2000年代後半から2010年代初頭を体表するボディビルダーの一人にブランチウォーレンが挙げられます.
ブランチウォーレンは,2015年を目処に引退をしているのですが,彼がSNS上に投稿した近況が話題を呼んでおり,一部では,彼の現役復帰についてまで述べている人もおります.
今回は,そんな話題のブランチウォーレンの近況について皆さんとシェアしたいと思います!
話題のブランチウォーレンの近況
一部の人の間で話題になっているブランチウォーレンの近況ですが,彼の以下のインスタグラムの投稿によります (元はブランチウォーレンの投稿ですが,それをFItness Voltが掲載しています.).
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確かに凄い身体をしています.
ブランチウォーレンは,そもそも,そこまでウエストの細い選手ではなく,むしろバルク及び凄まじいバスキュレーションで勝負する選手です.そのため,この写真を見て,彼のウエストの太さが気になった方がいるかもしれませんが,往年の彼を知っているならば,許容範囲内でしょう.
ブランチウォーレンは,2021年で46歳になる様なので,46歳でこの体は圧巻の一言ですが,その一方で,同じオープンクラスに所属するデキスタージャクソンが50歳を超えてまで現役を続けていたこと,212ポンドクラスで同年代の山岸秀匡選手,Kamal Elgargniがまだ現役であることを考えると,ブランチウォーレンの現役引退は非常に早かったのかなとい印象があります.
ブランチウォーレンの現役復帰可能性
一部の人が示唆するブランチウォーレンの現役復帰可能性についてですが,私は「ない」と考えています.
その理由ですが,ブランチウォーレンが引退した理由に関連しています.
ブランチウォーレンは,オリンピア 2009で2位,アーノルドクラシック 2011,2012で優勝していることから,とんでもない肉体の持ち主であることが分かるかと思いますが,輝かしい戦績を誇る一方で,身体の急激な衰えが指摘されていました.
まずは,キャリアハイの成績を残したオリンピア 2009でのブランチウォーレンです.
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この年のブランチウォーレンはウエスト周りが非常にタイトで素晴らしかったですね (1位のジェイカトラーが良すぎての2位でした.) .
次に,引退前最後のステージでのブランチウォーレンです.
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この角度からだと分かりに食いのですが,確かに筋肉が「ぼってり」している様な印象があるかと思います (角度によっては,もっとはっきりしています.).
これこそ,Palumboism (パルンボイズム)と呼ばれる症状です (Palumboismという症状は,あのRXMuscleで有名なDave Palumboが由来と言われています.).
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パルンボイズムは,バブルガットと非常に良く似ている症状なのですが,厳密には異なると言われています.パルンボイズムを発症すると,バブルガットと同様にお腹が出るのはもちろんなのですが,筋肉に張りがなくなってしまいます.ただ,ここで重要なのが,「体脂肪率が低いのにも関わらず」ということになります.
パルンボイズムに関して医学的な研究はほとんどされていないため不明瞭な点が多いのですが,パルンボイズムの原因としては,「高カロリー,高い炭水化物食生活」,「インスリンの使用」,「人成長ホルモンの使用」が挙げられ,やはり,一部バブルガットの原因と一致するものがあります.
以上のことから,パルンボイズムの原因となる3要素をなくすことが治療への近道となります.
翻って,ブランチウォーレンですが,今回見た限りではパルンボイズムが完全に治療できたということはできないと思います.そのため,確かに,46歳でこの肉体とは恐れ入りますが,現役に復帰できるレベルまで回復しているのかと言われると疑問符が付きます.
終わりに…
パルンボイズムに関しては,まだまだわからないことが多くある様ですが,1990年代から2000年代の選手に多く見られる様です (現状では,それくらいしかデータが手に入らないといった方が正しい気がしますが).
ブランチウォーレンの今回見せた肉体は非常に素晴らしいですが,やはり,もし彼が現役に復帰するならばパルンボイズムを解消することが大きな課題となりそうです.