ダイエットを実施する上で，有酸素運動を組み込む際にはそのタイミング重要であるとされています．有酸素運動が適するタイミングとして，起床後に直ぐに有酸素運動を行うことが推奨されるケースが多いですが，IFBBプロリーグのトップ選手の一人であるHunter Labradaはそれについて疑問を呈します．
今回は，Hunter Labradaが考える有酸素運動のベストタイミングについて皆さんとシェアしたいと思います．
Hunter Labradaとは
Hunter Labradaは，1992年，アメリカ生まれのプロボディビルダーであり，身長は175 cm，体重は106.6 -111.1 kgです．
彼は，あの伝説的な選手であるLee Labradaの息子であるため，当初からかなり注目度が高かったです．彼は，父親譲りでプロポーションがよく，左右のシンメトリーも保たれていますね．
彼がプロカードを取得したのは2018年11月のことです．そこから2年間コンテストに出場せず，2020年の8月に開催されるタンパプロでプロデビューを果たし，見事優勝を果たしました．これにより，ミスターオリンピア 2020に出場し8位に入賞します．
2021年シーズンは，Chicago Pro (シカゴプロ) 2021に出場し優勝すると，ミスターオリンピア 2021に出場すると，前年度から大きく躍進し4位に入賞します．
以上を考えると，彼は2022年までにプロコンテストに4戦しか出場していませんが，何れも好成績を残している当たりからも，彼のポテンシャルの高さを伺えます．
Hunter Labradaが有酸素運動のタイミングについて指摘した動画
Hunter Labradaが有酸素運動のタイミングについて指摘した動画は以下です．
動画の作製元は，Hunter Labradaのyoutubeチャンネルです．
今回の動画の長さは3:51です．
Hunter Labradaは起床後直後の有酸素運動に否定的
今回の動画にて，通説とされているHunter Labradaは起床後直後の有酸素運動に対して否定的な意見を述べています．
The idea that fresh out of bed in the morning, fasted state is going to optimally burn fat compared to doing cardio at a fasted point at some point during the day is very untrue and false. What do I mean by fasted point? So obviously, fasted cardio, you’re fresh out of bed, you slept for six or seven hours. Your blood sugar should be bottom down. There’s no nutrients in your body. You’re going to do cardio at your absolute fasted point. Fasted point cardio is basically the same thing.
朝ベッドから出たばかりの絶食状態が，一日のどこかの時点で絶食ポイントで有酸素運動をするのに比べて最適に脂肪を燃焼させるという考え方は，真実味がなく間違っていると思います．絶食ポイントとはどういう意味か？空腹時の有酸素運動は寝起きで6〜7時間眠った状態です．血糖値は底をついているはずです．体内には栄養がない状態です．絶食状態で有酸素運動をするのです．空腹時の有酸素運動は基本的に同じことです．
寝起きは，体内の栄養分が枯渇しているからこそ，有酸素運動を実施することで体脂肪を優先的に燃やし，これにより，体重を減らすことに寄与するというのが一般的な考え方ですが，これについてHunter Labradaは真っ向から異を唱えます．
その理由は以下の通りです．
I can back this up with my personal experience. I’ve used a glucometer for weeks on end taking my fasted blood glucose in the morning and right when I hop on stairs post workout and it’s within three or four points of each other.”
これは私の個人的な経験で裏付けられます．血糖値測定器を何週間も使って朝の空腹時血糖値と運動後の階段に飛び乗る時の血糖値を測ったところ3～4ポイント以内に収まっていたんです．
つまり，絶食状態のときに有酸素運動を実施することは間違っていませんが，そもそも，血糖値が寝起きでもそこまで変わらないことから，わざわざ寝起きにやる必要がないということを指摘しているのだと考えられます．
それでは，「有酸素運動が最も適するフェイズはどこか」という疑問について，Hunter Labradaは以下の様に指摘します．
The first place you should add your cardio is actually post workout. For two reasons, one, you are in a fasted point post workout, you’re not going to get more faster than you are post workout, especially in a prep setting if your foods anywhere where it should be. And then secondly, the post oxygen consumption from weight training is far more fat burning than cardio. So by doing it post training we are able to compound the effects.
有酸素運動を加えるべき最初の場所は，実はワークアウト後なのです．2つの理由があります．1つはトレーニング後は絶食状態であり，運動後の状態よりも絶食が進んでいる状態はないでしょう．次に，ウェイトトレーニングによる酸素消費は，有酸素運動よりもはるかに脂肪燃焼効果が高いのです．ですからウェイトトレーニングをトレーニング後に行うことで、その効果をさらに高めることができます．
トレーニング後の有酸素運動は従来から推奨されている方法であり，Hunter Labradaはこれを強く推奨しています．ただ，彼がそれを指示する理由である「酸素消費量」については，Hunter Labradaほどの筋肉量があり，かつ，強度の高いトレーニングをしているからこそのものだり，一般人だと事情が異なる可能性はあると思います．
終わりに…
今回，彼が指摘する方法は，個人差があるとは思いますが，確かに有効であると思います．確かに，多くの人が起床後に有効であると指摘する方法について，自身の起床後の血糖値を測定し，それを空腹時の血糖値と比較して検証する彼の姿勢は非常に好感が持てますね．
