メンズフィジークにおける伝説的なチャンピオンであるJeremy Buendiaは2018年を最後にステージから遠ざかっていますが，オリンピア 2023で現役復帰することを明らかにしています．
そんな彼ですが，オリンピア 2023で早速優勝を目標にしている旨について述べている動画を見つけたため，皆さんとシェアしたいと思います．
ジェレミーブエンディアとは
ジェレミーブエンディアは，1990年アメリカ生まれのメンズフィジークの選手です．身長は，172.5 cm，体重は79.4-83.9 kgです．
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彼は，実は若い頃から非常に精力的にコンテストに出場しており，2013 NPC Junior USA Championshipsで優勝しプロに転向します．
プロ転向した2013年は，オリンピアで初めて，メンズフィジークというカテゴリーが開催され，2位に入ります (優勝は，Mark Anthony Wingsonでした．)．プロデビュー年でこれは相当に凄いのですが，翌年2014年から2017年まではオリンピアを4連覇します．2014年から2017年のジェレミーブエンディアはまさに無敵の状態であり，この時の彼が現在まで続くメンズフィジークの人気の原型を形作ったと言っても過言ではありません．
ただ，5連覇を狙った2018年は，コンディションを大きく崩しまさかの4位に終わり，現役を引退します．
彼は長らく，Hany Rambodとコーチング契約を結び，FST-7を実践することで結果を残してきた選手ですが，2018年にオリンピアのタイトルを逃した後に，契約を解除しています．そこから，一時期，2020年にクウェートのOxygen Gymに拠点を移し，Brandon CurryのコーチであるAbdullah Alotaibi (アブドーラ)と契約して2020年のシーズンに備える話もありましたが実現せず，現在に至ります．
ジェレミーブエンディア，オリンピア 2023について述べた動画
ジェレミーブエンディアがオリンピア 2023について述べた動画は以下です．
動画の作成元は，NPCNewsOnlineです．
今回の動画の中のジェレミーブエンディアを見ると，頬がこけはじめていることから，オリンピアに向けてダイエットに取り組んでいることが想像できます．
ジェレミーブエンディアがコンテスト復帰まで時間がかかった理由
今回の動画の中で，ジェレミーブエンディアは，もう少し早くコンテスト復帰することを想定いたことについて述べており，同時に，コンテスト復帰まで時間がかかった理由を以下のように指摘しています．
The sport has changed a lot, it’s evolved a lot. So, the past few years I’ve been hearing – I fell out of shape, I stopped training for a while, I dealt with a lot of injuries and I fell behind big time. The last couple of years I heard the sport has passed me up. It evolved too much, you won’t be able to hang with these guys in the size. That’s kind of what kept me away from the stage until recently.
スポーツは大きく変わり，大きく進化しました．ここ数年，僕は体型を崩し，しばらくトレーニングを中断し，多くの怪我に見舞われ，大きな遅れをとりました．ここ数年，このスポーツは私を追い越したとみんな言っている．あまりに進化しすぎて，体格のいい選手たちについていけなくなったのです．だから最近まで舞台から遠ざかっていたんです．
これは，ジェレミーブエンディアの現役復帰について議論している多くの人が述べている客観的事実です．ジェレミーブエンディアが連覇を続けていた時代と，現在のメンズフィジークは明らかに選手の質が変化しており，サイズ重視の戦いになりつつあるという点です (だからこそ，体重制限をするというルール改定が話題になっているのですが…．)．
これが，そもそものメンズフィジークの趣旨に合致しているかどうかは議論が必要ではありますが，身体の質が異なるジェレミーブエンディアが出場しても，中々良い成績を残すことは難しいと考えられ，それを彼自身も考えていたということになります．
ジェレミーブエンディアのターゲットは，Erin Banks，Brandon Hendrickson
また，今回のインタビューにて，ジェレミーブエンディアのターゲットは，Erin Banks，Brandon Hendricksonであること，つまり，優勝を目指している旨について述べています．
The past year I’ve been back on my training packing on the size again and catching back up to where these guys are to a point where I can be competitive again. Ultimately, my goal is to be competitive with Erin and Brandon this year. We’ve done a good job of getting myself back to where I am now. Now we’re here 16 weeks out from the 2023 Olympia.
この1年，僕はまたトレーニングに戻り，サイズを詰めて再び競争力を持てるところまで追いつきました．最終的な目標は，今年はErin BanksやBrandon Hendricksonと戦うことです．今の自分を取り戻すために，いい仕事をしてきました．2023年のオリンピアまで16週間となりました．
Erin BanksもBrandon Hendricksonも，オリンピアの優勝経験者であり，オリンピア 2022ではトップ2の選手です．彼らの名前を出すということは，優勝を目標にトレーニングを続けているということです．
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以上の動画などをみると，ジェレミーブエンディアがかなりサイズをつけていることがわかりますが，そもそも，前述した2選手は身長が高く，骨格的に非常に有利であるという長所があります．そのため，サイズゲームだと，骨格的に劣るジェレミーブエンディアが彼らに肉薄するのは難しいところです．
一方で，前述した2選手はコンディションも素晴らしく，かたやジェレミーブエンディアはコンテストから遠ざかって久しいため，彼らに肉薄できるコンディションを披露できるのかは怪しいところです．
終わりに…
現状のルールだと，ジェレミーブエンディアがオリンピア 2023で優勝するのはかなり難しく，近年の選手のレベルをみていると，トップ6に入れるのかも難しい可能性すらあると思います．
ただ，メンズフィジークは大規模なルール改正を2023年シーズン終了後に控えており，それを考慮に入れると，もしかすると，ジェレミーブエンディアの本当の目標は2024年以降にあるのかもしれませんね．
