補助有りのトレーニングは実は難しい!フォースドレップ法解説

2人以上でトレーニングをする場合,潰れそうになったら補助をして回数を続けるという光景は,ジムで非常によく見かけます.

一見すると無理にトレーニングを続けている様にしか見えませんが,実は,これもれっきとしたトレーニング方法の一種となります.

今回は,この補助するトレーニング,通称,フォースドレップ法について解説を行います!

フォースドレップ法とは

フォースドレップ法 (Forced (強制した), rep (回数))とは,名前から推察される通り,補助をすることにより本来はできない回数をさらに続けるというトレーニング手法となります.

トレーニングでは,ある回数を実施すると,必ず筋肉の疲労によってそれ以上回数を続けられなくなる場面が来ます.その場面から回数を続ける場合,一人でトレーニングをしているときはチーティングによって回数を続けると思います.

上記のチーティングの記事で示した通り,チーティングは高度なテクニックがいるため,実は限界が超えた後に実施しているチーティングがターゲット部位に十分な負荷がいかず,怪我の原因になってしまっているというケースは非常によくあります

トレーニングを2人以上で行っている場合,トレーニングをしていない人が補助をすることで,さらに回数を続けることができ,それをフォースドレップ法と呼びます.フォースドレップ法は,補助する人がきちんとしていれば,かなり効果の高いトレーニング方法となります

フォースドレップ法のメリット/デメリット

フォースドレップ法のメリット及びデメリットは以下になります.

メリット

フォースドレップ法のメリットは以下が挙げられます.

  • 筋肉を限界まで疲労させることが可能
  • チーティングと比較して怪我をしにくい

まず,限界を超えて回数を重ねるため筋肉を限界まで疲労させることが可能となります.特に有効なのが,ベンチプレスやショルダープレスなどの高重量を扱える多関節種目であり,フォースドレップ法を行うことでセット後半でも思い切ったレンジ設定でトレーニングを実施可能です.

次に,チーティングと比較して怪我をしにくいです.チーティングはやはり,無理な姿勢でウェイトを押し引きすることになるため怪我をしやすいのですが,フォースドレップ法は補助があるため比較的正しいフォームのまま種目を続けることが可能となります (ただ,怪我をしないわけではありません.怪我をするリスクがあります.).

デメリット

フォースドレップ法のデメリットは以下が挙げられます.

  • 補助者の技術に依存する
  • 補助者に頼りがちになってしまう

まず,フォースドレップ法の最大の問題点であるのが,補助者のスキルによってトレーニング精度が大きく変化するという点です.これは私も経験がある話なのですが,やはり,初心者の人でも補助で支えるだけでトレーニングする側が感じる重さは十分軽くなるのですが,その塩梅がやはりトレーニングを熟知していないと上手でないんですよね.最後の追い込みは,「軽すぎてもダメ」ですし,「重すぎてもダメ」なんです.これをわかるためには,動画をみたり,実際に自分がトレーニングに熟達する必要があるため,やはりなんでも経験だと思います.

次に,今度がトレーンングをする側の問題ですが,疲れ切ってしまって補助者に頼りがちのフォースドレップ法を行なってしまうという点です.フォースドレップ法は,あくまでも最後まで力を振り絞る種目であるはずなのに,補助者に頼り切って自分が力を出し切らないということはよくあると思います (要は自分に負けてしまうということです).こういうことにならない様に,覚悟をもってセットに臨むことが大事となります.

以上より,簡単そうに見えて実は結構難しいのがフォースドレップ法の特徴となります.

1人で実施するフォースドレップ法

実は種目によっては,フォースドレップ法は,一人でも実施可能となります.それは,ユニラテラルトレーニングの場合です.

ベンチプレスなどのバイラテラルトレーニングは両手を使ってしまいますが,例えばプレートローディング式のフロントプルダウンの様なユニラテラルトレーニングの場合,片手が空いているため片手ずつ実施して限界がきたら片方の手で補助をするという様なフォースドレップ法も実施することが可能です.

この方法でのフォースドレップ法は,特に,片手のダンベルプリーチャーカールで実施している人が多い印象があります.

終わりに…

フォースドレップ法は本当に気軽にトレーニングに取り入れることが可能なトレーニング手法の一つですが,実は,トレーニングに臨む自分のマインドセット,および補助者のトレーニングスキルが十分でないと満足なトレーニング結果が得られにくいトレーニング手法となります.

そのため,補助を頼むなら余程のレベルでない限り,一緒に行った友人よりもジムのトレーナーに頼む方が良いと個人的には考えています.

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