多くのIFBBプロ,特に,オリンピアに出場する様な選手は,ステロイドなどの一般的なスポーツ選手にとっては御法度となる薬物を使用しているということは暗黙の了解です.
これに関しては賛否両論ありますが,オリンピアを6度制した「ボディビル界のご意見番」であるドリアンイェーツは,選手としてステロイドを使っていたことを公表しており,その問題点について述べています.
今回は,その動画を皆さんとシェアしたいと思います!
ドリアンイェーツ語るステロイドの闇について
ドリアンイェーツ語るステロイドの闇についての動画ですが,以下になります.
動画の作成元は,ボディビルディングyoutubeチャンネルであるFouad Abiadになります.
今回の動画は非常に長編なのですが,述べられていることは以下の4点になります.
- ドリアンイェーツがステロイドの服用を始めたきっかけ
- ステロイドの使用の公表,他者からの評価
- ドリアンイェーツがステロイドの服用をやめた理由
- ドリアンイェーツがステロイド服用で失ったもの,得たもの
ドリアンイェーツがステロイドに服用を始めたきっかけ
ドリアンイェーツがステロイドに服用を始めたきっかけですが,彼が最初に出場したコンテストにおいて,ステロイド使用者とステロイド未使用者が混在しており,彼自身がステロイドを入手しやすい環境にいて,平等に評価されたかったからステロイドの服用を始めたことが述べられています.
“I did my first contest, the local one in Birmingham, with nothing and then you’re in the gym and it wasn’t hard. A lot of the guys in the gym were on steroids, some were competing some weren’t. So I decided when I’m going to do this contest in the IFBB, I’m going to do a little bit of stuff,”
= 私は最初のコンテスト,すなわち,バーミンガムでの地元のコンテストを何もせず (= ステロイドを使用しないこと)に行いました.それから,ジムにいてステロイドを入手することは難しくはありませんでした.ジムの人の多くはステロイドを使用していましたが,コンテストに出場している人もいれば,そうでない人もいました.これにより,IFBBでコンテストに出場するとき,私は少し摂取することにしました.
“I did it to prepare for my first contest because I’m like ‘If I’m competing, I know the other guys in the contest are going to be on stuff,’
私は最初のコンテストの準備のためにそれ (=ステロイドを摂取すること)をしました.なぜなら,「もし私がコンテストに出場するならば,わたしは他の出場者がステロイドを服用していることを知っている」ので,私はただ平等でありたかったのです.
ステロイドの使用の公表,他者からの評価
ドリアンイェーツは,ステロイドの使用は社会的に悪とされていながらも,ステロイドの使用については公にしていた様です.
But it wasn’t really something I tried to hide if somebody asked me, it wasn’t a big deal,
= しかし,誰かが私に尋ねた場合,それは私が隠そうとしたものではありませんでした.大したことではありませんでした.
ここで,ドリアンイェーツ がステロイドの使用を公表していたのには理由があり,そうすることで,初めて,トレーニングに関して真剣である様にみなされるという風潮があった様です.
When I first went to the gym and asked people, they were a bit cagey. Like it was an inner circle of ‘You just started kid, no no no.’ Later on you get accepted into the club kind of thing, and people start to talk about it more freely, and they can see you’re serious and stuff
私が最初にジムに行って人々に尋ねたとき,彼らは少し内向的でした.まるで「あなたはまだ子供だよと」の内輪で話すかの様に.後に,ステロイド使用のクラブのようなものに受け入れられ、そこの人々はステロイドの服用についてもっと自由に話し始めました.そうすることで,彼らは真剣であるとみなしました.
ドリアンイェーツがステロイドの服用をやめた理由
ドリアンイェーツがステロイドの服用をやめたのは,ステロイドの服用をしても彼の肉体が怪我から元に戻らず,引退することを決断したための様です.
“I did the process and it became apparent as I started training that the left tricep was way weaker than the other side. I couldn’t bench press properly, it was all lopsided, and I was like ‘Okay man, the decision’s been made for you.’
“I was very extreme about it. I was like that’s it. I’m stopping taking the juice and everything, that’s it, I’m finished.
私はプロセスを実行しましたが,トレーニングを開始すると左腕三頭筋が反対側よりもはるかに弱いことが明らかになりました.私はベンチプレスをきちんと行うことができませんでしたし,全て偏っていました.そして私は「わかった、この決定 (=引退)はあなたのためになされた」ということに至りました.
私は非常に極端でした.ステロイドとその他のすべての薬物を飲むのをやめました,それだけです.
ドリアンイェーツがステロイド服用で失ったもの,得たもの
ドリアンイェーツがステロイド服用で失ったもの
ドリアンイェーツがステロイド服用で失ったものですが,健康面,特に今回はうつ病の発症について述べられています.
I had this extreme mindset of either I’m doing it or I’m not doing it. So I just stopped, and that in itself can cause depression. Retirement from your vocation and your passion in life can cause depression. So I had that and somebody very close to me passed away, and my marriage was not in a good place. All of it hit me at the same time, so I had a real hard time with depression for a year, a year and a half
= 私はステロイドを摂取しているのか,していないのかという極端な考え方を持っていました.だから私は摂取をやめました.そしてそれ自体がうつ病を引き起こす可能性がありました.職業及び人生への情熱があることから身を引くことはは鬱病を引き起こす可能性があります.実際に,私はそれを持っており,私の非常に近しい人が亡くなりました.そして私の結婚は良い場所ではありませんでした,すべてが同時に私を襲ったので,私は1年,1年半の間うつ病で本当に苦労しました…
ドリアンイェーツがステロイド服用で得たもの
ドリアンイェーツがステロイド服用で得たものですが,富と名声であると述べています.
Now I’ve made some money, I’ve made a name, I can do whatever I want now,”
= 今や,私はそれでお金を稼ぐことができ,名声を得,私がやりたいことはなんでもすることができます.
終わりに…
今回の彼のインタビュー動画を見る限りでは,環境的な要因が非常に大きいと感じました.
ステロイドの服用を止めるにあたっても,現在の様にインターネットが普及していない中で,誰も助言をしてくれる人がおらず,非常に苦労した様です.
その一方で,彼はこれによって名声を得ることができたとも言えますから,なんとも難しい問題ですよね.