2016年を最後にコンテストの舞台から遠ざかっているKai Greene (カイグリーン)は毎年のようにコンテスト復帰について議論がなされていますが,その最大の理由は彼が引退宣言をしていないからです.
今回,そんなカイグリーンが改めて,自身の引退について否定した動画を見つけたので皆さとシェアしたいと思います
カイグリーンとは
Kai “The Predator” Greeneは,1975年アメリカ出身のボディビルダーです.身長は173 cm,体重は121-140 kgの様です.
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彼は, NPC Team Universe Championships 1999でプロカードを取得します.
彼がボディビルダーとして頭角を現したのは,2007年からであり,Shawn Ray Colorado Pro/Am Classicで優勝すると,2008年には New York Pro 2018で優勝,アーノルドクラシックで3位,2009年にはアーノルドクラシックで優勝するなどの成績を残します.
ミスターオリンピアには2009年から出場し,ミスターオリンピア 2012から2014までは4年連続でPhil Heath (フィルヒース)に次ぐ2位となりました.このことから,カイグリーンは,2017年までミスターオリンピアを7連覇していたフィルヒースの最大のライバルと考えられていました.
しかし,2014年を最後にミスターオリンピアの出場を取りやめています (スポンサーがどうのこうのの話らしいのですが,主催者側が正式な出場オファーを出しても彼自身が断っていると言うことから,もう彼をオリンピアで見ることはないのでしょう…).コンテストは,2016年のアーノルドクラシックを最後に出場しておらず,現在は,プロボディビルダーというよりも,実業家として活躍している印象が強いです.
カイグリーンが自身の去就状況について述べた動画
カイグリーンが自身の去就状況について述べた動画は以下です.
動画の作成元はMuscular Development Magazineです.
動画の長さは39:51です.
カイグリーン曰く,「引退していない」
今回の動画の中で,彼自身は自身の状況について以下のように述べています.
I never officially retired and you never know. This is a new year. 2023 is certainly something to be excited about. I guess the best thing I can say is you just can’t count the guy out. You never know.”
私は正式に引退したことはないし,わからないものです.新しい年です.2023年はワクワクさせるものです.私が言えるのは,「私を外すな」ということです.わからないですよ.
彼がコンテストに出る/出ないと言い続けてもう5年以上になるわけですが,毎年,多くの人を期待させるような発言をします.今回も,正式に引退を表明していないことを指摘していますが,正直,5年以上,コンテストに出場していない選手が再びステージに立つ可能性は限りなく少ないです.
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5年以上,コンテストに出場していない中で,確かに,コンディション,サイズはある程度,保ってはいます.しかし,彼は2016年時点でコンディションに難を抱えており.それがコンテストに出場していないのにも関わらず,改善しているとは思えません.
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しかも,2016年当時と比較すると明らかにサイズダウンしており,彼が本当に現役続行しているのか不透明な部分が多いです.
カイグリーンはフィルヒースにも言及しているが…
今回の動画にて,カイグリーンはフィルヒースにも言及しています.
I hate that guy. It’s one thing I will not do. I do not take any credit away from the man, the athlete. His accomplishments speaks for himself. There’s no way I can even rationally think myself to try to discredit that. He’s an amazing competitor and he’s accomplished a tremendous amount of things that I think a lot of athletes would only look up to. Nothing but respect but if you get on stage with me anytime again, I don’t know about all of that.
私は彼が大嫌いです.私がやらないことのひとつです.私は,彼の功績を奪うことはしない.彼の功績は、彼自身を物語っています.それを貶めようとすることは,合理的に考えてもあり得ません.彼は素晴らしい競技者であり,多くのアスリートが尊敬するような途方もないことを成し遂げています.尊敬の念しかないが,もしまた私と一緒にステージに立つことというのは分かりませんね.
カイグリーンとフィルヒースというと,やはりミスターオリンピア 2014の戦いが記憶に新しいです.
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このとき,ステージの上で壮絶なバトルを繰り広げたのは一種のパフォーマンスと思っていましたが,そうでもない可能性もあるというのが今回のカイグリーンの発言でわかります.
今回,彼が「一緒のステージに立つ可能性」というのがミスターオリンピアのことを指すのか,それとも,マスターズオリンピアを指すのかわかりませんが (カイグリーンもフィルヒースも40歳以上で出場資格を満たします.),これまでのカイグリーンの発言,行動を考慮するといずれもありえないでしょう.
終わりに…
そもそもカイグリーンがコンテストに出場しなかったのは,スポンサーの問題に起因していると考えられています.彼がRedcon1と契約したところから事態が好転するかと思いきや現状維持であるため,彼は「現役引退していない」と述べていますが,実質的には「ほぼ引退している」という認識で間違い無いでしょう.