デニスウルフの首の怪我の原因はダンベルプルオーバー

2000年代中盤から2010年代初頭にかけて,圧倒的なサイズを誇ったDennis Wolf (デニスウルフ)は,首の怪我が原因で,2018年に40歳の若さで現役を引退しました.

彼の首の怪我の原因は,高重量のトレーニングであることが示唆されてきましたが,今回,デニスウルフがダンベルプルオーバーが原因で怪我をしたことを明かしました.

今回は,この情報を皆さんとシェアしたいと思います.

デニスウルフとは

Dennis “Big Bad” Wolfは,1978年生まれのドイツ人のプロボディビルダーであり,身長は180 cm,体重は120-130 kgでした.

 

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デニスウルフは,2005 IFBB World Championshipのオーバーオールクラスで優勝し,IFBBプロカードを取得します.翌年の2006年にプロデビューを果たし,2006年にいきなりオリンピアに出場し16位となります.その翌年のオリンピア 2007は飛躍の年になり,2回目の出場で5位に入賞します.その後,彼はオリンピアに2009年から2015年まで出場し,オリンピア 2013では3位に入賞するなど,トップレベルの選手でした.

彼が活躍し始めた時期というのは,日本人プロボディビルダーである山岸秀匡選手とほぼ同期であり,実際に,彼らはMilos Sarcev (ミロス)のトレーニングキャンプに参加したとき以来の友人であるそうです.

デニスウルフの特徴といえば,なんと言ってもそのサイズ感であり,彼は身長が180 cmと高身長の選手が少ないボディビルディングの中では身長が高く,それでいて,身長が高いと生じるようなサイズ不足感を全く感じさせませんでした.だからこそ,彼が長年の高重量トレーニングにより首を怪我し,その首の怪我の手術を2016年に行った後の彼のサイズの減少は顕著でした.

動画の作成元はGeneration Ironになります.このポージングは,手術後のカムバックとなったアーノルドクラシック 2018になります.

この試合での仕上がりが,デニスウルフ自身に引退を決意させたようであり,往年の彼のサイズを知っている人からすると,確かにこのサイズ減少は寂しいものがありました.ただ,2018年時点で彼の年齢は40歳であったことを考えると,選手としてはちょうど脂が乗りきるときに引退となってしまい,ファンからすると非常に残念でした.

デニスウルフが首の怪我の原因がダンベルプルオーバーであることを明かした動画

デニスウルフが首の怪我の原因がダンベルプルオーバーであることを明かした動画は以下です.

動画の作製元はCutler Castです.

動画の長さは2:05:22です.

今回の動画では,ボディビルダーの健康について議論しており,その一環でデニスウルフが自身の怪我について言及しています.

デニスウルフはダンベルプルオーバーが原因で引退

まず,デニスウルフは,自身の当時の怪我の情報について述べています.

My left side was not connecting. Weak and I couldn’t control it. So, for example if I was pulling, like rows, the left side was going up. What is this? The shoulder and all that, the nerves kind of disconnected. I couldn’t feel anything. Wolf continues. “I did the MRI. When I got the results, the doctor told me, ‘look, that’s how it looks like.’ There was damage between C3, C4, C5, and C6. The nerves were pinched with broken bone pieces.

左がつながらなかった.弱くて,コントロールできなかったんです.だから,例えばロウのように引っ張ると,左側が上がってしまうんです.これは何なのでしょうか.肩とかの神経がバラバラになっているんです.何も感じませんでした.MRIを撮り,結果が出たとき,医師から『ほら、こんな感じだ』と言われたんだ.脊椎のC3,C4,C5,C6の間に損傷があったんです.折れた骨の破片で神経が詰まっていたのです.

折れた骨で神経が詰まるという表現をしていることから,かなり飛び散っていることが想像できます.その原因として,彼はダンベルプルオーバーについて指摘しています.

Dumbbell pull over. I think that’s what the biggest damage in the neck. I realized maybe a year or two years ago of what it was. But back then, I was just pushing through. I didn’t feel anything. Like I said, once I started feeling it, it was probably too late

ダンベルプルオーバーです.首の最大のダメージはそれだと思います.原因が何であるかは1年か2年前に気づきました.でも当時は,ただ続けるだけでした.何も感じなかったんです.さっきも言いましたが,痛みを感じ始めてからでは遅すぎたのです.

ダンベルプルオーバーですが,首を痛めるということはあまり聞いたことがありませんが,確かに,首がベンチ台に対してはみ出て実施することから,首を痛める可能性は潜在的にはあります.

動画の作製元はMuscular Development Magazineです.

この動画を見ても,首を怪我するということはあまり想像できないのですが,彼も指摘している通り,やはり高重量というのがまずかった可能性はあります.

終わりに…

今回のデニスウルフが述べている通り,痛みを感じたらもう遅いというのは非常に重要なことですが,やはり,その痛みを感じるところとそうではないところの間を狙っていくことが非常に重要であり,難しいところでもあるんですよね.

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