往年の名選手の一人であるLee Priest (リープリースト)は，かつてはIFBBプロリーグが主催するコンテストで輝かしい成績を残しましたが，IFBBプロリーグから彼らが主催するコンテストからの出場権をはく奪されています．
この理由について，いくつかの理由が考えられていますが，今回，リープリースト自身が，彼がIFBBプロリーグのコンテスト出場権をはく奪されている理由のついて述べている動画を見つけたため，皆さんとシェアしたいと思います．
リープリーストとは
リープリーストは，1972年生まれのオーストラリア出身のプロボディビルダーです．身長は，162.5 cm，体重は102.1 kg-106.6 kgだったと言われています．
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彼は，1990年代初頭から2000年代初頭にかけて活躍した選手です．すなわち，ボディビルディングで黄金期と言われた1990年代を戦い抜いたということがわかります．
彼の身長は，前述した通り約163 cmであり，この身長は現在のボディビルダーと比較してもかなり低い部類に分類されます．その中で，1990年代でマスモンスターと形容される選手と互角以上に戦ってきたというのは凄まじいとしか言いようがありません (当時は，202 クラス (212 lbsクラスの前身)もなかったため，オープンクラスに出場するという選択肢以外ありませんでした．)．
彼は，Mr. Australiaのタイトルを若干19歳で獲得しましたが，年齢制限のためにIFBBプロカード取得には至りませんでした．ただ，20歳で出場したNiagara Falls Championshipsで優勝し，IFBBプロカードを取得しました．
若干20歳でプロに転向しましたが，やはり，1990年代ということで，プロカードを取得した後はかなり苦労したことが伺えます．彼にとって飛躍の年となったのが1997年であり，この年は精力的にコンテストに出場してオリンピアの出場権を獲得し，6位となります．
そこから，オリンピアには1998，1999，2000，2002，2003と出場し，オリンピア 2000，2002では6位に入賞します．
その後も精力的にコンテストに出場し続けましたが，2018年に首の怪我が理由で身体が以前の状態に戻らないため，引退宣言をしていました．
リープリーストを語る上で，彼は身長163 cmの中にとんでもない量の筋肉が敷き詰められていた選手ですが，やはり彼の特筆すべき点は腕だったと思います．彼の腕の強さは，当時の選手と比較しても全く遜色なくむしろ強みであったという点は，彼の身長を考えるととんでもないことだと思います．
ちなみに，彼は，現役を引退してから，身体全身に刺青を入れたことでも有名です．
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ここまで刺青を入れてしまうと，身体の陰影がはっきりしなくなるため，現役当時には刺青をいれなかったことが推察されますが，顔まで刺青を入れているということは相当に刺青をいれたい願望があったのでしょうね．
リープリーストがIFBBプロリーグのコンテストに出場できない理由について述べた動画
リープリーストがIFBBプロリーグのコンテストに出場できない理由について述べた動画は以下です．
動画の作成元は，Muscle and Fitnessです．
今回の動画の長さは1:47:34です．
今回の動画の出演者ですが非常に豪華であり，動画のサムネイルの左から時計周りにChris Cormier，Dennis James (デニスジェイムス)，Milos Sarcev (ミロス)，リープリーストです．
リープリーストがIFBBプロリーグのコンテストに出場できない理由
リープリーストがIFBBプロリーグのコンテストに出場できない理由については以下のように述べています．
I never had a problem with Jim. My problem was with the rules. When I got suspended the first time, was when I, well probably the fourth time, was when I did the PDI. People said ‘look at Lee, sticking it to the IFBB.’ I said, look, Wayne’s starting a new organization, he’s going to judge it a different way. I’m in shape. It’s two weeks before the Olympia, why can’t I do it?
ジム (マニオン)と問題があったわけではないのです．問題はルールにあったんです．出場停止になったのはPDIに出場した時で，おそらく4回目でした．みんなは「リーがIFBBに喧嘩を売った」と言いましたが，私は「Wayne Demilliaが新しい組織を立ち上げ，彼は違う方法で審査するつもりなんだ」と言ったんです．私は体調を整えていたので，オリンピアの2週間前なのに出場できない理由はないでしょう？
リープリーストがIFBBプロコンテストに出場しなかったのは，IFBBプロリーグのトップであるジムマニオンとの不仲を理由にする人もいた様ですが，それは事実ではないということです．
今回，リープリーストが述べているのは，恐らく，2006 PDI Night of Championsのことであり， Night of Championsは現在のNY PROの前身に相当します．ただし，2006年にはすでにNY PROという名前で開催されていることから，両者は全くことなるということが言えます．
ここで出てくるPDIとは，Wayne DeMilia’s Pro Division Incという団体であり，この団体はエンターテイメント会社として契約をしているようであり，ボディビルディングをスポーツと捉えるIFBBプロリーグとは性格が全く異なります．ここで出てくるWayne DeMiliaですが，プロモーターであるようで，この団体を作った後もカナダのプロモータの責任者をやっているようです (この辺がなんとも不思議で，自分で団体を作ってしまう様な人が，なぜ，IFBBプロリーグのプロモーターをできるのでしょうか．) ．
つまりは，IFBBプロの選手であるのにも関わらず，他の団体のコンテストに出場してしまったのが問題であることが分かります．
終わりに…
以上の問題を通して，IFBBプロリーグのコンテストに出場できないことになっていますが，現在のIFBBプロリーグは昔のそれとは異なる (アマチュアのラファエルサントンハ，プロのジムマニオンに分裂したことでしょう)ことから，このレギュレーションが当てはまらない可能性についても言及していますが，果たしてどうなのでしょうか．
彼は，50歳近くになっても非常に素晴らしい肉体を維持しているため，例えば，マスターズオリンピアで見たいですが，現状のままだとグレーゾーンだと思います．
