プレートを”ありったけ”装着したデッドリフトはこちらになります

デッドリフト Oleksii Novikov

世界で最も力のある選手を決めるストロングマンは,競技が非常に過酷であるからこそ,トレーニングから規格外の重量でトレーニングをすることになります.

その中で,Oleksii Novikovがストロングマンのイベントに向けて,とんでもない重量でデッドリフトのトレーニングを行っているのを見つけました.

今回は,Oleksii Novikovが行っていた,「ジムにあるプレートを全て装填したデッドリフト 」を皆さんとシェアしたいと思います!

Oleksii Novikovとは

Oleksii Novikovは,1996年のウクライナ生まれのストロングマン選手であり,身長は185 cm,体重は135 kgです.

(この貫禄で1996年生まれとは….)

彼は,2016年から2019年まで4年連続でウクライナのストロングマンコンテストで優勝しており,また,2020年のストロングマンの世界大会の覇者であるということからも分かる通り,ストロングマンとして世界屈指の実力者です.

彼は,18-inch デッドリフト (床から引く一般的なデッドリフトではなく,予めある程度の高さに置かれた状態からデッドリフトをする競技.恐らく,引く距離が18インチ (約46 cm).)と,Giant Dumbbell for Reps (片手で物凄い重量のダンベルを持ち上げる競技)における世界記録保持者であり,特に,前者については537.5 kgの世界記録となっています.

Oleksii Novikovのデッドリフトの動画

Oleksii Novikovのとんでもない重量のデッドリフトの動画ですが,以下のインスタグラムの投稿によります.

今回のトレーニングですが,2020/02/27に開催されるWorld’s Ultimate Strongman Strength Island eventに向けたトレーニングになります.

今回のOleksii Novikovが実施しているデッドリフトの正確な重量については分かりませんが,恐らく490-500 kg前後であると思います.また,極太のチューブによるアシストはありますが,フルデッドリフトの状態で実施しており,まさに凄まじいトレーニングとして言いようがありません (ただ,やはり,ゴムチューブがあることにより,一番腰に負担のかかる膝下から膝くらいまでに大きな補助が入るため,ゴムチューブが果たす役割は甚大であると考えられます.).

デッドリフトですが,皆さんの多くがご存知の通り,特注のウェイトを使わない限り,一般的なジムの設備ではここまで高重量のウェイトをバーベルに装填することができません.実際に,今回,Oleksii Novikovはバーベルに重量が収まりきらないという理由から,プレートにゴムを装着して無理やりに高重量の状態を作り出しています (この方法ですが,トレーニング動画でもたまに目にします.ボディビルダーは,フリーウェイトでここまでの高重量を扱うことはありませんが,プレートローディング式マシンにおいて,ローディングできる荷重を増強させるために実施しているのを見たことがあります.典型的な例は,フレックスルイスですね.).

そのため,バーベル先端への荷重が大きくなり,これにより大きな曲げモーメントが発生することでバーベルが大きく曲がっているのだと考えられます.今回挑戦した重量が,現在,Hafthor Bjornssonが持つデッドリフトの世界記録である501 kgと大きく変わらないのにも関わらず,バーベルが大きく変形しているのはこのためであり,また,今回のデッドリフトで用いられているバーベルのシャフトが実際の記録更新の際に用いられるオフィシャルなものでないことも理由になっていそうです.

ただ,このシャフトのしなりかたから分かる通り,相当に危険ですので,私個人の意見としては真似しない方が賢明だと思います.

終わりに…

ストロングマンのトレーニングは私も動画で見ることがありますが,ボディメイキング,パワーリフティング,ウェイトリフティングとはまた異なり,高重量を扱いながらも,ある一定の動きが入ることが多い印象があります.

そのため,トレーニング内容もそれに付随した内容になり,今回の様に動きがそこまで大きくないトレーニングではとんでもない重量を使ってトレーニングをする傾向があり,やはり,見ていて非常に興味深いです.

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