脚トレの定番の一つである45度レッグプレスは,高重量を扱いやすいものの,高重量にするほど可動域が狭くなるなど,中々,レンジの設定が難しい種目でもあります.
今回は,そんな45度レッグプレスについて,鈴木雅選手が解説している動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
鈴木雅選手解説の45度レッグプレスの解説動画
鈴木雅選手解説の45度レッグプレスの解説動画ですが,以下になります.
今回の動画ですが,スポーツ専門チャンネルであるGAORA SPORTSのyoutubeチャンネルが公開しています.
今回の動画ですが,45度レッグプレス,ハックスクワット,レッグエクステンション,レッグカール,アウターサイ/インナーサイについて解説されているのですが,今回は45度レッグプレスの解説になります.
撮影場所ですが,照明がかなり暗いですが,レッグプレスマシンの前にプラットフォームを確認することができるため,恐らくイースト東京ではないかという推測です.
鈴木雅選手解説の45度レッグプレス4つのポイント
鈴木雅選手解説の45度レッグプレスのポイントですが,以下の4点になります.
- 脚の位置は「上げても下げても重心が変わらない位置」
- 脚幅は肩幅と腰幅の間,爪先はやや外側向き
- 姿勢は正して,軽く顎を引く
- ボトムポジションはお腹と膝が触れる部分
脚の位置は,「上げても下げても重心が変わらない位置」
まず,脚の位置はフットプレートを上げても下げても重心が変わらない位置に設定することが述べられています.
レッグプレスですが,フットプレートに対して縦方向の脚の置き方で,大きく分けて2種類のバリエーションがあると言われています.
まずは,爪先をフットプレートの上側ギリギリに設定するやり方であり,この場合は基本的にはターゲットはハムストリングスとなります.このときの重心ですが,ボトムからトップポジションで終始,かかとに乗っていることになります.このフォームの問題点として,ボトムポジションで腰を曲げる必要があり,結果として可動域が十分にとれなくなるということが挙げられています.
次に,爪先を比較的フットプレートの下側に設定するやり方であり,この場合は,基本的には大腿四頭筋,特に,内側広筋のかなり膝側に近い部分がターゲットとなります.このとき,重心ですが,ボトムからトップポジションで終始,爪先に乗っていることになります.このフォームの問題点として,膝に近い部分に刺激が入るということですから,膝を痛めやすくなるということが挙げられます.
ここで,鈴木雅選手の考え方ですが,「レッグプレスは脚全体を狙う」という目的があることから,両者の中間であり,フットプレートのやや下側に設定する様にします.
イメージとしては,個人によって差異がありますが,「かかとの部分が重りを装填する軸部分よりもやや上に来る」様に設定するのが良いと思われます.
脚幅は肩幅と腰幅の間,爪先はやや外側向き
次に,脚幅は肩幅と腰幅の間,爪先はやや外側向きであることが述べられています.
レッグプレスですが,フットプレートに対して横方向の脚の置き方で,大きく分けて2種類のバリエーションがあると言われています.
まず,脚幅を肩幅かそれ以上広げる方法ですが,これは内側広筋がターゲットとなります.このフォームの問題点ですが,脚幅を広げるほど股関節の関与が大きくなり,ボトムポジションの設定が中々難しくなります.
次に,脚幅を腰幅かそれ以上に狭める方法ですが,これは外側広筋がターゲットとなります.今回,鈴木雅選手が解説するのはこちらに近いのですが,脚幅を故意に狭めすぎずに,肩幅と腰幅の中間くらいになる様に設定し,爪先を外側 (20-30度くらい)に向けます.
レッグプレスというと,どうしても爪先をプレートに対して平行に設定するのが普通と感じてしまうため,このテクニックは結構新鮮であり,また,爪先の設定角度からも「外側広筋がターゲット」という意識が大きいということが分かります.
姿勢は正して,顎は軽く引く
次に,姿勢は正して,顎は軽く引くことが述べられています.
レッグプレスですが,高重量を扱うと腰が丸まって上体で膝を迎えに行く様なフォームになるのですが,この様なフォームになると膝周りへの刺激が大きくなってしまいます.
あくまでも,レッグプレスのターゲットは脚全体になりますから,身体を丸めずに実施することが重要となります.
このために,座面の角度設定ですが,「95-100度位になる様に設定して,三角筋後部が背面に付く様に姿勢は正して,顎は軽く引く」ことが述べられています.今回の写真ですと,後頭部が背面に付いている様に見えますが,実際にレッグプレスを実施している映像を確認する限りでは,必ずしも後頭部をつける必要がなく (=軽く顎を引く),三角筋後部がつくというイメージを持つと良いかもしれません.
ボトムポジションはお腹と膝が触れる部分
最後に,ボトムポジションは.お腹と膝が触れる部分に設定することが述べられています.
この設定ですが,前述した身体を丸めた上体で膝を迎えに行くフォームですとお腹と膝の距離が短くなるため,これを狙って,高重量のレッグプレスではこのフォームを採用する人が多いです.
ただ,今回は,姿勢は正した状態で行うわけですから,お腹と膝が触れることで十分に可動域を取ることができます.
また,ボトムポジションでお尻を上げずに,しっかりと,お尻を座面につけて大腿四頭筋で重さを受けきることが述べられています (お尻が浮いてしまうと,ハムストリングスに刺激が入ってしまい,そちら側で重さを受けてしまうためです.).
終わりに…
改めて,私が一番「なるほど」と思ったのが,爪先の向きの設定になります.
レッグプレスというと,深く考えないで,フットプレート上にまっすぐな爪先の設定をしていたのですが,スクワットを考えてみれば分かる通り,真っ直ぐに爪先を設定すると,股関節の可動が悪くなり,結果として可動域も十分に取れなくなるという問題点があります.
個人的に,レッグプレスで可動域が十分でないと感じていた原因の一つには,爪先の設定が芳しくなかったというのもあると思われ,非常にためになりました.