物議を醸している模様.メンズウェルネスとは

メンズウェルネス

ボディビルディングは,古くはオープンクラスボディビルディングから始まり,男性のカテ

ゴリでは,メンズフィジーク,クラシックフィジーク,212 lsb,オープンクラス,女性のカテゴリは,ビキニ,ウェルネス,フィットネス,フィジーク,フィギュア,ボディビルディングと多くのカテゴリがあります.

一方で,以上を比較すると,男性と女性で細かくはカテゴリが異なることがわかります.これは,男性と女性は,そもそもの身体の作りが異なるためです.

そんな中,地区大会レベルではありますが,「メンズウェルネス」なる新たなカテゴリを作ったコンテストが開催され,物議を呼んでいます.

今回は,この「メンズウェルネス」の情報についてみなさんとシェアしたいと思います.

ウェルネスとは

ウェルネスとは,元々は,女性のカテゴリです.女性のカテゴリで最も人気があるのはビキニですが,ウェルネスはビキニよりもややサイズが必要なカテゴリです.

例えば,以下は,オリンピア 2022を制したビキニ選手のMaureen Blanquiscoです.

近年のビキニ選手はサイズアップが顕著と言われており,確かに,彼女も背中を中心にかなりのサイズがある印象です.

一方,以下は,オリンピア 2022のウェルネスのチャンピオンであるFrancielle Mattosです.

この2つのカテゴリですが,ハイヒールを履くという点などにおいて非常に良く似ていますが,明らかにウェルネスのが方がよりボディビルディングに近い印象(サイズ,カットの重視)を受ける人が多いと思います.

ビキニが全体的なアウトラインを重要視し,筋肉のつき方にも厳密な規定があるのに対して,このウェルネスというカテゴリは,筋肉のつき方にそこまで厳密な規定があるわけではありません(特に下半身については,ビキニよりも必要であるとされています).このため,よりボディビルディング的な仕上がりが必要となるカテゴリです.

メンズウェルネスに出場したSan Moraesとは

以上から,ウェルネスは,従来,女性のためのカテゴリでしたが,「メンズウェルネス」として男性向けのカテゴリとしてコンテストが開催され,物議を醸しています.

このコンテストですが,Roraima Classicというものです.

 

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以上の選手が,メンズウェルネスに出場したSan Moraesという選手です.彼は,そもそも,比較的,女性にも近い印象を与える顔立ちであり,そこから着想を得て,メンズウェルネスに出場しようということで準備をしていたのだと考えられます.

彼のインスタグラムを見ていると,特に,コンテスト近くのものは女性に見えるような服装で,身体は男性の様で,でも顔は女性のような感じがしなくもないため,見ていて頭がバグりそうになります.

(彼のインスタグラムのフォロワー数をみると,有名なインフルエンサーというわけではないと思われますが,彼が何のためにメンズウェルネスに出場したのかは不明です.)

メンズウェルネスが物議を醸している理由

そもそも,ウェルネスとは,女性向けのカテゴリだったことが物議を醸している原因であると考えられます

ウェルネスは,女性の身体のしなやかさ,美しさに対して,筋肉をつけることで争うカテゴリであり,男性が実施することは想定されていなかったと思われます.このため,女性とは異なり,「たくましさ」が目立つ男性的な肉体の選手ががウェルネスのカテゴリに出場するということは,そもそもウェルネスの目指していたものに合致するのかという疑問はあります.

今回,男性であるSan Moraesは,できるだけ女性に近いような立ち振る舞いでコンテストに出場していますが,それはそもそも「メンズウェルネス」と定義できるのか(単純に,男性の選手がウェルネスに出場してその真似事をしているだけではないのか)が義論すべき点であり,「メンズウェルネス」由来の良さがなければ,新たなカテゴリとして定着しないのではないでしょうか.

終わりに…

個人的には,このメンズウェルネスというのは,少し受け入れることが難しいです.

近年では,ジェンダーフリーの考え方が進み,「女性らしさ」,「男性らしさ」というのはそもそも古い考えであるとみなしている人も多く,そのような人が発想したカテゴリであると考えられますが,これがIFBBプロリーグに取り入れられるかは不透明です.

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