オリンピア 2020のオープンクラスは,ビッグラミーが優勝して幕を閉じたわけですが,彼が優勝できた一因として,かつての彼のコーチであるデニスジェイムスの献身的なサポートがあったことは見逃せません.
そんな,デニスジェイムスが,Hadi Choopanのオリンピア 2020の結果について述べている非常に興味深い動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
デニスジェイムスがHadi Choopanについて語った動画
デニスジェイムスがHadi Choopanのオリンピアの順位について語った動画ですが,以下の動画になります.
動画の作成元は,Generation Ironになります.
今回の動画の焦点ですが,多くの人は,オリンピア 2020において,Hadi Choopanが過小評価されていると判断しています.
その意見について,デニスジェイムスが独自の見解を述べています.
デニスジェイムスのHadi Choopanに対する評価
今回の動画でデニスジェイムスがHadi Choopanについて,一番印象的なのは,以下のセリフではないでしょうか.
I’m glad he didn’t come in Friday the way he looked on Saturday.
= Hadi Choopanがファイナルのコンディションでプレジャッジに出場していないことは幸運だった
デニスジェイムス曰く,金曜日の段階では,2位から5位の順位付けは困難だった中で,2位はフィルヒースであると予想していた様です.
このときのHadi Choopanについて,デニスジェイムスは”OFFの状態だった”と評価しています.
一方,ファイナルのHadi Choopanについては,コンディションが極まっており,サイズも大きく,Hadi Choopanが”ONの状態だった”と評価しています.このときのHadi Choopanについて,”ビッグラミーのコンディションが完全でなければ,Hadi Choopanが一番危険な相手だった“とも評価をしています.
実際に,プレジャッジのときのHadi Choopanですが,以下になります.
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次に,ファイナルのHadi Choopanですが,以下になります.
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両者を比較すると分かりますが,ファイナルのHadi Choopanの方がドライでハードに仕上がっていることが分かります.
これについて,デニスジェイムスは,そもそもHadi Choopanがアメリカに入国してからオリンピアまで2-3日間しか準備する期間がなく,プレジャッジの段階では完全には仕上がっていなかったことを示唆しています.ただ,それでも,デニスジェイムス曰く,Hadi Choopanは,その準備期間で身体から15ポンド ( = 6.8 kg)もの水を抜いたことを述べており,そこから,1日して,さらにコンディションが極まったということになります.
オリンピア 2020のスコアシートを確認する
実際に,オリンピア 2020のスコアシートを確認すると以下の様になっています.
まず,プレジャッジでは,上位5選手は以下の様になっていました (ボディビルディングでは,点数の低い方が評価が高いです.).
- ビッグラミー:8
- ブランドンカリー:13
- フィルヒース:11
- Hadi Choopan:22
- ウィリアムボナック:23
次に,ファイナルでは,上位5選手は以下の様になっていました.
- ビッグラミー:5
- ブランドンカリー:15
- フィルヒース:20
- Hadi Choopan:10
- ウィリアムボナック:25
こうして見ると分かる通り,Hadi Choopanのファイナルの仕上がりがとんでもなかったことが分かります.ファイナルだけで見るならば,Hadi Choopanは,2位に位置しており,これが多くの人が言う,「Hadi Choopanが2位になるべきだった」ということの定量的な理由になると思います.
以上から,Hadi Choopanが,もっと前もってアメリカに入国していれば,オリンピアでもっと良い成績を残せたことが示唆され,だからこそ,デニスジェイムスも,”Hadi Choopanが最も危険な相手だった“と評価しているのでしょう.
終わりに…
今回の記事を書きながら,実は,オリンピア 2020以前にHadi Choopanが最も危険な存在と評価していた人物がおり,それこそ,オリンピア 2020の212ポンドクラスで2位だったKamal Elgargniになります.
こうして考えると,本当にHadi Choopanは安定して強く,選手側からすれば,非常に危険な存在だと思いますね.