女性のボディメイキングカテゴリにおいて，女子ボディビルディングは日本は勿論ですが，フィットネス大国のアメリカでもそこまで人気がありません．
この理由について，往年の名選手の一人であるJohnnie Jackson (ジョニージャクソン)が見解を述べている動画を見つけたため，皆さんとシェアしたいと思います．
ジョニージャクソンとは
ジョニージャクソンは，1971年アメリカ生まれのボディビルダーおよびパワーリフターであり，身長は約172cm，体重は116 kg-125 kgです．
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ジョニージャクソンは，なんと言っても上半身が売りの選手であり，パワーリフティングで鍛えたテクニックでとんでもない重量を扱ってトレーニングをすることで，圧倒的な肉体を手に入れたということが言えます．
彼は，オリンピア 2007で9位に入賞するなど，オリンピアに10回以上出場を果たしており，まさに，トッププロという表現が正しいと思います．
パワーリフティングに関しては，恐らく，最初はボディビルディングのトレーニングの一環で始めたようですが，それでも，2009年に，ベンチプレスで237 kg，デッドリフトで370 kg，合計607 kgというとんでもない記録を出した選手でもあり，パワーリフティングでも確かな才能を示しています．
彼は日本でも比較的有名なのですが，その理由としては，トレーニングウェアブランドであるGASPとスポンサー契約を行っており，日本からでもその姿を見る機会が多いためでしょう．特に，同じく，GASPと契約を行っているBranch Warren (ブランチウォーレン)とはトレーニング仲間の様で，彼らの大迫力のトレーニングはあまりにも有名です．
ジョニージャクソンが女子ボディビルが下火になりつつある理由について語った動画
ジョニージャクソンが女子ボディビルが下火になりつつある理由について語った動画は以下です．
動画の作製元は，Generation Ironです．
今回の動画の長さは12:23です．
ジョニージャクソンが指摘する女子ボディビルが下火になりつつある理由
ジョニージャクソンは女子ボディビルが下火になりつつある理由として，以下の2点を挙げています．
- 女子ボディビルの体格への嫌悪感
- 女子ボディビルディングの競技者の数
女子ボディビルの体格への嫌悪感
ジョニージャクソンがまず述べているのは，女子ボディビルの体格への嫌悪感です．
現在，女性のカテゴリで大変な人気を集めているのはビキニであり，ビキニは美しさと身体の筋肉量を両立したカテゴリーです．その一方で，女子ボディビルは，筋肉の大きさを競うカテゴリーです．しかも，女子ボディビルは，男子のそれと同様に，近年では益々，男子のボディビルディングで見られる様な仕上がりを重視している傾向があり，これが女性が嫌悪している理由だと考えられます．
この問題に対して，ジョニージャクソンはジャッジの責任について言及しており，ファンが離れてしまわない様に，ジャッジの基準を見直す必要性について言及しています．
ジョニージャクソンがこの様に述べたのは，根底として，競技者，ファンがいるからこその競技であることを念頭においたものであると考えられますが，実際に，ジャッジの基準を変えるというのは中々難題であると考えられます．
そもそも，女子ボディビルディングがビキニで求める様な「美しさ」を求めるカテゴリーではなく，むしろ「強さ」を求めるカテゴリーであることから，現状のままのコンセプトだと女子ボディビルディングに「美しさ」を求めるのは難しいと思います．
女子ボディビルディングの競技者の数
ジョニージャクソンが次に述べているのは，女子ボディビルディングの競技者の数です．
IFBBプロリーグのコンテスト予定を見ると明らかですが，ビキニ等のコンテストは多く開催されているのに対して，女子ボディビルディングが開催されるコンテストは非常に限定されます．これは，そもそも競技者が少ないからであり，これにより，コンテスト自体に競争率が低下し，スポンサーも女子ボディビルディングという競技に興味を示さなくなります．
スポンサーが付かないというのは，プロ選手にとっては死活問題であることから，女子ボディビルディングに興味がある選手でも，しっかりとサポートのあるカテゴリーに転向してしまうという事態が起きていると指摘しています．
つまり，女子ボディビルディングの競技の少なさが，競技自体の存続を非常に難しくしているということです．
終わりに…
女子ボディビルディングですが，日本ではまず目にするケースはありませんが，やはり，あの肉体というのは賛否両論あるようですね．
今回，ジョニージャクソンが指摘する様に，女子ボディビルディング競技をより一般的にするためには，もう少し観客目線のジャッジの基準を設けるのも良いのかもしれませんね．
