ミロスが語るローリーウィンクラーの弱点とは

2021年シーズンにおいて,大きく成績を落としてしまった選手の一人としてRoelly Winklaar (ローリーウィンクラー)が挙げられます.

今回,ローリーウィンクラーが成績を落としてしまった原因についてMilos Sarcev (ミロス)が述べている動画を見つけたため,皆さんシェアしたいと思います.

Milos Sarcev (ミロス)とは

Milos “THE MIND” Sarcev (ミロス)は,1964年セリビア生まれのプロボディビルダーであり,身長は180 cm,体重は109 kg-118 kgの様です.

 

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彼は1987年にアメリカに渡り,そこでコンテストを勝ち抜くことで1991年にプロに転向します.

このプロ転向した年からわかる通り,彼が活躍したのがボディビルディングで黄金期と呼ばれる1990年代であり,その様な時代でも,彼は1991,1992,1993,1994,1997,1998,1999のオリンピアに出場し,オリンピア 1993,1997,1999では10位に入ります.

2003年に引退した後は,現在までコーチとして活躍しています.彼に師事した選手は多くいますが,日本人初のIFBBプロである山岸秀匡選手が非常に有名です.また,調べてみると,アメリカの陸上競技選手であるTim Montgomeryのストレングス,コンディショニングコーチもしていた様ですね.

ミロスがローリーウィンクラーの弱点について述べている動画

ミロスが,ローリーウィンクラーの弱点について述べている動画は以下です.

動画の作成元は,Generation Ironです.

今回の動画の長さは7:36です.

前半 (4:04)までは,Chris Bumstead (クリスバムステッド)について語られており (彼が2021年以降もクラシックフィジークのカテゴリーを支配できるかどうか等についてのミロスの意見が述べられています.),それ以降では今回の記事で扱うローリーウィンクラーの弱点について述べています.

ミロスが指摘するローリーウィンクラーの弱点

ミロスが指摘するローリーウィンクラーの弱点は以下の2点です.

  • ローリーウィンクラーのミッドセクション
  • ローリーウィンクラーの脚のサイズ

ローリーウィンクラーのミッドセクション

まず,ローリーウィンクラーのミッドセクションです.

これは,かねてから言われていることではありますが,2021年シーズンはかなり顕著だったことが述べられています.ローリーウィンクラーは,アーノルドクラシック 2018 in コロンバスオハイオでミッドセクションの悪さ指摘され,アーノルドクラシック 2018 in オーストラリアでは大幅に改善することで,それ以降,コンテストではミッドセクションが大きく崩れるということはあまりなかったのですが,2021年は異なりました.

特に,ミロスが指摘しているのは,ポージングの中にミッドセクションを十分にコントロールできなくなり,それがジャッジとしては低い点数をつける理由になったのではないかということです.

多くの人は,2021年シーズンのローリーウィンクラーのサイズ不足について指摘しており,確かに,ミロスもそれについては指摘していますが,ミロス曰く,プラハプロ 2021ではかなり改善してきたと述べています.ただ,それでもコンディショニングが芳しくなく,結果が芳しくなかったことが指摘されています.

以上のようなミッドセクションがコントロールしきれていない要因の一つとして,カーボローディングの問題について指摘していますが,真偽については定かではありません.

ローリーウィンクラーの脚のサイズ

次に,ローリーウィンクラーの脚のサイズについて指摘されています.

ミロスは,ローリーウィンクラーの脚のサイズ不足について,そもそもの脚の筋肉量不足もありますが,脚のディフィニションやポージングの仕方がまずかったと指摘しています.

このように指摘するのは,ミロス自身が脚を苦手と考えていた時期があるからであり,その当時でもできるだけ脚を大きく見せるために,脚をできるだけリラックスさせないという方法を採用していたようです.一方で,ローリーウィンクラーは3-4秒で脚がリラックスしてしまうケースが非常に多いように見受けられ,これをミロスは問題視していたのだと考えられます.

終わりに…

ローリーウィンクラーの以上の問題の根本的な原因について,彼の年齢的な問題を指摘する声も多かったわけですが,今回のミロスの指摘を考えると,修正できない問題ではないような感じもします.

彼は長らくAhmad Askarに師事していますが,以上のような問題が改善しないのであればコーチを変えるのも個人的には良いのではないかと考えてしまいます.

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