときのフォームの確認.及び,主に上腕三頭筋,三角筋,大胸筋に高重量を挙げているときの感覚を覚えさせることで神経系を刺激することができ,自分自身の挙上重量を向上させることが可能となります.

これ以外にも,チーティングを使って,神経系を効かすという方法がありますが,チーティングはどうしても怪我をしやすいこと,また,高重量になるとチーティングをしてもバーベルが上がらないことがあるため,本当に安全に重量を伸ばして行きたいなら,時間はかかりますが,Julius Maddoxが行っている方が安全に実施することができます

話は戻って,Julius Maddoxですが,820lbsでトレーニングをしている姿を見て,いよいよ,800lbsに再挑戦する日が近いのかなという感じがします.以前の挑戦でもウェイトの設定ミスがなければ記録を更新していたと言われていますから,やはり,彼の挑戦は非常に楽しみですね.

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