皆さんは十分な睡眠は取れていますか?
日本人の平均睡眠時間は7時間40分程度と言われていますが,これは先進国の中でも非常に短い時間となっています.特に日本では,睡眠時間が一日に6時間未満程度になっている方が4割程度もおり,これが一般的には生産性を下げていると分析されています.
そんな睡眠時間ですが,特に我々トレーニーにとっては睡眠が非常に重要となります.
今回は,筋トレと睡眠の意外な関係について皆さんに公開します!
睡眠とトレーニングの関係1:筋肉の回復
まず,睡眠とトレーニングの関係には,「筋肉の回復」があります.
一般的に,ノンレム睡眠時 ( = 深い眠り)のときに成長ホルモンが分泌されるとされ,このときにトレーニングで傷ついた組織が回復し筋肥大につながります.
通説では,「睡眠のゴールデンタイム (22:00-2:00)」なるものが存在し,この時間に成長ホルモンの分泌が最大になるというものがありますが,睡眠を取る時間ではなく,睡眠の深さ ( = 睡眠の質)が重要であると述べている人もいますね (確かに,そう考えると,前全日本ボディビルチャンピオンの鈴木雅選手も睡眠時間はそこまで長くなかった (確か5-6時間くらい)様な気がします.その代わり,睡眠の質にはかなり拘っていた様な印象があります.).
そのため,「睡眠の質が良ければ寝るのが遅くても良い」と主張する人もいますが,個人的には,自律神経を整えるためにも早寝早起きをした方が良いと思います.
睡眠とトレーニングの関係2:睡眠の質の向上
次に,睡眠とトレーニングの関係には,「睡眠の質の向上」があります.
これは,非常に当然ですが,トレーニングには睡眠を促す効果があるというものです (いわゆる,「身体を動かすと眠くなる」というやつです.).睡眠の質が向上すると,前述した通り,成長ホルモンの分泌も盛んになるため,睡眠の質を向上させるためにもトレーニングを行うことは重要です.
ただ,いつでもトレーニングをして良いというわけではありません.基本的に,人間の身体は朝から昼にかけて交感神経 ( = 体のスイッチを入れる神経)が優勢になり,夕方から夜にかけてが副交感神経 ( = 体のスイッチを切る神経)が優勢になります.そのため,できるだけ,トレーニングは早い時間に実施した方がよく,それが出来なければ,寝る前3時間以上前には終えられる様にしましょう.これは,筋トレ後には,交感神経が優勢になっており,すぐに寝られなくなってしまうためです.
睡眠とトレーニングの関係3:パフォーマンス向上
次に,睡眠とトレーニングの関係には,「パフォーマンス向上」があります.
これは,十分な睡眠時間があると集中力,反応速度を保てる ( = 睡眠時間が不足すると大きく減少する様です.)ためであると言われています.
これに関しては,私も経験があり,徹夜明けの日に筋トレをしたのですが,睡眠不足で全くセットに集中できなかった記憶があります.このときに,やはり睡眠が非常に重要であることを痛感しました.
以上の「睡眠が運動パフォーマンスにつながる」ということについて,私の様なただのトレーニング愛好家だけではなく,特に,アスリートの睡眠時間とパフォーマンスから統計的なデータが得られている様です.,そのため,トップアスリートは基本的に十分な睡眠時間を取る様です.
睡眠とトレーニングの関係4:ダイエット効果
最後に,睡眠とトレーニングの関係には,「ダイエット効果」があります (トレーニングと直接は関係ありませんが,ボディメイキングという観点では一緒なので挙げています.).
これは,「睡眠自体でカロリーを消費していること」,「睡眠を十分にとることで過食を防ぐこと」の二点の理由からです.前者について,一般的に十分な睡眠を取っていると,その際に消費されるカロリー数は300 kcalにものぼるそうです.後者については,十分な睡眠を取ろうとすれば,自ずとベッドに入る時間も早くなり,そのためには夕食をとる時間が早くなること,夜遅くに無駄な食事を取らなくなることが習慣化され,これにより体重が落ちるのでしょう.
実際に,睡眠とダイエット効果については,前全日本ボディビルチャンピオンの鈴木雅選手も提唱しており,鈴木雅選手は「減量が進まなくなった際に切るカードの一つ」として睡眠時間を増加させることについて提唱していますね.
終わりに…
以上より,睡眠とトレーニングは非常に密接に関係しており,睡眠を十分に摂取すること,もしくは睡眠の質を向上させることが,ボディメイキングをする上で非常に重要となります.
ただ,実際には,睡眠に使える時間は非常に限られているため,睡眠の質をどの様に向上させるかが我々トレーニーにとって非常に重要な課題になりますよね.