新型コロナウイルスの影響でジムに行けないことから,トレーニーの皆さんの多くは家で自重トレーニングを行っていると思います.
その中で,特に脚は普段から高重量を扱っている種目であることから,自重トレーニングが難しい部位でもあります.
そこで,今回は,プロボディビルダーであるJohn Jewettが解説する自重脚トレについて皆さんに公開します!
今回紹介するトレーニングですが,自重と思って鷹を括っていると痛い目を見ます.
John Jwettとは
John Jwettは,アメリカ出身のプロボディビルダーです.彼は,2016年にプロデビューを果たし,2019年にはタンパプロで優勝,ミスターオリンピアの212ポンドクラスでは4位に輝くなどまさにトッププロともいえる人です.
また,彼は,過去にパワーリフターとしても活躍したことでも有名で,706ポンド ( = 320 kg)のベンチプレス,ベンチプレス ,スクワット,デッドリフトでトータル1820 ポンド ( = 825 kg)を含む,12の世界記録を更新したことで有名です.
John Jwettの自重脚トレ動画
John Jwettの自重脚トレの動画は以下になります.
今回のトレーニングを実施するにあたって,予め用意しておくものは以下になります.
- タオル
- ハンドルタイプでないトレーニングチューブ
トレーニングを実施する前に,自宅のステアマシンでウォームアップをしていますが,ステアマシンを自宅に置いてあるご家庭は非常に僅かだと思いますので,今回は省略します.
以下が実施するトレーニングになります.
ウォームアップサーキット
- ボディウェイトスクワット:20回
- ボデイウェイトランジ:合計20回
- ヒップスラスト:20回
- サイドステップランジ:20ステップ
本番セット
- ピストルスクワット (3セット)
- ブルガリアンスクワット (3セット)
- シシースクワット (3セット)
- シングルバンドレッグエクステンション (3セット)
- ノルディックカール (3セット)
- タオルスライドカール (3セット)
- シングルターブルヒップエクステンション (3セット)
- シングルバンドルーマニアンデッドリフト (3セット)
- シングルレッグバンドアダクション (3セット)
- テーブルアダクション (3セット)
ボディウェイトスクワット
ウォームアップサーキットの一種目目は,ボディウェイトスクワットになります.
足幅は肩幅くらいで,ボトムポジションはハムストリングスとふくらはぎがつくくらいまで下げます.
今回は,あくまでもウォーミングアップですので,トップポジションでは膝をロックするくらいまで上げ切ります.
ポイントは,「20回を休まず,連続的に実施すること」になります.
ボディウェイトランジ
ウォームアップサーキットの二種目目は,ボディウェイトランジです.
ランジは色々な実施方法がありますが,今回紹介しているのは,足をまっすぐ出すタイプのものです.足を下げる目安としては,「後ろの膝が床につくくらい」になります.
実施中は,身体を床と垂直に保つようにしましょう.
ヒップスラスト
ウォームアップサーキットの三種目目は,ヒップスラストになります.片足ずつでの実施になります.
私は個人的にはそこまでヒップスラストが得意ではないのですが,自重で行う本トレーニングはしっかりハムストリングスに刺激が入ってきつかったです.
ボトムポジションでは体が地面につき切って構いません.このとき,身体を支える方の脚は床と垂直になるように設定しましょう.
トップポジションでは,床と脚が一直線になるくらいまで上げるようにしましょう.
サイドステップランジ
ウォーミングアップサーキットの最終種目は,サイドステップランジです.
サイドステップランジは,基本的には,前述したスクワットの姿勢を維持するようにステップ移動します.
移動する時は,肩幅より広い位で,動作終了時には足同士がくっつく位まで寄せましょう.
これがやってみると分かりますが,かなり乳酸がたまります.
ピストルスクワット
本番トレーニング一種目目は,ピストルスクワット,所謂,片足スクワットです.
これはかなりきついトレーニングになります.
ボトムポジションの設定が重要です.むしろ下過ぎくらいの位置に設定します.
トップポジションは通常のスクワットのように,膝をロックしないポジションに設定します.
実施方法としては,頑丈なものにタオルを巻きつけることになるのですが,自宅に頑丈なものがなければ公園の鉄棒などにタオルを巻き付けて実施しましょう.そうすれば,短めのタオルでも実施することができます.
身体は床に垂直で,実施していない方の脚は自然な位置にしましょう.
原則として,動きはネガティブムーブメントとポジティブムーブメントを意識しましょう.
ブルガリアンスクワット
本番トレーニングの二種目目は,ブルガリアンスクワットになります.
ボトムポジションを見れば分かる通り,足幅は結構狭めにとります.台に足を置いているため,膝は床につきませんが,床に膝をつけるイメージを持って行いましょう.
ターゲットは,尻周りも含めるため,身体を床に対して無理に垂直に立てようとしなくても良いです.
トップポジションは膝をロックするかしないかのポジションに設定します.
必要に応じて,トレーニングチューブを使って負荷を増やしましょう.
シシースクワット
本番トレーニングの三種目目は,シシースクワットになります.
シシースクワットは,自重トレーニングでは貴重なストレッチ種目になり,非常にきついトレーニングになります.
脚の設定方法は以下のボトムポジションが参考になります.
脚はかかとがつくくらいに尻下に設定して,膝が前に来るようにしてスクワットを行います.このとき,身体は大腿から上体までが一直線になるようにします.
ボトムポジションの設定は,自身の膝を相談しながら決めましょう (低すぎると膝を痛める原因になるますので注意が必要です.)
この種目も家庭で実施が難しい場合は,公園の鉄棒で実施することができます.
シングルバンドレッグエクステンション
本番トレーニングの四種目目は,シングルバンドレッグエクステンションになります.
レッグエクステンションをしたいという方は,トレーニングバンドをうまく使えばレッグエクステンションのマシンがなくても自宅で実施することができます.
ただ,意外とトレーニングチューブを固定できるほど頑丈なものって家にないため,実施は難しいかもしれませんね.
ノルディックカール
本番トレーニングの五種目目は,ノルディックカールになります.これは,フレックスルイスのハムストリングスのトレーニングの定番ですね.
これはかなりきついです.また,怪我をする可能性がかなり高いため,注意して実施しましょう.
実施方法はいたってシンプルで,チューブを持ちながら立て膝でゆっくりと身体を倒していき,それを戻すという動作です.そのままだと,顔面と地面が直撃するため,直前になったら手で地面を押して元に戻りましょう.
John Jwettも述べていますが,一般的に自重で十分なトレーニングですので,それくらい負荷の高いトレーニングになっています.
タオルスライドカール
本番トレーニングの六種目目は,タオルスライドカールになります.
仰向けになって,タオルを移動ささせることで,ハムストリングスを狙いますが,動作の都合上,腹筋にも大きな刺激が入ります.
ボトムポジションでは,お尻をあげながらもつま先をたてます.膝を伸ばし切ると戻ってこれないため,伸ばし切る直前で戻します.
トッポポジションでは,大腿と下腿が90度になるくらいのトッポポジションを設定し,このときもお尻を上げたままにします.
ライイングバンドレッグカール
本番トレーニングの七種目目は,ライイングバンドレッグカールになります.
これも前述したシングルバンドレッグエクステンションと同様に,本来ならばマシンで行うエクササイズになりますが,工夫しだいでは自宅でも実施できます.
ただ,やはりマシンと異なり,ボトムで刺激が抜けないようにするのが大変です.
シングルテーブルヒップエクステンション
本番トレーニングの八種目目は,シングルテーブルヒップエクステンションになります.
これは,作法上,日本でそのままでは実施するのは難しいかもしれませんが,自宅にソファーと椅子があれば実施できますね.
ボトムポジションは,床とお尻がつくくらいに設定します.このとき,種目の名前の如く,しっかりとストレッチ感を感じることが重要です.
トップポジションでは,上半身と下半身が一直線上になるまで上げ切ります.
これも意外と腹筋がきついトレーニングになります.
シングルバンドルーマニアンデッドリフト
本番トレーニングの九種目目は,シングルバンドルーマニアンデッドリフトになります.
ルーマニアンデットリフト,通称,RDLは,得意不得意ががっきりでる種目ですので,RDLが苦手な方は難しいかもしれません.
基本的には,バンドを使ってシングルレッグでデッドリフトをするイメージなのですが,以下の写真のように,かなり後半の種目ですので,バンドを持ってトップポジションでお尻を収縮させる意識を持つだけでも非常に効果的だと思います.
シングルレッグバンドアダクション
本番トレーニングの十種目目は,シングルレッグバンドアダクションになります.
アダクションをバンドで実施するという非常に単純な種目で,バンドを固定できるものさえあれば実施することができます.
これは,流石に家の中でやると色々なものを壊しそうですよね...
テーブルアダクション
本番トレーニングの十一種目目は,テーブルアダクションになります.
こちらも,日本では作法上そのままでの実施は難しいですが,椅子を代わりに用いるなどすれば実施できますね.
ボトムポジションは,大腿と上体の角度がおよそ120度くらいになるまで曲げる位置に設定します.
トップポジションでは,下半身と上半身が一直線になるまで持ち上げます.
このとき,反対の脚の反動を使ってあげないように注意しましょう.
終わりに…
これだけトレーニングをすれば,自重トレーニングでも脚が細くなるということはなさそうですね (むしろ太くなりそうです.).
私もこのプログラムを実施したのですが,決して高回数のトレーニングではないのにもかかわらず翌日は自重トレーニングとは思えないほどの筋肉痛に襲われています.
脚の自重トレーニングを探している方はぜひ参考にしてみてください!