ビッグラミー初優勝!オリンピア 2020 オープンクラス結果

オリンピア 2020 オープンクラス 結果

オリンピア 2020のオープンクラスが終了しました.オリンピア 2020はブランドンカリーとフィルヒースの戦いに注目が集まりましたが,結果はどうなったのでしょうか.

今回は,オリンピア 2020のオープンクラスの結果を皆さんとシェアしたいと思います!

オリンピア 2020 オープンクラス結果

オリンピア 2020 オープンクラスの結果ですが以下の様になっています.

  • 1位:Big Ramy
  • 2位:Brandon Curry
  • 3位:Phil Heath
  • 4位:Hadi Choopan
  • 5位:Willam Bonac
  • 6位:Akim Williams
  • 7位:Iain Valliere
  • 8位:Hunter Labrada
  • 9位:Dextor Jackson
  • 10位:Justin Rodriguez

1位:Big Ramy

1位はBig Ramy (ビッグラミ)でした.これがオリンピア 2020の最大の番狂わせではないでしょうか.

 

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オリンピア 2020のビッグラミーは,ビッグラミー史上最高の肉体でした.

ビッグラミーの課題は,何と言ってもコンディションなのですが,オリンピア 2020に向けてかなり早い段階からアメリカ入りし,アメリカにてかつてのコーチであるデニスジェイムスと調整を続けてきました (デニスジェイムスは,かつて,現在ビッグラミーのコーチであるChad Nichollsに師事していたこともあり,相性が良かったのでしょう).

 

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デニスジェイムスは,オリンピア 2020が始まる前に,「ビッグラミーの体重が例年と比較して20lbs (約9 kg)ほど軽い体重で仕上げてきている」ということを公言していました.その真偽について,例年同様にビッグラミーはそこまでコンディションをあせてこないと思っていたのですが,全くの考え違いで,まさに異次元でした.

ビッグラミー特有の異次元のサイズがある上に,コンディション,特に,ミッドセクション,脚には目を見張るものがありましたフロントポーズを取れば,ミッドセクションが良く,大胸筋を中心にとんでもないサイズがあるため,他を凌駕し,サイドポーズを取れば,脚のストリエーションがとんでもないことになっていますし,バックポーズを取れば臀部の仕上がり,背中の広さは他を寄せ付けませんでした.

印象的だったのが,フィルヒースと並んだときに,フィルヒースが小さく見えてしまったことです.フィルヒースはコンディションもさることながら,サイズ感も長所の一つでしたが,それを消し去るほどのビッグラミーのインパクトは凄まじい印象がありました.

オリンピア 2020の勝利は,ビッグラミーにとって特別なものであり,その理由としては,2008年チャンピオンのデキスタージャクソン,2011-2017年チャンピオンのフィルヒース,2019年チャンピオンのブランドンカリー を倒したためです.しかも,オリンピア 2020において,ビッグラミーはスペシャルインバイトというワイルドカード的な出場である中での今回の優勝は,まさしく,番狂わせでした.

ちなみに,ビッグラミーは,お客さんが選ぶ,People’s Mr. Olympiaも受賞しました.

 

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2020/01/23追記:

オリンピア 2020でのビッグラミーですが,コンテスト前からそのコンディションは凄まじかった様です.

2位:Brandon Curry

2位は,Brandon Curry (ブランドンカリー)でした.2019年から1ランクダウンです.

 

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オリンピア 2020のブランドンカリーですが,決して悪くありませんでした

ただ,気になったのが,かねがね言われてきた彼の脚のサイズです.特にフロントポーズを取ったときの脚のサイズが,トップ選手と比較して芳しくないと感じました.オリンピア 2020への準備の中で,彼が脚を改善していることをSNS上にアップロードしていましたが,実際にトップ選手と並んでみると,やはり,まだまだ改善が必要であると感じました.

全体の審査を通して,脚のサイズの問題があってか,なかなか,ステージの中央に来れなかったため,私は3位かなと思っていたのですが,しっかりとコンディションが評価されて2位に入賞しました.

フィルヒースとブランドンカリーは,オリンピア前に激しい舌戦を繰り広げていたため,ブランドンカリーはフィルヒースに勝つことができて,とりあえずは,満足なのではないでしょうか.

3位:Phil Heath

3位はPhil Heath (フィルヒース)でした.ロニーコールマン,フィルヒースに並ぶ8勝目はまたもや持ち越しとなりました.

 

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フィルヒースは,コンディションをほとんど外さず,その中で,コンディションが普通のときと素晴らしいときがあるのですが,「オリンピア 2020のフィルヒースのコンディションは普通のときのフィルヒース」でした.

フィルヒースがいつも批判の的となっている彼のミッドセクションについては,改善されていませんでした.元々,フィルヒースはミッドセクションが強い選手ではないのですが,オリンピア 2020のフィルヒースはバブルガットが気になるレベルではないものの,ミッドセクションの形が崩れており,彼の課題はあまり改善されていないと感じました.

それに加えて,下半身のコンディションも気になりました.フィルヒースは,脚のサイズは十分にあるのですが,下半身のコンディションが良くなかったです.特に,臀部周りですが,ストリエーションが十分に入っておらず,フィルヒースのコンディションには疑問符が付くところでした.

なんとなく,フィルヒースの今回の敗北がロニーコールマンがジェイカトラー,ビクターマルティネス,デキスタージャクソンに敗れ4位に終わり,引退を決意したコンテストと重なります.ロニーコールマンは連覇を重ねていくうちに,体型を大きく崩して行ったのですが,その姿がフィルヒースと重なり,フィルヒースが今後,どの様な決断をするのか注目が集まります.

2020/01/23追記:

オリンピア 2020のヘッドジャッジであるスティーブワインバーガーは,フィルヒースのミッドセクション等について,以下の記事の様なコメントを残しています.

4位:Hadi Choopan

4位は,Hadi Choopanでした.オリンピア 2019から1ランクダウンです.

Hadi Choopanは,相変わらず良かったですね.個人的には,3位のフィルヒースよりも順位が上かなと感じました.

フィルヒースやビッグラミーと比較すると,サイズがないはずなのに,ステージ上に立つと互角以上のサイズ感を醸し出すHadi Choopanは非常に素晴らしいと思います.

オリンピア 2019と比較すると,ビザを取得できたのが直前になったことにより,若干コンディションが良くなかった感じがするのですが,彼の場合はこれを克服するのは非常に困難ですよね.ただ,トップ選手との差はそこまで大きくないと思われますので,あと少し,コンディションを持っていければオリンピアで優勝も狙えると思います.

2020/01/23追記:

オリンピア 2020でビッグラミーのコンテスト出場を献身的に支えたデニスジェイムは,Hadi Choopanについて非常に興味深いコメントを残しています.

5位:Willaim Bonac

5位は,Willaim Bonac (ウィリアムボナック)です.2019年の2位から3ランクダウンです.


ただ,私個人の意見としてはウィリアムボナックはもっと評価されても良かったかなと感じます.コンディションだけなら,明らかにもっと順位が上のはずですし,少々残念です.

彼について,プレジャッジの段階で,ステージの端に追いやられてしまい,十分に比較審査されなかったという印象があります.ただ,彼も弱点がないわけではなく,確かに,彼は2019年よりもサイズアップしたのですが,もう少し大胸筋を発達させる必要がある点 (特に,フロントラットスプレッドやサイドチェストで顕著でした.),ミッドセクションのセパレーションがもう少し深ければ良かったと思いました.

終わりに…

ビッグラミーの勝利により,ミスターオリンピアも新たなフェーズに入ったかなと思います.

90年代から2000年代はサイズ重視,2010年代前半はバランス,2010年代後半はコンディション,そして2020年のビッグラミーは,サイズとコンディションを兼ね備えていたというイメージです.

現状,ビッグラミーより大きい選手はほとんどいないため,ビッグラミーがオリンピア 2020でみせたコンディションを継続していくと,何連覇もしそうですよね.

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