アーノルドクラシック 2022 in コロンバスオハイオのクラシックフィジークにて,まさかの4位におわったBreon Ansleyがアーノルドクラシックを終えて心境を語っている投稿を見つけました.
今回は,Breon Ansleyのアーノルドクラシックを終えた心境について皆さんとシェアしたいと思います.
Breon Ansleyとは
Breon Ansleyはアメリカ出身のプロボディビルダーであり,身長は170 cm,体重は83.9-88.5 kgです (個人的には,もう少し身長があるのかなと思っていたのですが,意外にもそこまで身長はありません.).
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Breon Ansleyは,2013 NPC USA Championshipsで優勝することでプロカードを取得し,New York Pro (NY Pro) 2014,Europa Phoenix 2014に212 lbsクラスで出場し16位,15位に終わります.これらのコンテストは決して小規模のコンテストではありませんが,プロで活躍するためには更なるレベルアップが必要と感じた彼は2015年シーズンは全休にします.
2016年にコンテスト復帰し, 2016 Prestige Crystal Cupにメンズフィジークのカテゴリで出場し優勝し,オリンピア 2016にはメンズフィジークのカテゴリーで出場して4位にランクインし,2016年は飛躍の年になります.
翌年2017年は,彼の実力を決定つけた年であり,クラシックフィジークに転向するとNY Pro 2017で優勝し,オリンピア 2017で初優勝を果たします.
その翌年,2018年に,アーノルドクラシック 2018 in USAで優勝,オリンピア 2018で2連覇を果たします.
ただ,そこからは苦戦を強いられており,オリンピア 2019では2位,2020,2021では3位に終わっています.
彼が苦戦を強いられている理由ですが,彼が元々,212 lbsクラスの選手であることからわかる通り,クラシックフィジークの選手というよりもボディビルディングの選手に近い状態になっている点です.実際,クラシックフィジークは,身長に対してリミット体重があるのですが,Breon Ansleyはそれにアジャストするのに非常に苦労しているそうであり,2019年以降,彼が212 lbsに転向するという噂を良く耳にします.
Breon Ansley,アーノルドクラシック 2022 in USAを終えて
Breon Ansleyがアーノルドクラシック 2022 in USAを終えて語ったことは以下のインスタグラムによります.
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今回の投稿で彼が述べていることは以下になります.
“I wanna thank all my amazing supporters for all the kind words of encouragement and strength; even though we came up short yesterday I had a blast and learned a great deal!
The outcome was very tough for me to handle as some might understand but if I can use the moment to teach courage and strength to keep fighting and to use adversity as a power entirely, then it’s definitely a win in all aspects!!
Just want everyone to know that is exactly where my mindset is, I will continue on to be totally optimistic about my work ethic and fortitude for improvements!!
昨日は惜しくも敗れてしまいましたが,とても楽しく多くのことを学ぶことができました.
結果は私にとって非常に厳しいものでした.しかし,この瞬間を利用して戦い続ける勇気と強さを教え,逆境を完全にパワーに変えることができたのなら,すべての面で勝利と言えるでしょう!
私の考え方がまさにそこにあることをみんなに知ってもらいたい.私はこれからも,自分の仕事に対する倫理観と改善に対する不屈の精神について完全に楽観的であり続けるでしょう.
今回の予想外の順位により,もっと落胆をしていると予想していたのですが,今回の負けを逆にモチベーションとする旨が語られており,Breon Ansley自身も述べていますが,かなりポジティブです.
Breon Ansleyが勝てなくなっているのはクラシックフィジークという競技の難しさ
Breon Ansleyは,オリンピア 2017,2018のクラシックフィジークのチャンピオンですが,近年では中々勝てなくなってきています.その理由は,クラシックフィジークのトレンドではないかと思います.
そもそも,オリンピアでクラシックフィジークのカテゴリができたのは2016年であり,当時のチャンピオンはDany Hesterでした.
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この写真を見ればわかる通り,現在とパンツの長さ,材質が異なり,また,ジャッジの潮流が現在とは大きく異なることがわかります.具体的には,現在と比較して,ウエストラインがそこまでタイトでなくても評価されていることがわかり,これは現在とは大きく異なります.
それから,Breon Ansleyが2連覇します.
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当時の彼は,現在よりもサイズがありませんでしたが,前述したDany Hesterとは身体が大きく異なります.ただ,Breon Ansleyも当初は,バキュームポーズができず,それなのにクラシックフィジークのチャンピオンで良いのかという議論がなされたこともあります.
その後,Chris Bumstead (クリスバムステッド)が3連覇します.
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クリスバムステッドは,サイズ,ストラクチャーのバランスが凄まじく,またバキュームポーズもでき,びっくりするほどウエストラインが細いです.2022年現在は,クリスバムステッドのような身体がトレンドになっています.実際,アーノルドクラシックで2位になったRamon Rocha Queirozwereはクリスバムステッドのような身体です.
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以上を勘案すると,クラシックフィジークというカテゴリー自体,できてからまだ時間がそこまで経っておらず,競技としての熟成度が十分でないことから,トレンドというのが数年毎に発生しており,そのトレンドに合わないと中々,評価がされづらいという背景があると考えられます.
終わりに…
アーノルドクラシックとオリンピアでは,審査基準が若干異なるような感じがするのも事実であり,今回の順位がオリンピア 2022でも再現されるかはわかりませんが,個人的には,Breon Ansleyはボディビルディングに転向した方が活躍できるのではないかと考えてしまいます.