私が日本人トップ選手のトレーニングをお勧めしない理由

トレーニングのフォームは,外国人と日本人の選手で大きく異なります.これは,主に骨格等で変わってくるのですが,私は,どちらかと言うと,トレーニングのフォームを固める際には外国人の選手を参考にすることが多いです.

先に述べますが,私は,日本人の選手を尊敬していますし,トレーニング方法は中級者から上級者にはお勧めできるものもあります.ただ,全ての人にお勧めできる様な教書通りのトレーニング方法かと言われれば,そうではないかなと言う印象を持っています.

今回は,私があまり日本人トップ選手のトレーニングをお勧めしない理由について述べます.

理由1:チーティングを多用するため

日本人の選手はチーティングを結構取り入れている印象があります.

チーティングは非常に簡単にやっている様に見えますが,実は非常にテクニックを要し,特に,日本人選手のチーティングは,解剖学を念頭に置いたものが多く,初心者では簡単に真似することが難しいものが多いです.また,チーティングをする際に,グリップの位置から顎,手首にまで神経を巡らせる必要があり,真似することは容易ではありません (トレーニングテクニックは色々ありますが,初心者で重りを上げ下げするだけで精一杯の状態で,色々と意識することは容易ではないですよね.)

フォームを習得する段階では,この様に多くのことを念頭に入れてトレーニングをすることは限りなく不可能に近いため,私は日本人のトップ選手のフォームをあまり参考にしません.

(一方,フォームを習得した後だと,日本人トップ選手のトレーニング方法は非常に参考になることが多いのも事実です.そのため,フォームを習得し,停滞に陥った場合には取り入れるのも良いと思います.)

理由2:挙上重量が重すぎるため

これは,理由1に由来することになるのですが,挙上重量が重すぎて目安となる重量がわかりません

日本人のトップ選手は,ナチュラル (= ステロイドを使っていない)であるため,バルクを出すためにどうしても高重量を扱うことになります (これがチーティングを多用する要因の一つになっていると思います).ただ,フォームを習得する段階で,高重量のトレーニングを見ても,イマイチ,ピンときませんよね.

(ここで一点断っておきたいのが,高重量を扱うことが必ずしも筋肥大を引き起こす訳ではないということです.高重量を扱うことは,手段の一つでしかありません.)

例えば,全日本チャンピオンの鈴木雅選手は,100 kgでバーベルカールをしますが,正直言って,100 kgのバーベルカールを見てもフォームを習得しようとしている人にとっては,「これだけ重い重量を扱わなければならないのか」と感じ,目標設定としていまいち「ピン」と来ないと思います.

一方,海外の選手の場合,50 kgでしかバーベルカールを行わない選手が多いです.だいたい初心者でも男性ならばバーベルカールで15 kg程度は扱えるため,これくらいの重量ならば,重量設定の目安を作りやすいですよね.

(一方,フォームを習得した後だと,日本人選手のトレーニングは挙上重量がどこまで上げれるのかと言う観点で一つの目安ともなります.)

理由3:そもそもメディアを手に入れにくいため

日本人選手は,基本的にトレーニング動画を商品化しています.特に有名なのが,「鈴木選手のシリーズもの」ですよね (ゴールドジムだと一部,放映されていることが多いです).

ボディビル DVD 鈴木雅トレーニングメソッドVol.1 ゴールドジム

一方,海外のプロ選手の多くはトレーニング動画をyoutubeを媒体にして無料で公開していることが多く,自身のパーソナルトレーニングを販売しているという形をとる選手が多いです.したがって,海外のトップ選手と比較して,物理的な情報の手に入れにくさと言う点から日本人選手のフォームを真似しにくいと言う現状があります.

トレーニング動画を商品化したDVDなのですが,ものは非常に良いです.ただ,値段が1万円弱する割には,パッケージを見てもどの様な情報を得ることができるか判定することが困難であり,購入するのに躊躇しますよね (こういう所は,日本は本当,マーケティングが下手だなと思います.一部をインターネット公開にして,より詳細は商品を購入すれば見れる様にするという様な手法をとれば,もっと売れるのにと思ってしまいます.これだけ,インターネットが普及しているのに,やっていることがかなり時代遅れなんですよね….).

終わりに…

日本人のトップ選手は,非常に高度なテクニック,知識を備えているため,チーティングをして高重量を扱っても十分に筋肉に効かせることができているわけですね.フォームが固まっていない,初心者には,やはりそれを真似するのは難しいと思うので,まずは,海外のトップ選手のフォームを真似することを強くお勧めします.

関連記事