オリンピア 2022のメンズフィジークが終了し,Erin Banksが初優勝を果たしました.
オリンピア 2022のメンズフィジークの結果を皆さんとシェアしたいと思います.
オリンピア 2022 メンズフィジーク結果
オリンピア 2022 メンズフィジークの結果ですが,以下の通りです.
- 1位:Erin Banks
- 2位:Brandon Hendrickson
- 3位:Diogo Montenegro
- 4位:Charjo Grant
- 5位:Edvan Palmeira
- 6位:Kyron Holden
- 7位:Ryan Terry
- 8位:Corey Morris
- 9位:Ali Bilal
- 10位:Andre Ferguson
それでは詳細な結果を見ていきましょう.
1位:Erin Banks
1位は,Erin Banksでした.
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Erin Banksですが,高身長の選手であるため相変わらずサイズが素晴らしいのですが,身長がある分,バランスが非常に良い仕上がりでした.そのため,ブランドンヘンドリクソンと比較するとErin Banksの方が,個人的には,よりメンズフィジークっぽいような身体だったのではないかという印象です.
ここまでくると,もはや好みの問題なのではという言い方もできますが,やはりブランドンヘンドリクソンと比較すると,本当に僅かだけブランドンヘンドリクソンの方がコンディションが良いような印象を受けました.ただし,結果として,彼が勝利したということは,やはりメンズフィジークはストラクチャーを重要視しているということも言えます.
2位:Brandon Hendrickson
2位は,Brandon Hendrickson (ブランドンヘンドリクソン)でした.
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ブランドンヘンドリクソンですが,正直,彼の身体を見ると,「もはやメンズフィジークなのか」と思うところもあります.それだけ,今回のブランドンヘンドリクソンの仕上がりというのは、ボディビル的な側面が非常に大きかったと感じました.具体的には,彼は身長がそこまで高くないのですが,実際にサイズに関してはステージ上で誰よりも優れていると言え,このことからとんでもない筋肉量を非常に素晴らしいコンディションで詰め込んだような仕上がりであり,これはむしろボディビルディングのような感じがしました.
実際に,この「ボディビルディングのような仕上がり」がジャッジに影響したことは十分に考えられ,だからこそ,ジャッジがブランドンヘンドリクソンではなくErin Banksをチョイスしたのではないかと感じました.
3位:Diogo Montenegro
3位は,Diogo Montenegroでした
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Diogo Montenegroは,非常にバランスの良い選手であるのですが,オリンピア 2022では,コンディションをオリンピア 2021と比較してかなり改善している印象を受けました.
今回,彼のポージングをよく見ながら気づいたのですが,彼はバックポーズをするときに,そこまで上体を反るような動作をしません.つまり,上体を反るような動作をしなくても脊柱起立筋がしっかり出ているということであり,近年,背中の強さを前提とするメンズフィジークではかなり評価が高かったのではないかと思いました.
4位:Charjo Grant
4位は,Charjo Grant でした.
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(右から三番目の選手です.)
彼は全くノーマークの選手ですが,系統的にいうと,Erin BanksやRaymont Edmonds と同系統の身長の高い選手であるということが言えます.ただ,以上のような選手と比較すると,サイズがそこまである選手というわけではなく,これからの飛躍に期待であると感じました.
実際,身長が高いためプロポーションは美しいことから,これからサイズをつければトップ3も狙うことができる選手であると感じました.
5位:Edvan Palmeira
5位は,Edvan Palmeiraでした.
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彼も,4位だったCharjo Grantと同様に全くノーマークの選手ではありましたが,皮が筋肉に張り付いているかのようなサイズ感が非常に素晴らしかったです.ただ,4位以上の選手と比較すると,全体的にサイズ不足感が否めず,特に,ミッドセクションの凹凸がもっとしっかり見えるほど,彼の腹直筋が発達しているともっと良かったと感じました.
金子駿選手,湯浅幸大選手の結果は?
金子駿選手,湯浅幸大選手は,残念ながらトップ15に入ることはできませんでした.
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両者を比較すると,今回,金子駿選手は明らかに良かったです.金子駿選手は,プレジャッジの段階で,3rdコールで呼ばれたことから明らかな通り,オリンピア 2022で確実に爪痕を残したのではないかという印象が強いです.ウエストは非常に細く,身体のバランスも素晴らしく,オリンピア 2022での仕上がりは非常に良かったと思います.
一方,湯浅幸大選手ですが,悪くはないのですが,彼の課題であるウエストの肥大が最大のネックだったのではないかと思います.彼は,日本人選手の中ではサイズが非常に優れてはいるのですが,やはり外国の選手と比較するとまだまだサイズが足りない印象です.その中で勝負するためにはやはりコンディションが非常に重要となる中で,ウエストの肥大化は大きな問題になるのではないかと思いました.
両者ともに,世界のトップ選手と比較すると,共通の課題はやはり背中でしょう.メンズフィジークというカテゴリにおいて,背中の強さは絶対的に必要とされており,背中が弱くない2人ではありますが,世界基準で見たときは物足りない感じがするのも事実であり,そこが大きな改善点でしょう.
終わりに…
メンズフィジークは,出場者が極めて多いことから,競争力が非常に高く,毎年素晴らしい選手が出てくる印象があります.今回のジャッジから,やはり,メンズフィジークとしてのストラクチャーをかなり重要視している印象があり,単純にサイズをつければ良いわけではないというのがこのカテゴリの難しさだと改めて感じました.