Breon Ansley,オリンピア 2022に向けたプラン

クラシックフィジークにて,オリンピア 2017,2018のチャンピオンであるBreon Ansleyは2019年以降,チャンピオンから遠ざかり,アーノルドクラシック 2022 in コロンバスオハイオではまさかの4位で終わりました.

そんなBreon Ansleyですが,クラシックフィジークに出場するのは2022年が最後と宣言しており,その最後の試合であるオリンピア 2022に向けたゲームプランについて語っている動画を見つけました.

今回はこの動画を皆さんとシェアしたいと思います!

Breon Ansleyとは

Breon Ansleyは1979年生まれのアメリカ出身のプロボディビルダーであり,身長は170 cm,体重は83.9-88.5 kgです (個人的には,もう少し身長があるのかなと思っていたのですが,意外にもそこまで身長はありません.).

 

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Breon Ansleyは,2013 NPC USA Championshipsで優勝することでプロカードを取得し,New York Pro (NY Pro) 2014,Europa Phoenix 2014に212 lbsクラスで出場し16位,15位に終わります.これらのコンテストは決して小規模のコンテストではありませんが,プロで活躍するためには更なるレベルアップが必要と感じた彼は2015年シーズンは全休にします.

2016年にコンテスト復帰し, 2016 Prestige Crystal Cupにメンズフィジークのカテゴリで出場し優勝し,オリンピア 2016にはメンズフィジークのカテゴリーで出場して4位にランクインし,2016年は飛躍の年になります.

翌年2017年は,彼の実力を決定つけた年であり,クラシックフィジークに転向するとNY Pro 2017で優勝し,オリンピア 2017で初優勝を果たします.

その翌年,2018年に,アーノルドクラシック 2018 in USAで優勝,オリンピア 2018で2連覇を果たします.

ただ,そこからは苦戦を強いられており,オリンピア 2019では2位,2020,2021では3位に終わっています.

彼が苦戦を強いられている理由ですが,彼が元々,212 lbsクラスの選手であることからわかる通り,クラシックフィジークの選手というよりもボディビルディングの選手に近い状態になっている点です.実際,クラシックフィジークは,身長に対してリミット体重があるのですが,Breon Ansleyはそれにアジャストするのに非常に苦労しているそうであり,だからこそ,冒頭でも述べたようにクラシックフィジークから212 lbsへ転向するようです.

Breon Ansleyがオリンピア 2022に向けたゲームプランについて語った動画

Breon Ansleyのオリンピア 2022に向けたゲームプランですが,以下の動画で語っています.

動画の作成元は,Muscular Development Magazineです.

今回の動画の長さは37:42です.

Breon Ansleyがオリンピア 2022に向けたゲームプラン

Breon Ansleyがオリンピア 2022に向けたゲームプランですが,以下の様に説明されています.

We’re going to be there six-seven weeks out.  We are going to be at that weight cap six or seven weeks out and be able to fill up, re-feed. Come up, come down. Come up, come down. So we maintain that hardness when we come up and come down right there. And have a longer period of time when my body is at that weight cap and leaner over a longer period of time.

オリンピアの6〜7週間前に到達する予定です.6~7週間前には体重の上限に達し,満腹になり,再栄養できるようにするつもりです.上げて,下げを繰り返すことで、上がっても下がっても、筋肉の硬さを維持することができるのです.そして,体重の上限が決まっている期間を長くして,より長い期間,体を引き締めることができる様になります.

オリンピアに出場する様な選手は,そもそも,ほとんどの選手が3週間前くらいにはほぼ仕上がっていますが,それに対して,今回Breon Ansleyが示しているのはその2倍の6-7週間であり,これはあまり聞いたことがありません.長い間,その体重を維持し続けることで筋肉の質感を維持しようとする意図があることが今回の彼の話でわかります.

また,以下の様にも述べています.

I’ll be peeled right there if I’m at that weight cap. So we are going to be right there peeled at the weight cap for a longer period of time. So, that way, I’ll be saving the body with less cardio. Saving the body with less eating. I might be able to eat until weigh ins which would be the exact opposite of what I’ve been doing the last couple of years. I’ve been breathing just air to make the weigh ins the last couple of years. That’s the game plan. That’s how we are going to do it.

その体重の上限に達していればその状態で”皮がむける”んです.だから,体重の上限のところで,より長い期間,すぐそこで皮がむけるようにするのです.そうすれば,少ない有酸素運動で済むわけです.食べる量を減らして体を温存します.体重測定まで食べることができるかもしれません.それは,ここ数年私がやってきたことと正反対です.ここ数年,計量に間に合わせるために空気だけを吸っていました.以上がゲームプランです.

皮がむけるというのは,皮が薄くなるということだと思いますが,これも筋肉の質感の話に近いです.以上の様に,早めにコンテスト体重になることで軽量に間に合わせるための絶食や激しい有酸素運動による筋肉の消失を防ぎ,質感の良い筋肉の状態を作り出そうという意図があることがわかります.

終わりに…

オリンピアの6-7週間前に,体重を既に作るというのが一般的なコンテストプランとは大きく異なるため,彼がどの様な仕上がりでオリンピア 2022に挑むのか非常に興味深いです.

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