スクワット記事第4弾です!
今までのスクワット動画(カイグリーン, 鈴木雅 , Sadik Hadzovic)から問題となっているのは以下の点です.
- ハイバーは高重量を扱えない
- ローバーは高重量を扱えるが腰を痛める
- ボトムを低く設定しすぎると戻れなくなる (負荷が抜ける)
- バーを押しすぎると手首が痛くなる
以上の問題を克服できるスクワットを探していて見つけたのが,ジェイカトラーのスクワットです.今回は,ジェイカトラーのスクワット編です!
関連:
結局スクワットは何が正しいのか (1)…?カイグリーンのスクワットで考える
結局スクワットは何が正しいのか (2)…?鈴木雅選手のスクワットで考える
ジェイカトラーとは
ジェイカトラーは,ミスターオリンピアで4回チャンピオンに輝いたボディビルダーです.
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ジェイカトラーは,過去最多タイの8度のミスターオリンピアに輝いたロニーコールマンの最大のライバルであり,90年代後半から2000年代初頭のジェイカトラーとロニーコールマンのデッドヒートはボディビル界での屈指の名勝負として語り継がれています (ちなみに,彼は2008年に”The Brade”こと,デキスタージャクソンに敗れましたが,驚愕のサイズ,コンディションで2009年にカムバックし,3度目のオリンピアを獲得しました.(一度敗れたオリンピアンが再度,チャンピオンとしてカムバックを果たしたのは現在でも彼しかいません!).
ロニーコールマンはその規格外のバルクを身に着けるために,とんでもない重量でのトレーニングを行っており,ジェイカトラーもロニーコールマンを打倒すべく,一時期,高重量のトレーニングを行ったそうです.しかし,自分に合わなかったらしく,それ以来は重量よりもフォームなどを重視したトレーニングに移行したと何かの動画で言っていました (それでもとんでもない重量でトレーニングをしていますが…).
現在は,競技者としては一線を退いており,全盛期からは肉体は衰えていますが,いつでもオリンピアに復帰できる様なバルクを備えています.
ジェイカトラーのスクワット動画
ジェイカトラーのスクワットはこちらになります.
2013年の動画ですので,まだ彼が競技者として活躍していたときですね.
余談ですが,ジェイカトラーは単純なバーベルスクワットよりもスミスマシンを用いたスクワットやフロントスクワットを多様しているため,意外とバーベルスクワットってやっていないんですよね.
ジェイカトラーのスクワットの特徴
ジェイカトラーのスクワットの特徴は以下になります.
- バーベルの担ぐ位置はハイバー
- ボトムは太腿と床が平行
- スタンスは肩幅,つま先は外め
- バーベルには手を添えるだけ
- 背中でバーベルを支えようとしない
簡単にいうと,(Sadik + Kai +鈴木選手) ÷3みたいなスクワットです.
バーベルの担ぐ位置はハイバー
バーベルの担ぐ位置はハイバーです.カイグリーンのスクワットと同じくらいの位置設定です.
ただ,姿勢はカイグリーンの方が床に対して体が垂直であり,ジェイカトラーの場合はSadik Hadzovicと同様にボトムで上体が結構,前のめりになるのが特徴的です.このスタンスだと,前のめりになるのが自然な体勢であると言えます (つま先より,膝が出ていますがこれが自然な姿勢です).
ボトムは床と平行
ボトムの位置設定は,太腿と床が平行となるくらいです.ローバーでスクワットをする鈴木選手と同じ位の位置設定です.
ボトムで静止はせず,テンポ良くスクワットを行います.これにより,テンションが抜けきってしまうことを防いでいます.
スタンスは肩幅,つま先は外め
スタンスは,カイグリーンよりは狭く,Sadik Hadzovic,鈴木雅選手よりは広い感じです.
このスタンス設定は,非常に難しいもので,個人に合うものを選んだ方が良さそうです.ちなみに,私はスタンスを狭く設定した方がやりやすかったので,Sadik Hadzovic,鈴木雅選手位で設定しています.
バーベルには手を添えるだけ
スラムダンクではありませんが,「バーベルに手は添えるだけ」です.
軽い重量ということもありますが,別の動画で高重量で行う場合も極力,手の力を使わない様にしてスクワットをしていたため,意図的でしょう.
ただ,これを高重量でやるのは非常に難しいんですよね…
背中でバーベルを支えようとしない
一般的に,肩甲骨を寄せてバーベルを支えてスクワットは行うものですが,ジェイカトラーはそれをしておりません.印象としては,カイグリーンよりも背中でバーベルを支えようとしていません.
ジェイはむしろ,姿勢を悪くして実施していますが,これをすると腰を痛めるのであまりおすすめではありません.が,意図としては,とにかく足で重量を受けきるというのがあるのでしょう.
実際にやってみた
実際にやってみて,今までのスクワットの中でこのフォームが一番身体に合っていると感じました.ジェイカトラーのフォームで行うことで,ボトムの設定も簡単で,割と高重量も扱える中でも腰に負担が少ないというメリットがあります (ただ,姿勢については他のものを参考にしましたが…).
また,大腿四頭筋だけではなく,ハムストリングスへの寄与も大きいため,脚全体のトレーニングになります.これを実施することで,「スクワットは脚の特定部位をトレーニングする種目ではない」という鈴木選手の言葉が良くわかります.
ただ,まだまだ習熟度が足りないため,練習する必要がありますが…
終わりに…
今回,色々な試行を行うことで,自分にあったフォームを探す難しさを実感しました.やはり,コンパウンド種目は奥が深くて難しいですね…