1992年から1997年までオリンピアを6度制したドリアンイェーツは,現在では非常に辛口なコメンテーターですが,そんな彼にも現役時代,非常に危険だと感じた選手がいた様です.
それは果たして誰なのでしょうか?
今回は,ドリアンイェーツが最も危険だったと感じた選手について皆さんとシェアしたいと思います!
ドリアンイェーツが語った危険選手
ドリアンイェーツが現役時代に非常に危険な選手だったと語った動画ですが,以下になります.
動画の作成元は,Muscular Development Magazineのyoutubeチャンネルになります.
今回,ドリアンイェーツが”最も危険だった”と形容しているのは,フレックスウィーラーになります.
その理由としては,1993年,1994年のオリンピアでの出来事になる様です.
“If Flex (Wheeler) had come in ’94 and hadn’t had the car accident, and he came in like ’93, then he possibly would have beat me in ’94, but it didn’t happen.”
= もし,フレックスウィーラーが1994年に出場し,車の事故がなく,また,1993年の様な仕上がりだったら,彼は恐らく1994年の私を倒していたでしょう.ただ,それは起きませんでしたが.
状況を整理すると,まず,1993年のミスターオリンピアは,1位がドリアンイェーツ ,2位がフレックスウィーラー,3位がショーンレイでした.
本動画は,筋トレyoutuberであるLuimarcoのチャンネルのものですが,非常によく説明されています.
この年のドリアンイェーツはもちろん良いのですが,それ以上に,フレックスウィーラーが素晴らしいです.私も改めて知ったのですが,フレックスウィーラーの一番良かった年でよく挙げられる写真はこの1993年のものですね.実際に,「オリンピア 1993ではフレックスウィーラーが勝利してもおかしくなかった」という様に述べる人も多いです.
1993年での活躍から,1994年には間違いなくドリアンイェーツに並ぶオリンピア優勝候補だったフレックスウィーラーですが,不運にも交通事故に見舞われます.
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ここでの投稿にある様に,1994年の6月にC4,C5,すなわち,頸椎を骨折し,鎖骨も骨折したことからオリンピア 1994の出場を断念しました.
オリンピア 1994のドリアンイェーツですが,以下の様な仕上がりでした.
動画の作成元は,Dorian Yates Nutritionになります.
こうしてみると,明らかに,1993年よりも仕上がりが悪かったことが言え,確かにドリアンイェーツ が主張する様に,ここに1993年のフレックスウィーラーがいれば,優勝はほぼ確実だったことが言えます.
それでもドリアンイェーツが勝った理由
オリンピア 1993でフレックスウィーラーが非常に素晴らしかったことを認めつつも,ドリアンイェーツが勝利した背景について,彼は以下の様に述べています.
“I’m not saying I watched all of Flex’s workouts or nothing, but I saw him train a few times and I know people that watch him train, and there was definitely more left in the tank…
= 私は,フレックスウィーラーのトレーニングを全て見たわけではありませんが,私は彼のトレーニングを何度か見ており,私は,彼のトレーニングを見たことがある人を知っており,間違いなく,彼はに余力があったということです.
これが何を言っているのかというと,フレックスウィーラーのトレーニングに問題があったということになります.
ドリアンイェーツのトレーニングを見たことがある人なら分かるかと思いますが,彼のトレーニングはヘビーデューティ法で,全力を出し切るトレーニングになるのですが,そんな彼のトレーニングと比較して,フレックスウィーラーのトレーニングは余力を残すものであり,それが彼らのほんの少しの差を作ったのだと述べられています.
意外にも,フレックスウィーラーのトレーニングについてロニーコールマンも問題提起しており,ロニーコールマンよりも遺伝的に勝っていたフレックスウィーラーがロニーコールマンに勝つことができなかった最大の理由はトレーニングにあるとしています.
終わりに…
フレックスウィーラーが非常に良い選手なのは我々素人目線でも分かるのですが,ロニーコールマンとドリアンイェーツが言及するということからして,やはりとんでもないレベルの選手だったことに間違いありません.
また,両者がフレックスウィーラーのトレーニングに問題があると述べているのは中々に興味深いと感じました.