日本人のボディビルダーで「ジュラシック」というと,木澤大祐さんを指しますが,実はトレーニング本場のアメリカにもJurassicという愛称を付けられた選手がおりました.
今回は,アメリカのジュラシックこと,Paul Dillettを皆さんに紹介したいと思います!
Paul Dillettとは
Paul Dillettは1965年,カナダ生まれのプロボディビルダーです.身長はボディビルダーとしては高く,188 cmであり,体重は129 kg- 150 kgだったとされています.
彼は,主に1990年代に活躍した選手であり,主な戦績としては,ニューヨークプロの前身であるNight of Champions 1999での優勝,アーノルドクラシック 1996での3位入賞 (1位はKevin Levroneでした),等があります.特に,Night of Champions1999のラインナップが非常に豪華で,デキスタージャクソン,マーカスルール,Milos Sarcev,デニスジェイムスを破っての優勝ですから,非常に価値が高いです.
オリンピアにも出場しており,1993,1994,1996,1997,1999年でそれぞれ6位,4位,5位,5位,5位に入賞しております.1990年代は,ロニーコールマン,Flex Wheeler,Shawn Ray,Kevin Levroneが活躍した黄金時代と言われていますから,その時代にここまでの活躍をしたPaul Dilettは正にトッププロです.
彼がジュラシックと呼ばれる所以としては,そのサイズでしょう.黄金時代と呼ばれる1990年代でさえも,体重を130 kg近くで仕上げる選手はロニーコールマン,マーカスルールなど非常に少なく,Game Changerと呼ばれるDorian Yatesでさえ,仕上がり体重は120 kg近くです (ただ,不思議なことに,体重はかなり重いのですが,身体から重さはそこまで伝わってきません.恐らく,身長がかなり高いため,身長に対しては体重はそこまで重くなく,比較的プロポーションも優れていたと感じます.).また,奇しくも,彼のプロデビュー年である1993年は映画Jurassic Parkが公開されたのが1993年と同年であることからジュラシックと呼ばれる所以であるとも言われています.
2012年を最後に引退をしており,現在は,WBBFという,ビキニ,フィジークとはまた違ったフィットネスアスリートモデルの団体のCEOを務めています.そのため,彼のインスタグラムはWBBF関連の投稿が主となっており,中々,彼自身のことが挙がっていないため,彼の昔の写真を探し出すのも一苦労します笑.
終わりに…
Paul Dillettは,体重がかなりあること,すなわち筋量があるということでJurassicという愛称が付けられていましたが,彼の素晴らしいところは,それでもプロポーションが大きく崩れていなかったという点にあると思います.
1990年代という筋量重視の選手が多い中で,プロポーションが崩れていなかったというのが彼が好成績を収めていた要因の一つではないでしょうか.