ヨーロッパの主要コンテストの一つであるEmpro Classic Pro 2024が開催され,William Bonac(ウィリアムボナック)が優勝を果たしました.
今回はこの結果を皆さんとシェアしたいと思います.
Empro Classic 2024の結果
Empro Classic 2024のオープンクラスボディビルディングの結果は以下の通りです.
- 1位:William Bonac
- 2位:Behrooz Tabani
- 3位:Michal Krizanek
- 4位:Sasan Heirati
- 5位:Anthony Jehl
- 6位:Pablo Llopis Munoz
1位:William Bonac
優勝は,ウィリアムボナックでした.
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ウィリアムボナックですが,良くも悪くもあまり変わっていなかったという印象です.
ウィリアムボナックは,今回のコンテストに臨むにあたり,1年以上のオフシーズンを設けていました.このオフシーズンは,サイズアップに臨むようなものではなく,身体を休めるためのものでした.通常,ボディビルダーは,コンテストから少しでも遠ざかってしまうと,コンディショニングを合わせるのが難しくなるという問題があるのですが,今回のウィリアムボナックは,オフシーズンを設定する前と同じ水準の仕上がりでした.
一方で,これは危惧すべき点でもあり,彼の課題があまり解決していないということになります.ミッドセクションはコントロールはできているのですが,そもそもあまり形が良くなく,ウエストラインの肥大化が気になるところです.身体全体のサイズは圧巻ですが,バックポーズをとったときにコンディショニングが出やすいとされているハムストリングス及び尻については,全盛期と比較するとコンディショニングがいまいちでした.
インターネット上では,2位だったBehrooz Tabaniの方が良かったという声もあり,それは以上のようなコンディショニングの問題もあると思います.ただ,それでも,個人的にはウィリアムボナックが優勝でもおかしくなかったとは思うところです(ミスターオリンピアのトップ6は難しいとは思いますが….).
2位:Behrooz Tabani
2位は,Behrooz Tabaniでした.
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Behrooz Tabaniですが,非常に素晴らしかったです.
彼は,イランの選手ということなので,中東の選手特有のサイズで勝負する選手かと思いきや,コンディションがかなり素晴らしかったです.特に,バックポーズをとったときに,ハムストリングスや臀部にに多くのストリエーションがみられ,明らかにコンディションはウィリアムボナックよりも良かったように思えます.エストも,現状,肥大化が進んでいないことから,今回はコンディショニングという観点は非常に素晴らしかったです.
また,サイドポーズをとったときの脚のサイズが秀逸であり,決して脚が弱点部位ではないウィリアムボナックと相対してあそこまで見えることから,相当なサイズであると考えられます.
一方,フロントポーズについてはやや課題があるように見え,上半身,とくに腕のサイズや大腿四頭筋の前面の見せ方でウィリアムボナックと差がついてしまった可能性があると思います.
3位:Michal Krizanek
3位は,Michal Krizanekでした.
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Michal Krizoこと,Michal Krizanekは良くなかったですね.
彼は,IFBBエリートプロでは圧倒的でしたが,IFBBプロリーグの基準で考えると,サイズ,コンディショニングのいずれについても,良くいえばバランス的,悪くいえば中途半端であると思います.今回,トップ3で比較したとき,突出して優れた部位があるわけでもなければ,コンディショニングについても大きく改善されているわけでもなかったため,トップ2の選手とは大きな差があると思います.
彼は,明らかに生まれつきの素晴らしい骨格を十分に活かすことができていないため,ここからサイズ重視でいくのか,コンディショニング重視でいくのか,そのどちらを選択するかが必要だと思います.
終わりに…
今回のコンテストは,久しぶりに出場したウィリアムボナックが優勝したことで,ミスターオリンピアの出場権を獲得しましたが,3位だったMichal Krizoにはもう少し頑張ってほしかったというのが本音です.