2020/06/20に行われたベンチプレスの祭典であるBEASTS OF THE BENCHの最大の目玉として行われたのがJulius Maddoxによるローギアとしては前人未到の世界記録である800ポンドのベンチプレスでした.
ただ,プレートの装填数を間違えるという信じられないミスにより,世界記録の達成にはなりませんでした.
その後日談として,どうやらJulius Maddoxが800ポンドのベンチプレスの失敗により負傷してしまった様です.
今回は,このニュースを皆さんとシェアしたいと思います.
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Julius Maddoxの怪我
Julius Maddoxの怪我については,彼が自身のインスタグラムにて状態を投稿しています.
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この投稿からもJulius Maddoxがかなり疲れ切っていることが伺いしることができますね.
今回の投稿で述べられている怪我の状態ですが以下になります.
- 背中と胸を捻った状態にある
- 右半身 (右腕,手のひら)が腫れている
ベンチプレスを失敗しただけで,これだけの怪我になるとはやはり800ポンドという重量はとんでもないということがわかります.
背中と胸を捻った状態にある
まず,一点目の背中と胸を捻った状態にあるというのは,おそらく,800ポンドに最初にトライしたときに,アンバランスで上半身にモーメントがかかったためです.これにより,胸周り及びその拮抗筋である背中にダメージが入ってしまったのではないかと考えられます.
右半身 (右腕,手のひら)が腫れている
次に,右腕等が腫れてしまっているということですが,これは前述した際に右側に重い重量,左側に軽い重量があったことにより,右腕にかなりの重さがかかってしまったことが考えられます.腫れるということは,骨に何らかの問題がありそうですが,果たして大丈夫なのでしょうか.
今回の怪我ですが,むしろ怪我だけで済んだのがむしろすごいと思います.800ポンドという重量ならば,失敗すれば命も危ないだけに,現状,そこまでの重傷でないことが朗報といったところでしょうか.
“ずさんな”コンテスト運営を受けて
今回のBEASTS OF THE BENCHの極めてずさんなコンテスト運営を受けて,BEASTS OF THE BENCHの主催者であるCoddy Robbinsが声明を出しています.
これが,インスタグラムでの投稿になっているのですが,アカウントが非公開になっていて見れないんですよね.推測になりますが,多くの人が彼の声明に対して何らかの反応を示したことにより,炎上してしまったのではないでしょうか.
ただ,彼の声明に関しては,以下の動画でご覧になることができます.
動画の作成元は,大人気筋トレyoutubeチャンネルのNick’s Strength and Powerになります.
ここで述べられていることは,すなわち,「生放送で円滑な進行を求めたこと」及び「周りに多くの人がいたこと」により注意が散漫になってしまったということついて述べられていますね.
ただ,運営者としては,それも考慮にいれて進行の計画を立てるべきであり,今回の800ポンドベンチプレスの失敗及びそれに伴うJulius Maddoxの怪我は全て運営に問題があると言っても過言ではありません.「ダブルチェック」「トリプルチェック」の必要性について述べていますが,それは当然であり,この催しを行う前にそこまで気が回らなかったことが残念でなりません.
終わりに…
恐らく,よりきちんとした審判員がいる様な大会ではこの様なミスは起こり得ないのでしょう.私の個人的な憶測になりますが,普段から慣れない人がバーベルの準備をしたことにより発生したミスではないかと思います.
この様な事態を防ぐためにも,パワーリフティング競技では,「重量を電子的に分かる様な仕組みを作れば良いのでは」と思うのですが,恐らく,超高重量を戻す際に生じる反力などによって機器がどうしても壊れやすくなってしまうという問題があるため難しいのかもしれませんね.
今回は,世界記録が更新される可能性が高いと言うことで,大々的に宣伝を行って,多くの人を動員して行いましたが,それも良くなかった可能性が高いです.やはり,記録の更新を狙うならば粛々と,人があまり多くないところで実施した方が良いのかもしれませんね.