シルヴェスタースタローン,フェイクウェイトか,否か

シルヴェスタースタローン フェイクウェイト

アメリカの往年の名俳優の一人に,Sylvester Stallone (シルヴェスタースタローン)がおりますが,彼がインスタグラムに投稿したトレーニング?が話題を呼んでいます.

今回は,この情報を皆さんとシェアしたいと思います.

シルヴェスタースタローンの問題の投稿

シルヴェスタースタローンの問題の投稿ですが,以下になります.

今回の投稿ですが,45 lbs ( = 約20 kg)プレートを二枚持った状態で立ち上がるというものであり,45 lbsプレートの形状を考えると結構な負荷のトレーニングであることが伺えます.

また,シルヴェスタースタローンですが,70歳を優に超えた年齢であるため,一見すると,このトレーニングは「さすが,シルヴェスタースタローン!」と唸るものになるはずだったのですが,今回のトレーニングで彼が用いた45 lbsプレートが「フェイクウェイトではないか」という疑念が広まり始めています

フェイクウェイトとは何か

ウェイクウェイトですが,その名の通り,Fake ( = 嘘の) weight ( =重り)ということで,実際に記載されている重量よりも著しく軽い重りを指します.

特に,近年では,SNSの普及により,「高重量を扱っているトレーニングをSNS上にアップロードすることでフォロワーを増やしたい」ということを意図に使用している人が海外のトレーニーを中心に多い印象です.また,たちが悪いことに,一部のボディメイキングを行っている人も集客目的で使っていることから,私個人としてはあまり良い印象は持っていません.

そんなフェイクウェイトの流行にのり,フェイクウェイトを専門に販売するお店も存在し,その名もFakeWeights.comになります.

非常に微笑ましい投稿ですが,本来,このサイズのダンベルですと,60-70 kgくらいの重量になると考えられるため,やはり,ぱっと見たときのインパクトはすごいですね.

そもそも,フェイクウェイトの用途ですが,撮影やデザインのために使われていたものであり,それをインフルエンサーたちが目をつけて,現在,海外を中心に大きな広がりを見せているのでしょう.

FakeWeights.comによれば,同社が販売している今回問題になっている45 lbsプレートの重量は同社の特許出願中のデザインであり,その重さはなんと,2lbs ( = 900 g)程度である様です.

シルヴェスタースタローンはフェイクウェイトを使ったのか

今回,シルヴェスタースタローンが使ったウェイトですが,私もフェイクウェイトだと思います

その理由としては,彼の前腕にあると思います.

今回,ウェイクウェイトでなかったとした場合,彼が持ち上げている重量は片手で20 kgのプレートであり,プレートはダンベルやバーベルと比較して把持するような形状で作られていませんから,プレートを持った際に腕橈骨筋の寄与が大きくなると考えられます.そのため,重りをあげた際に前腕がもっと稼働して良いはずなのですが,今回の彼の投稿ではその状態を確認することができません

シルヴェスタースタローンですが,すでに70歳を超えており,彼は継続的にトレーニングを行なっていたと記憶していますから,もし,本当に筋肉を使っているのならば,該当箇所においてしっかりと血管が浮き出るはずです (年齢に言及しているのは,トレーニング継続期間が長いほど,この傾向が顕著であるためです.).

以上を勘案すると,シルヴェスタースタローンが使用したのはフェイクウェイトなのではないかと個人的には考えています.

この問題に対して,大人気筋トレyoutubeチャンネルであるNick’s Strength and Powerでは以下の様な動画を作成しています.

この動画において,Nick’s Strength and Powerを作成しているNick Millerは,シルヴェスタースタローンが使ったのがフェイクウェイトであると述べた上で,その理由として,重りの挙動について挙げています

シルヴェスタースタローンの動画を見るとわかりますが,挙げている段階で重りが不自然に振動を起こしているところがあり,これは,実際の重量がある重りでは起きえない現象になります.

以上を考えると,やはり,今回の重りはフェイクウェイトである可能性が高く,投稿の真意はなんなんだろうと考えてしまいます.

終わりに…

今回の投稿の本当の目的はわかりませんが,少なくとも,これがフェイクウェイトだった場合は,1 kgに満たない重りをここまで高重量に見せかけて挙げるのは流石だなと感じました.

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