「ビーチで一番かっこいい男を決める」が大元のコンセプトであるメンジフィジークは,オリンピアでも入れ替わり立ち替わりが激しいカテゴリーになります.
今回は,オリンピア 2020の結果から,メンズフィジークのトレンドについて考えたいと思います.
オリンピア 2020 メンズフィジークの結果
オリンピア 2020 メンズフィジークの結果ですが,以下になります.
1位:Brandon Hendrickson
2位:Raymont Edmonds
3位:Kyron Holden
4位:Jeremy Potvin
5位:Andrei Deiu
6位:Andre Ferguson
7位:Carlos DeOliveira
8位:Ryan Terry
9位:Rodrigue Chesnier
10位:Anthony Gilkes
今回のこの順位を見て,実際の身体は別にして,名前だけみると「あれ?」と思う方が多いと思います (私もです.).実際,今回の順位は,コンディションが結果に反映されているのはもちろんなのですが,前述した疑問点からも示唆される通り,今回のメンズフィジークでは明確にトレンドが変わったと感じました.
オリンピア 2020の結果から分かるメンズフィジークのトレンド
オリンピア 2020の結果から分かるメンズフィジークのトレンドですが,「ミッドセクションは強くなくても良い」,「背中は強くなくてはいけない」,「上半身のサイズ」ではないでしょうか.
ミッドセクションは強くなくても良い
まず,一番感じたのが,ミッドセクションは必ずしも強くなくても良いということです.これが反映されているのは,6位 Andre Ferguson (アンドレファーガソン),8位 Ryan Terry (ライアンテリー)です.
この二人は,ミッドセクションが非常に素晴らしく,そのミッドセクションの強さがあってメンズフィジークではトップ5の常連でした.
まずは,アンドレファーガソンです.
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次に,ライアンテリーです.
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この2人が順位を落としているのは,コンディションも関係していますが,それでも上位の選手を見ていると腹筋がそこまで強くない選手が上位に食い込んでいるため,2020年のメンズフィジークでのジャッジではミッドセクションへの重きはそこまでないのかなと感じました.その際たる例が,Jeremy Potovinです.
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彼は,明らかに前述した2選手よりも,ミッドセクションはかなり芳しくないのですが,それでも上位にくるのは,ジャッジの基準として,一定以上のミッドセクションがあれば,それ以上は評価しないというような感じがします.
背中は強くなくてはいけない
次に,背中は強くないとだめだと感じました.
この理由としては,上位2人の背中を見れば分かります.
まずは,Brandon Hendrickson (ブランドンヘンドリクソン)です.
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次に,Raymont Edmondsです.
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両選手でタイプが異なるのですが,どちらにせよ,背中はとんでもなく発達していることが分かります.その一方で,写真はありませんが,ライアンテリーなんかは,背中があまり強くないため,その様な理由があって,今回大きく順位を落としたのではないかと考えられます.
上半身のサイズ
最後に,全体的に上半身のサイズが必須になりつつあると感じました.
フィジークの選手はやはり,いずれの選手も肩,腕が以上に発達しているのですが,それに加えて,オリンピア 2020では個人的には,胸が発達している選手が上位に来ている印象がありました (Jeremy Potovinがその例です.).すなわち,前述した背中を含めて,胸,腕,大胸筋が大きい必要があり,となると上半身が大きい選手が非常に有利になります.
これをよく考えると,メンズフィジークのジャッジの基準がボディビルディングよりになっており,だからこそ,今回のラインナップの中で,一番サイズのあるRaymont Edmondsとブランドンヘンドリクソンがトップ2になり,その中で,「ずっしり」としたサイズの印象のあるブランドンヘンドリクソンが優勝したのではないかと考えられます (Raymont Edmondsは高身長であるが故に,どうしても上半身の「ずっしり感」で比較するとブランドンヘンドリクソンに軍配が上がります.).
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終わりに…
個人的に,今回のジャッジのトレンドがメンズフィジークの当初の目標である「ビーチで一番かっこいい男を決める」ということに合致しているのかはやや疑問がありますね.
ボディビルディングの潮流としては,ミッドセクションを重視するという傾向があるのに対して,メンズフィジークではそうでもないというのが,個人的には不可解です….
ただ,いずれにしても,ジャッジで普遍なのは,コンディションが良い選手が上位にくるということであり,だからこそ,トレンドも重要ですがコンディションを極めるということが重要になってくるわけですね.