リーヘイニーが振り返るIFBBプロになるのが難しかった当時

リーヘイニー IFBBプロ 難しさ

一昔前と比較して,IFBBプロになるのが簡単になったと言われる昨今について,オリンピアを男子選手として史上最多タイの8連覇を成し遂げたLee Haney (リーヘイニー)が当時を振り返る投稿をSNSで行っていました.

今回は,この情報について皆さんとシェアしたいと思います.

リーヘイニーが振り返る当時のIFBBプロカード付与の状況

リーヘイニーが当時のプロカードの不要状況について語った投稿ですが,以下になります.

今回の投稿で,彼が述べているのは以下のことについてです.

“A bit of history: During my rise from an amateur to pro, you had to really earn your stripes. There were only 5 IFBB Pro’s added to the ranks each year (Before the 90’s). There was 1 bantamweight, 1 lightweight, 1 middleweight, 1 light heavyweight, and 1 heavyweight,

“Only the best of the best received pro status. Becoming a pro wasn’t a cake walk. This ensures that the quality of athletes were the very best on every level. 

ちょっとした歴史があります.私がアマチュアからプロになった頃は,本当に自分の力を発揮しなければなりませんでした.90年代以前,IFBBプロは毎年5人しか追加されませんでした.バンタム級が1人,ライト級が1人,ミドル級が1人,ライトヘビー級が1人,ヘビー級が1人でした.

プロの地位を得るのは最高の者だけでした.プロになるのは簡単なことではありませんでした.これにより,すべてのレベルで最高の選手の質が保証されたのです.

今回の投稿は,インスタグラムにされたものであり,その前後にプロレベル云々に述べた投稿はありません.ただ,リーヘイニーがこの様に述べているということは,やはり昨今のプロカードの付与に対して疑問があるということになります.

一昔前と現在でのIFBBプロカード付与の違い

今回のリーヘイニーの投稿から分かる通り,当時と現在ではIFBBプロカードの付与率が全く異なるということがわかります.

今回の投稿で,リーヘイニーは,「IFBBプロカードが毎年5人しか付与されなかった」という様に述べているのですが,これを現在と比較すると,2021年だけでも日本ではプロクオリファイが2回開催され,プロカードはメンズフィジーク,クラシックフィジーク,ボディビルディング,ビキニ,ウーマンズフィジークの5部門で付与されていますから,10枚のプロカードが付与されています.

これに加えて,プロクオリファイは,もちろん日本以外の国でも実施されており,アマチュアオリンピアなどの規模の大きい大会ではオーバーオールの3位までにプロカードが付与されるというケースもあるわけですから,この様な大会では単純に1回のコンテストで15枚近くのプロカードが付与されるわけです.

つまり,世界的には,おそらく,毎年50人以上のプロ選手が誕生していることが考えられ,これは90年代前半と比較すると10倍以上になっています.これは,ボディメイキング競技をより身近なものにしているというメリットがある反面,多くの人が指摘する様に,IFBBプロのレベルを下げているという指摘があります.

皮肉なことに,例えば,ボディビルディングで黄金時代と言われる90年代から2000年代初頭というのは,まさに,この激しい競争を勝ち抜いてプロになった選手であり,それとの因果関係は不明ですが,現在のボディビルディングが当時よりもやや物足りなくなっていると感じる人がいるのも事実です.

終わりに…

現状のルールでは,確かに,IFBBプロカードを多く出しすぎている感が否めません.また,2020年と2021年に暫定的に取られた措置であるナショナルプロクオリファイがこの問題が日本でも議論される要因となりました.

本来ならば,世界各国から集めた選手の中からプロ選手を選出するわけですが,新型コロナウイルスの影響で暫定的に国内選手のみでプロクオリファイを行ったのですが,これが,IFBBプロリーグのレベルに対してどの様な影響を与えるかということです.

国内選手のみでプロクオリファイを行ってしまうと,カテゴリーごとの選手のレベルのばらつきがより大きくなる傾向がある気がするため,その状態でプロカードを取る (取った)ことが良いのか,悪いのかは引き続き議論されると思います.

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