1日100回の腕立て伏せでは身体はほとんど変わりませんが…?

前回の記事では,「1日に100回のスクワットを30日間続けると,どの様に身体が変化してくるか」ということに関して皆さんとシェアしました.

それでは,スクワットと同様に筋トレの定番メニューである腕立て伏せについて1日100回を30日間実施したらどうなるのでしょうか.

今回は,腕立て伏せ 1日100回を30日間続けた場合に身体及びメンタルに与える変化について皆さんとシェアしたいと思います!

1日に腕立て伏せ100回,1ヶ月続ける動画

1日に腕立て伏せ100回,1ヶ月続ける動画は以下になります.

この動画も前回の動画と同様に,BUZFEED JAPANという会社が7ヶ月くらい前 (2019年7月)に公開したものです.

1日に腕立て伏せ100回,1ヶ月間の効果

今回の腕立て伏せのチャレンジのルールですか以下になります.

  • 合計100回行う ( = セットで分割しても良い)
  • 毎日,30日間行う
  • 実施時間はいつでも良い
  • サプリメントはなし
  • コーチはなし

スクワットチャレンジと大きく異なるのは,コーチをつけないということでしょう.そのため,最初から自己流の腕立て伏せの実施となります.

腕立て伏せチャレンジ:チャレンジ前

今回のチャレンジですが,男性2人が挑戦しています.

チャレンジ前に目標を決めています.

ローガン

  • 身体全体を強くする
  • 肩幅を大きくする
  • 筋肉を大きくする
  • 50回続けて腕立て伏せを行う

アミラ

  • 筋肉のつき方を感じられるようになる
  • 運動を日常的に行えるようになる
  • 至る所で健康を感じるようになる
  • 健康的な食事を促す

この目標を見て感じたのが,随分と抽象的だなということです.スクワット編の挑戦者はもっと目標が具体的だったためそう感じるのかもしれません.

実際の筋トレで目標を立てるなら,もっと具体的にする方が良いと思います.

腕立て伏せチャレンジ:チャレンジ中

実施中,2人とも述べているのが開始当初だと「腕立て100回は相当にきつい」ということです.

最初の方の2人の腕立てを見ていると分かりますが,できるだけ回数を多くしてセット数を少なくしようとして実施しています.腕立て伏せを考えると分かりますが,これって相当きついですよね.

また,ローガンが3日目で言っていますが,「右の僧帽筋がかなり痛い」ということを言っています.ローガン自身も認識していますが,これはフォームが誤っているということです.腕立て伏せは,実はかなりフォームがシビアで,間違ったフォームを今回のような高回数行うと怪我をするリスクはかなり高まります.

ローガンの凄い所は,そこで回数が多いことに気づき,10回を10セットにしてフォームを見直すという工夫をしている点だと思います.意外と,この様な考えはできそうに思えてできないですよね.

腕立て伏せチャレンジ:チャレンジ後

実施後にbefore and afterの写真がありますが,確かに身体は変化していますが,かなり軽微な変化に留まっています

学生時代の部活動を思い浮かべると分かりますが,腕立て伏せはそれ単独ではいくら回数を重ねても効果が表れ難い種目です.これは前述したように,フォームがかなりシビアで,上手にできる人が少ないという問題もありますが,スクワットと比較して上腕二頭筋,三頭筋などの小さい筋肉で身体を動かそうとしているため,続けてやっても効果が表れ難いです (一方,スクワットはメインターゲットは大腿四頭筋,ハムストリング等の比較的大きい筋肉であるのに加え全身を使うため効果は表れやすいです.).

以上より,腕立て伏せのチャレンジのフィジカル的な効果は薄いですが,最大の効果はメンタル面に対するものではないかと考えます.2人ともに,チャレンジを続けるにつれて,腕立て伏せを行うことに対して前向きな気持ちになっています.特に,アミラですが,腕立て伏せを行ったことにより,「食生活も気にしようというよう」に気持ちが変化しています.

このメンタルの変化ですが,トレーニングに関しては一番重要ではないかと考えています.トレーニングは重要であると認識していながら,多くの人がトレーニングが長続きしない原因には,きちんとしたマインドセットが行われていないためです.そのマインドセットを行うために,何らかのトレーニングを継続的に行うというのは効果的なのでしょう.

なぜスクワットの様な効果が出なかったのか

スクワット100回チャレンジの様な効果が出なかったのは,前述した様に対象が比較的小さい筋肉だったこともありますが,最大の理由は「きちんとしたフォームを教えるコーチがいなかったから」であると思います.

スクワット編では,恐らく,プロのコーチがスクワットのフォームに関して指導している形跡が見られましたが,今回の腕立て伏せではそれがありませんでした.2人とも,個人的にはフォームの改善を行ってはいますが,それでは不十分だった可能性が高いです.

したがって,2つの動画から総合して言えることは,トレーニングはやはりフォームが非常に重要であり,フォームを会得して継続して行えば効果を得られるということであると思います.

終わりに…

個人的に,女性が毎日100回行ったらどうなるのかということは非常に興味があったため,今回の被験者に女性がいなかったのは残念でした (これは,スクワットと違い,腕立て伏せは女性にとってはかなりきつい運動になるためだと思われます.).

今回の腕立て伏せのチャレンジで一番重要だったことは,トレーニングを通じてトレーニングに対するマインドセットが整えられるということです.毎日100回の腕立て伏せは流石におすすめできませんが,継続的な運動を行うことでマインドセットを行うことは非常に重要だと思います.

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