その特徴的なストラクチャーにより,所謂,マスモンスターのクラスであるオープンクラスボディビルディングにおいて異色の存在感を放っているのがPatrick Moore (パトリックムーア)です.
パトリックムーアは,2年ぶりに出場したオリンピア 2021では14位と奮わず,その理由は,明らかに彼のサイズ不足の身体にあると多くの人は考えています.
このことから,一部の人の間では,「パトリックムーアが最も適するクラスは,オープンクラスではなくクラシックフィジークではないか」という議論がなされていますが,このことに関して彼は否定しています.
今回は,パトリックムーアがクラシックフィジークへの転向を否定する理由について皆さんとシェアしたいと思います!
パトリックムーアが自身のクラシックフィジーク転向について述べた動画
パトリックムーアが自身のクラシックフィジーク転向について述べた動画ですが,以下になります.
動画の作成元はGeneration Ironになります.
パトリックムーアが自身のクラシックフィジーク転向を否定する理由
パトリックムーアが自身のクラシックフィジーク転向を否定する理由ですが,以下の3点になります.
- クラシックフィジーク転向を主張するのは何も成し遂げていない人々の意見だから
- クラシックフィジークの体重制限をクリアすることが困難であるから
- オープンクラスボディビルディングこそ,最も権威があるから
クラシックフィジーク転向を主張するのは何も成し遂げていない人々の意見だから
まず,「クラシックフィジーク転向を主張するのは何も成し遂げていない人々の意見だから」という旨について述べられています.
パトリックムーア自身,レジェンドであるLee Hany (リーヘイニー)やRonnie Coleman (ロニーコールマン)を非常に尊敬しており,彼らの意見ならば聞き入れる準備はあるとのことですが,そもそも,これを主張しているのは「何も成し遂げていない人々」であり,彼らの意見を聞く必要はないと感じている様です.
クラシックフィジークの体重制限をクリアすることが困難であるから
次に,「クラシックフィジークの体重制限をクリアすることが困難である」旨が述べられています.
クラシックフィジークは身長で体重制限が決まっているのですが,パトリックムーアの身長は約175 cm-178cmであるため,それをクラシックフィジークのルールに当てはめると206 lbs (=約93.4 kg)が体重制限となります.
翻って,彼がベストと言われたオリンピア 2019では,彼の体重は236 lbs (=約107 kg)であり,この状態はもはやほぼ脂肪がほぼないレベルであり,これ以上体重を落とすことは不可能であると感じている様です.
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実際に,彼のウエストは非常に細く,それでいて,腕は太く (22inch ( =55.9 cm)),肩は広いことから非常にクラシックフィジーク向きであることは否めませんが,それでも,体重制限まで約14 kgあることから,そこまで身体を絞るのは不可能であると判断しているのだと思います.
オープンクラスボディビルディングこそ,最も権威があるから
最後に,「オープンクラスボディビルディングこそ,最も権威がある」旨について述べられています.
これは,オリンピアを考えるとわかりますが,オリンピアで優勝者が「ミスターオリンピア」と呼称されるのはオープンクラスだけであり,他のカテゴリーとは全く異なります.それを考えれば分かる通り,オリンピアにおいてオープンクラスボディビルディングの権威は別格であり,パトリックムーア曰く,「アスリートならば挑戦し続けなければならない」と称しています.
だからこそ,クラシックフィジークならばならもっと活躍できる可能性はあるものの,今回の動画の中では,クラシックフィジークの自身の該当する身長のカテゴリーにおける体重制限が240 lbs (約109 kg)になったとしてもクラシックフィジークにに転向することはないと述べています.
終わりに…
オープンクラスで活躍できないならば,212lbsはどうかという意見もありそうですが,212lbsの体重制限が約96 kgであることを考えると,それでも体重制限をクリアするのに相当な減量を行う必要があることから,そもそも選択肢に入れてないのでしょう (そもそも,身長が175 cmを超える選手が212 lbsに出場するというのはあまり聞いたことがありませんし….).
ただ,パトリックムーアがオープンクラスで活躍するためにはサイズをつけるのは絶対条件であり,今後,彼が活躍できるかはそれに懸かっていると言って過言ではないでしょう.