Quinton EriyaはMatt Jansenと契約解除

Quinton Eriya Matt Jansen 契約解除

New York (NY) Pro 2024で久々のコンテスト出場となり,その進化が期待されたQuinton Eriyaは6位に終わりました.

Quinton Eriyaはこの結果を受け止めつつも,コーチだったMatt Jansenとの契約を打ち切り,これからはコーチをつけないでコンテスト準備を進めることを宣言しました.

今回は,この情報を皆さんとシェアしたいと思います.

Quinton Eriyaとは

Quinton Eriyaは,1995年生まれのカナダ人のプロボディビルダーです.身長は,185 cm,体重は99.8-141 kgです.

Quinton Eriyaは,2019年にプロデビューを果たし,Tronto Pro 2021で2位,Tampa Pro 2022で3位等の成績を収めています.そこから,彼は2年のオフシーズンを経て,万を期してNY Pro 2024に出場しましたが6位に終わりました.

この2年のオフシーズンを考えれば,彼はとんでもないレベルアップをしてコンテストに復帰する「はず」でした.一方,以上の成績を見れば明らかな通り,そのような結果にはなりませんでした.これが,今回,Matt Jansenとの契約を打ち切る最大の理由とされています.

Matt Jansenとは

Matt Jansenは,1989年アメリカ生まれの自身もボディビルダーであるコーチです.

 

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Matt Jansen(@mattjansen8)がシェアした投稿

このインスタグラムの投稿では,左がMatt Jansenであり,右が故Dallas Mccarverです.

彼は,調べてみると,ボディビルダーとしてのキャリアは恐らく2018年が最後となっています.その具体的なキャリアについて,基本的にはNPCのコンテストで優れた戦績を残している様ですが,彼自身は恐らくIFBBプロではないようです.

彼はボディビルダーとしては,そこまで大成した選手ではないのですが,コーチングにより頭角を表しました.前述した故Dallas Mccarverをはじめとして,現在では,Nathan de Asha,Shaun Clarida,Iain Valliere,Nick Walkerなどのコーチングを行っています.以上のビッグネームを見れば分かる通り,彼らはいずれもコンテストにて非常に優れた成績を誇っていることから,Matt Jansenの優れたコーチングスキルを伺い知ることができます.

Quinton EriyaはNY Pro 2024の結果に不満がある

Quinton EriyaはNY Pro 2024の結果に不満があることは以下の投稿でわかります.

今回の投稿で彼は以下のように述べています.

Placed 6th at the NY Pro. Don’t congratulate me, don’t try to console me. Nobody’s words will do anything to me right now outside of my coaches.

NYプロで6位の入賞.祝福も慰めもしないでくれ.誰の言葉も,今の僕には何の役にも立たない.

以上の言葉は,彼が2年という長いオフシーズンを設定したのにも関わらず,優勝にも「かすりにもしなかった」から出てきたのでしょう.

Quinton Eriyaの不満はオフシーズンが充実していたからこそのもの

今回のQuinton Eriyaの不満はオフシーズンが充実していたからこそのものであると言えます.海外トレーニングサイトのFitness Voltでは彼のインタビューが掲載されています.

I’ve seen the work Matt did with some of his athletes in the off-seasons like that’s the guy. That’s my guy. And the off-season was amazing man, the off-season was so good. And if you look at pictures or videos from the off-season you can see I put on a ton of tissue.

Mattがオフシーズンに何人かのアスリートとやっていた仕事ぶりを見て,彼こそが私のコーチに相応しいと思った.あれが僕の男だ.確かにオフシーズンは素晴らしかった.オフシーズンの写真やビデオを見てもらえばわかると思うけど,僕はすごく体を大きくしたんだ.

私を含め,多くの人々はNY Pro 2024で彼を注目選手として挙げていたのは,彼が述べている通りオフシーズンの充実度が素晴らしかったからです.

以下が2022年のものです.

これに対して,2024年のものは以下です.

単純にコンテストまでの時間が異なるため単純な比較は難しいですが,確かに上半身の充実度が伺えます.このことから,彼は相当なサイズアップをしてNY Pro 2024に出場することが予想されていましたが,結果としてこのようにはなりませんでした.

Quinton EriyaはMatt Jansenと決別することを決意

以上の結果を受けて,Quinton EriyaはMatt Jansenおよびその他,一切のコーチとの契約をしない決意をしたようです.

I think I’m leaving, I dont’ regret the decision because I think when I fell out I’ll finally be able to show all the work we put it in the off-season but fuck working with coaches bro. I’m not working with nobody bro. After what happened, and what I expected and shit going that wrong, you expect me to just jump into fucking with another coach? Hell no. I’m just being transparent and telling you guys what happened and keeping you guys in the loop of what’s going on in my life

彼と決別することに後悔はしていないよ.なぜなら,決別したことでオフシーズンに積み上げてきた努力がようやく発揮できると思ったからです.私は誰とも働きません.あんなことがあって,あんなことを期待して,あんなことになったのに,他のコーチと一緒にやるとでも?とんでもない.僕はただ透明性を保ち,何が起こったかをみんなに話し,僕の人生で何が起こっているのかをみんなに知らせているんだ.

以上の発言は,レジェンドの一人,Dorian Yates(ドリアンイェーツ)もコーチをつけないでミスターオリンピアのタイトルを獲得したことによるものと言われています.ただし,現在に高度にコーチングの分業化が進んでいるボディビルディングにおいて,通用するのかと言われると中々難しいものがあると思います.

オフシーズンの充実度をそのまま披露するのは,トッププロでも難しく,それがプロコンテストの経験がまだ浅い彼にとってはなおさらでしょう.このため,今回,彼が一人でコンテストに挑むことを決めたのは,時期尚早な気がします.

終わりに…

コーチが選手のポテンシャルを十分に引き出すためには時間がかかるとされています.このため,1つのコンテストだけで判断するのではなく,もう少し辛抱してもよかったのではないかと個人的には思うところです.

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