【デニスジェイムス解説】ビッグラミーのコンディションのばらつき

アーノルドクラシック 2020 in コロンバスにおいて,多くの人が優勝を予想していたBig Ramy (ビッグラミー)ですが,William Bonac (ウィリアムボナック),Dextor Jackson (デキスタージャクソン)に敗れての3位に終わりました.

今回のビッグラミーは決して悪いコンディションではありませんでしたが,ビッグラミーはコンテスト毎に特にコンディションの振れ幅が大きい選手になります.

そのビッグラミーのコンディションにの振れ幅について,かつて彼のコーチであったDennis James (デニスジェイムス)が答えている動画を見つけました.

今回はこの動画を皆さんとシェアしたいと思います!

デニスジェイムスへのインタビュー動画

デニスジェイムスが考えるビッグラミーがコンディションを固定できない理由について述べている動画は以下になります.

動画の作成元は,Generation Ironになります.

デニスジェイムスといえば,一般的には,ビッグラミーが契約をしていたコーチですよね.その頃は,ビッグラミーはまだGATにおり,当時のトレーニング動画は今もyoutube上に残っています.

ビッグラミーがコンディションを固定できない理由

アーノルドクラシックでは,1週間前がビッグラミーのピークであることを述べつつ,デニスジェイムスが指摘することは,以下の点です.

  • 炭水化物の摂りすぎ
  • コーチを固定しない

炭水化物の摂りすぎ

まず,炭水化物の摂取量を問題視しています.

そもそも炭水化物を摂取すること,すなわちカーボローディングをするのは,身体の凹凸をはっきりさせるためですが,ビッグラミーの場合は炭水化物の摂りすぎでむしろ身体がボテっとしてしまっているとデニスジェイムスは指摘します.

むしろ,デニスジェイムスは,カーボローディングをさせないで,「フラットな状態の方がカーボローディングした後の状態よりも良いのではないか」と指摘しており,その状態でも他の選手を圧倒できるポテンシャルがあると述べています.

コーチを固定しない

次に,ビッグラミーが毎年の様にコーチを変更しているということに問題があると述べています.

ビッグラミーは本当によくコーチを替えることで有名です.私の知る限りでも,デニスジェイムス,Chris Aceto,Bador Boodai,Neil Hill,Chad Nichollsと非常に多いです.しかも,各コーチを非常に短期間の間に替えています.

基本的に,コーチはサプリメンテーション,トレーニングにおけるプロフェッショナルになりますが,どのようなサプリメンテーション及びトレーニングが合うかは個人に依存するため,最初のうちは手探りの状態でコンディションを探っていきます.そのため,コーチが選手の能力を最大限に引き出すためには多くの時間がかかるため,基本的には余程のことがない限り,選手はコーチを固定します

例えば,デキスタージャクソンはCharles Glassと,フレックスルイスはNeil Hillと,フィルヒースはHanny Rambotと長らく一緒に仕事をしていますよね.そのため,以上の様な選手を考えると,コーチングの契約は少なくとも約5年以上は必要であり,それによって初めてコーチは選手の全容を理解することができると思います.

一方のビッグラミーは,コーチがビッグラミーの身体を理解する前に契約を切ってしまうため,それによってコーチがビッグラミーの能力を100%発揮させてあげることができません (デニスジェイムスは,各コーチができる限りのことをしており,コーチに過失がないことを述べています.).

また,デニスジェイムスは,オリンピア 2014を引き合いに出して,ビッグラミーがコーチを信用しきっていないという様に述べています.基本的には,「サプリメンテーション,トレーニングに関して指針を与え,それをこなすことで100%の結果を得ることができるのにもかかわらず,コーチを信用してないが故にコンテスト前に非常にナーバスになっておりそれによって実力を発揮しきれなかった」と述べています.2014年のミスターオリンピアは,まだビッグラミーがブレイクする前ですが,少なからず,この様な状況は現在も続いているのではないでしょうか.

終わりに…

ビッグラミーがコンディションを固定できないことに対して,デニスジェイムスは比較的厳しい意見でしたが,彼は今でもビッグラミーがミスターオリンピアを圧倒できる力があるということを信じています.

そう信じているが故に,毎回本番にピークを持って来れないビッグラミーを非常に歯痒く思っているのでしょうね.

それにしても,今回のデニスジェイムスの解説はかなり参考になりましたね.

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