スクワット,ベンチプレスに並ぶビッグ3の背中の種目であるのがデッドリフトになります.
デッドリフトの実施については,賛否両論がありますが,個人的には非常に重要な種目であると思います.
今回は,前全日本ボディビルチャンピオンである鈴木雅選手がデッドリフトについて解説している動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
鈴木雅選手解説のデッドリフト解説動画
鈴木雅選手解説のデッドリフト解説動画は以下になります.
今回の動画の作成元は,Ironman Japanになります.
デッドリフトには,コンベンショナルデッドリフト,スモウデッドリフト,ハーフ,フル等がありますが,今回はフルレンジのコンベンショナルデッドリフトの解説となっています.
デッドリフトの基本の8つのテクニック
今回の動画で述べられているデッドリフトの基本の8つのテクニックは以下になります.
- 足幅は腰幅
- バーの設定位置は脛から拳一個分の場所
- 手幅は肩幅
- 股関節から曲げてバーを持つ
- 初期姿勢はお尻を高く
- 挙上動作時は腹圧をかける
- 膝を曲げすぎない
- バーベルを下ろすときは体に沿って
足幅は腰幅
まず,デッドリフトの足幅ですが腰幅にセットすることが述べられています.
腰幅というと,ややわかりにくいかもしれませんが,以下の動画で示す様に骨盤と脚の骨がまっすぐなる位置にセットします.
コンベンショナル方式では,足幅が広くなるとどうしても腹圧が抜けやすく,怪我をする原因となるため,あまり広くならない様にしましょう.
設定位置は脛から拳一個分の場所
次に,デッドリフトのバーの設定位置は脛から拳一個分の場所になります.
デッドリフトは,高重量のものを床から引くため,身体から離れてしまうと腰に応力が集中してしまい,これも原因となります.そのため,以下に示す様に,身体から近い部分にバーベルを設定します.
身体に近すぎると,今度は挙げた時に身体にぶつかるため「拳一個分」という目安を守る様にしましょう.
手幅は肩幅
次に,デッドリフトの手幅は肩幅にセットしましょう.
デッドリフトの手幅も色々種類がありますが,一番力が出やすいのが鈴木選手も指摘する肩幅の真下に手を設定するやり方だと思います.
Flex Wheelerなんかは,非常に手幅を広くとった方法でやることもありますが,これは収縮を意識しやすい反面,重量を扱い難いため,まずは教科書的に肩幅くらに手幅を設定するのが良いと思います.
股関節から曲げてバーを持つ
次に,デッドリフトは股関節から曲げてバーを持つようにしましょう.
これが非常に重要で,股関節を曲げないで上半身だけ曲げてバーを持つ様にすると,背中が丸まった状態になり,この状態でバーを引くと十中八九,腰を怪我します.そのため,以下に示す様に上半身主導でなく,股関節手動で曲げてバーを持ちましょう.
とにかく,デッドリフトは最初の姿勢が一番重要ですので,ここをめんどくさがらずにしっかり行うことが安全かつ効果的に実施するテクニックとなります.
初期姿勢はお尻を高く
次に,デッドリフトの初期姿勢はお尻を高くする様に設定します.
「お尻を高く」という意識を持つだけで,初期姿勢の段階で腰が丸まる可能性を大幅に減らすことができます.
お尻を高くすることで,お尻がストレッチする感覚を感じ,これがデッドリフトがお尻回りにも効くという由来になっています.このとき,前述した様に,股関節主導でフォームを取ることも忘れないようにしましょう.
挙上動作時は腹圧をかける
次に,挙上動作になりますが,デッドリフトでバーを上げる時は腹圧をかける様にします.
これは,軽い重量ではそこまで問題になりませんが,高重量になると非常に重要なテクニックになります.高重量では,思い重量を上半身で支えることになりますので,腹圧がかかっていないと手元の重量の負荷がダイレクトに腰に伝わってしまいます.そのため,以下の写真ではわかりにくいですが,しっかりと腹圧をかけてあげましょう.
下げてもう一度あげる際には,初期姿勢をとっていることを確認してからもう一度あげます.
以前,鈴木雅選手が書面で解説しているデッドリフトでは,「一回ずつ握りを解いてから繰り返す」という様な趣旨の解説があり,当時は床の反動を使わないためという説明でしたが,これは初期姿勢および腹圧を確認するのにも有効であると思います.
膝を曲げすぎない
次に,デッドリフトの動作中は膝を曲げすぎないことに注意しましょう.
膝を曲げすぎると,確かに負荷は高まりますが,その分腰に負担が行きやすくなります.また,ルーマニアンデッドリフトの様に,ハムストリングスへの寄与も高くなるため自然の角度で曲げましょう.
バーベルを下ろすときは体に沿って
最後に,デッドリフトでバーベルを下ろすときは体に沿う様にしましょう.
これは,初期設定位置を脛から拳一個分の部分に設定した様に,体から離れると怪我をしやすくなるためです.これに関しては,重めの重量を実施すると自然にそうなるため,やってみた方がわかると思います.
このとき,特筆すべき事項として,膝のところで少し静止しています.これは,非常にきついですが,かなり効果的ですね.
終わりに…
今回の説明にあったことは非常に基本的なことが多かったですが,やはり,改めて文字にすると自分でも全て意識できているか確認できて非常に参考になりますね.