アーノルドクラシック,特に,アーノルドクラシック in コロンバスオハイオはオリンピアに次ぐコンテストと認識されています.
ただし,ここ数年,アーノルドクラシックでは,オリンピアで開催されている全てのカテゴリーではなく,一部のカテゴリしかコンテストが開催されていません.この流れは,2023年も継続する様であり,議論を呼んでいます.
今回は,アーノルドクラシックが議論を呼んでいるという情報を皆さんとシェアしたいと思います.
アーノルドクラシック 2023で開催されるカテゴリ
今回,議論を呼んだきっかけは,アーノルドクラシック 2023で開催されるカテゴリーが発表になったことです.
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この投稿は,アーノルドクラシックの公式アカウントの物ではありませんが,実際に2023年に開催されるカテゴリを反映すると,以上の投稿で指摘していることは正しいです.
アーノルドクラシック 2023で開催されるカテゴリは,以下の通りです.
- オープンクラスボディビルディング
- クラシックフィジーク
- メンズフィジーク
- フィットネス
- ウェルネス
- ビキニ
このことから,男子では,212lbsクラスが,女子ではボディビルディングとフィジークが除外されていることが分かります (ウェルネス,フィットネスは日本ではそこまで馴染がありませんが,アメリカでは結構人気であるということなのでしょう.).
アーノルドクラシックが物議を呼ぶ理由
アーノルドクラシックが物議を呼ぶ理由ですが,オリンピアに次ぐコンテストであるのにも関わらず,網羅的にコンテストが行われず,選択と集約が進んでいるからだと考えられます.
アーノルドクラシックでは,一昔前までは,212 lbsクラスを含めて網羅的にコンテストが開催されていた時代もありました.ただし,212 lbsクラスはそもそも出場者が少ない点から,女子のカテゴリはそもそもカテゴリの数が多い点のためか,ここ数年は開催されるカテゴリが限定されてきました (アーノルドクラシックという格式高いコンテストにおいて出場者が少ないという事態は避けたいのでしょう.).
アーノルドクラシック 2021で話題になったのが,クラシックフィジークのカテゴリにおいて,優勝賞金がオリンピアを上回ったことです.これは,カテゴリの数を限定したからこそ,従来開催していたカテゴリに配分すべきだった賞金を世界的に人気のあるカテゴリであるクラシックフィジークに回したということになります.これについては,クラシックフィジークの選手にとっては朗報でしたが,特に除外されたカテゴリの選手にはかなりの痛手だったはずです.
特に,2023年も除外が決定している女子カテゴリのボディビルディング,フィジークは非常に難しい立ち位置にあるカテゴリであり,そもそも開催されるコンテストの数がそこまで多くありません.だからこそ,アーノルドクラシックの様な大きいコンテストは,コンテストが開催されることが期待でき,だからこそ,そこで賞金を獲得し生計を立てる選手もいたはずであり,これは議論を呼ぶはずです (オリンピアのカテゴリ間の格差というのは度々議論されますが,男子と女子で区別したときに女子カテゴリのヒエラルキーの低さというのも度々指摘されていますよね.).
今回,アーノルドクラシックが選択と集約をしたカテゴリは,何れも人気がある競技であり,アーノルドクラシックがプロのコンテストである以上,興行的な側面も重要であることは考慮に入れる必要があります.しかし,オリンピアに次ぐコンテストであるアーノルドクラシックでそのようにしてしまうのは正直どうなんだろと感じてしまいます.
以上のような選択と集約と進めた場合には,正直,アーノルドクラシックのコンテスト自体の格付けというのを見直す必要がある気が個人的にはします.
終わりに…
人気がある競技に対して賞金を多くするということは必然ではありますが,その費用を他のカテゴリの開催を失くして捻出するというアーノルドクラシックの運営方法は議論される必要があると思います.
Arnold Schwarzenegger (アーノルドシュワルツネッガー)自身が,クラシックフィジークが非常にお気に入りであり,現在のオープンクラスボディビルディングの状態についてはあまり快く思っていないことを考えると,将来的にはオープンクラスボディビルディングも選択と集約の対象となる可能性もあるわけです.
彼の名前を冠している以上,彼の意向が反映されるのは最もですが,もしこのまま選択と集約が進んでしまうというのは,少し考えものであると思いました.