Kevin Levroneが語るオリンピアで優勝する難しさ

Kevin Levrone オリンピア

1990年代から2000年代初頭を代表する選手の一人としてKevin Levrone (ケビンレブローニ)がいます.彼は,最終的には,ミスターオリンピアのタイトルを獲得することはできませんでしたが,彼がオリンピアのタイトルを獲得できなかった理由には,彼の身体の仕上がりとは別の要素があったことを指摘しています.

今回は,ケビンレブローニが語るミスターオリンピアのタイトルを獲得する難しさについて皆さんとシェアしたいと思います.

Kevin Levroneとは

Kevin Levroneは,1965年アメリカ生まれのプロボディビルダーであり,身長は180 cm,体重は110-120 kgと言われています.

彼は,1991 NPC Nationalsで優勝し,プロカードを取得しました.

プロカードを獲得した翌年からミスターオリンピアに出場し,2003年までに12年連続出場,及び2016年に出場し,1992,1995,2000,2002年には2位に入賞します (プロ転向した年にミスターオリンピアで2位に入るところから彼がとんでもない実力の持ち主であることが分かります.).

12年連続でオリンピアに出場する中で,1990年代中盤までは彼の最大のライバルはDorian Yates (ドリアンイェーツ)であり,1990年代後半から2000年代初頭はRonnie Colemanが彼のライバルでした.両者ともに,オリンピアの歴史の中でも特に優れた選手であることから,時代が異なればケビンレブローニがオリンピアのタイトルを獲得していたことは想像に難くありません.

彼は,2003年を最後に長らくコンテストに出場していませんでしたが,2016年及び2018年に突然コンテストに出場し,ミスターオリンピア 2016では17位,Arnold Classic Australia 2018では 13位と成績自体は奮いませんでしたが,ブランクを経ても身体を仕上げてくる彼のマッスルメモリの素晴らしさは非常に印象的でした.

Kevin Levroneがミスターオリンピアのビジネス的側面を指摘した動画

Kevin Levroneがミスターオリンピアのビジネス的側面を指摘した動画は以下です.

動画の作製元は,Muscle and Fitnessです.

今回の動画の長さは2:07:34です.

今回の動画では,Milos Sarcev,Toney Freeman,Chris Cormier,ケビンレブローニという,何れも90年代から2000年代に活躍した選手が議論を行っています.

Kevin Levroneは仕上がりだけではオリンピアで勝てないと指摘する

ケビンレブローニは,1990年代初頭から中頃まではDorian Yatesにあと一歩のところで勝つことができませんでしたが,当時,この理由についてオリンピアの創設者だったJoe Weider (ジョーウィダー)に尋ねたことがある様です.

I’ve learned not to take it personal, your placings because I remember asking Joe, ‘well why is it that none of us can never win the Mr. Olympia and you always keep giving it to the same guy?’

His answer to me at the time was ‘if I take my top-four guys that finish second, third, fourth and I shuffle you around, and I put you in first, and Shawn whatever it is, then I’m still going to make the same amount of money. Nothing is going to change but if I keep Dorian where he’s at, he opens up a whole completely different market. That was the first thing.”

どうして,私たちの誰もミスターオリンピアに勝てず,また,あなたはいつも同じ人を優勝させているのかということをジョーウィダーに尋ねたことがあります.

その時の彼の答えは,「2位、3位、4位と上位4人をシャッフルして,君を1位にしたり,ショーンレイを優勝させても,私の稼ぎは変わらないよ.でも,ドリアンイェーツを今のままにしておくと,まったく別のマーケットが開ける.それが第一のポイントだ」」というものでした.

今回の発言は,ケビンレブローニの記憶を遡って述べているため,真偽は不明ですが,これは正直結構な問題であると思います.ドリアンイェーツは,イギリス出身の選手であることから,彼が活躍することでヨーロッパでのオリンピアの市場を開拓することができるということで,彼をピックアップしているということですが,身体の仕上がり以外の側面がジャッジに影響しているとするならば,もうどうしうようもないですよね.

終わりに…

実際に当時のドリアンイェーツの身体の仕上がりは凄まじいものがありましたが,彼が連覇をしていく中で疑わしいジャッジもあり,その背景にこのような問題があるとするならば,非常にもやもやした気持ちにになります.

関連記事