「部分痩せ」という甘い言葉に惑わされてはいけません

人それぞれで,脂肪が「付きにくい場所」,「付きやすい場所」というのは千差万別であることから,「部分痩せできたら良いのに….」というのは誰しもが思うことであります.

ただ,実際に,部分痩せというのは可能なのでしょうか.

今回は,プロのボディメイキングのコーチとして活躍するMatt Jansenがこの疑問について答えている動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!

Matt Jansenとは

Matt Jansenは,1989年アメリカ生まれの自身もボディビルダーであるコーチです.

 

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Matt Jansen(@mattjansen8)がシェアした投稿

このインスタグラムの投稿では,左がMatt Jansenであり,右が故Dallas Mccarverです.

彼は,調べてみると,ボディビルダーとしてのキャリアは恐らく2018年が最後となっています.その具体的なキャリアについて,基本的にはNPCのコンテストで優れた戦績を残している様ですが,彼自身は恐らくIFBBプロではないようです.

彼はボディビルダーとしては,そこまで大成した選手ではないのですが,コーチングにより頭角を表しました.前述した故Dallas Mccarverをはじめとして,現在では,Nathan de Asha,Shaun Clarida,Iain Valliere,Nick Walkerなどのコーチングを行っています.以上のビッグネームを見れば分かる通り,彼らはいずれもコンテストにて非常に優れた成績を誇っていることから,Matt Jansenの優れたコーチングスキルを伺い知ることができます.

Matt Jansenが語るダイエットについて

Matt Jansenが語るダイエットの動画ですが,以下になります.

今回の動画の作成元はGeneration Ironになります.

動画は大きく分けて3つのパートに分けることができ,前半では,Matt Jansenクライアントにオフシーズンに求めること,中盤では,効果的なダイエット方法,後半では昔と比較した場合のボディビルディングのトレーニングの進化について述べられています.

今回では,特に,効果的なダイエット方法で述べられている部分痩せについてピックアップしていきたいと思います.

部分痩せは不可能

今回の動画で,Matt Jansenが「部分痩せ」,すなわち,特定部位の脂肪のみを特異的に落とすという行為について,不可能と断言しています

この理由として,「痩せるときには部分的に痩せていくのではなく,身体全体で均等に脂肪が落ちていくため」であると解説しています.

近年では,サプリメントが非常に発達していることから,ウエスト周りに塗布することで,ウエスト周りの脂肪を選択的に落とすという様なサプリメント (薬のほうが正しいでしょうか.)という商品も存在するのも事実ですが,基本的に体の仕組みとしては,痩せる時には体全体が均等に痩せていきます.

そのため,Matt Jansenが例に挙げているのは,「下背に脂肪が付いているが,脚には脂肪がついていない」という人であり,この様な人が下背の脂肪を除去するためにダイエットをすると,通常のダイエット方法では下背の脂肪が落ちるのと同時に脚の筋肉も落ちてしまうということが述べられています.

ダイエットで弱くなった部分を”修正”する

以上で述べた通り,「部分痩せ」ということは不可能なわけですが,Matt Jansenの仕事柄,コーチングをしている選手の身体のバランスを整える必要があり,そのため,”修正”を加えるということが述べれています.

一般的な人である場合,ダイエットによってターゲットでない部分の筋肉量が落ちてもさほど問題になりませんが,ボディビルディングでは身体の対称性も評価指標の一つですから,どうにかして体の肉体的なバランス (シンメトリー)を整える必要があります.

そのために,一度,痩せた後に,選手にあった食事を分析し,摂取をすることで失った筋肉を取り戻すという作業,通称,”修正”が行われる様です.これは,選手の代謝や,「どの様な食事が選手に合っていて,どの様な食事が合わないか」ということを熟知している必要があり,実際に実践していくためには多大な時間が必要となります.

この様な理由があって,ボディビルダーは比較的長めに時間を取ってダイエットを行うということですね.

終わりに…

今回の内容をまとめると,特定部分の脂肪を除去することで体のバランスを整えるためには,減量と増量を繰り替えすという微調整が必要であるということになります.

世の中には,「部分痩せできる」という大変都合の良い広告などが広く出回っていますが,実際にはそんな上手い話はなく,地道にダイエットと微量の増量を繰り返していくほかないということですね.

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