“Trainer of Champions”の異名を持つチャールズグラスは,人の体を見ただけでどの様なエクササイズが適しているかを見抜くことができると言われており,世界最高のトレーナーの一人です.
今回は,チャールズグラスが三角筋の後部を鍛えるためにおすすめ種目について解説している動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
チャールズグラス,三角筋後部のトレーニングの解説動画
チャールズグラスの三角筋後部のトレーニングの解説動画は以下になります.
サムネイルはチャールズグラスとブランドンカリーですが,動画の中身はチャールズグラスが過去にトレーニングを指導した人の動画を集めており,全ての種目をブランドンカリーが実施しているわけではありません.
トレーニング場所は,最初の5種目はゴールドジムベニス,最後の1種目はDave Fisher’s パワーハウスジムですね (チャールズグラスというとゴールドジムベニスの印象が非常に強いため,その他のジムでトレーニング指導をしているのは個人的には非常に新鮮です.ただ,ゴールドジムベニスはサンタモニカ,Dave Fisher’s パワーハウスジムはトーランスとどちらもロサンゼルスにあるため,そこまで距離は劇的には離れてはいませんが….).
チャールズグラスおすすめの三角筋後部の種目
チャールズグラスおすすめの三角筋後部の種目ですが,以下の6種目になります.
- ケーブルリアレイズ
- ケーブルクロス (リア)
- インクラインベンチダンベルリアレイズ
- バーベルリアデルタプル
- リアデルトフライ
- シーテッドフェイスプル
ケーブルリアレイズ
1種目目はケーブルリアレイズです.
セッティングが非常に重要で以下を見てください.
ケーブルリアレイズというと,基本的にケーブルの支柱と肩が真っ直ぐになる様に設定することが多いと思うのですが,今回の場合,支柱に対して体はかなり後ろ側に設定しています.これが意外と盲点で,やってみると分かりますが,三角筋後部は教科書通りに肩の真横から上げてくるよりも,肩の前側の方から引いてきた方がしっかりと収縮できるため,それを狙っていると思われます.
身体の角度にも注目です.リアレイズというと,床と並行に上体を設定すると思うのですが,今回は,床との角度が45度位になっています.そのため,それに応じて,引く角度というのも身体に対して垂直,すなわち45度方向に小指から上げていくつもりで実施します.
重さですが,動画を見て分かる通り重量を扱う種目ではないため,かなり軽めの重量で行いましょう
ケーブルクロス (リア)
2種目目は,三角筋後部狙いのケーブルクロスになります.これは,最近はジムで実施している人が多いですね.
こちらの種目もセッティングが重要で,支柱に対して体は後ろ側に設定します.
ケーブルの位置ですが,一番上にセットし,そこから腕の角度が床に対して30度くらいの角度の上体で引きます.この種目は,ケーブルの特性上,非常に肩甲骨を寄せやすい様になっているため,ケーブルをひいたらしっかりと肩甲骨を寄せる様にします (動画をみていると,ブランドンカリーの肩甲骨がかなり動いているのが分かるかと思います.).
テンポですが,今回の動画をみる限りだと,そこまでストリクトに行うのではなく,テンポ良く行うのがポイントになりそうです.
こちらも,重量は軽めです.
インクラインベンチダンベルリアレイズ
3種目目は,インクラインベンチダンベルリアレイズになります.普通のインクラインベンチで行うダンベルリアレイズは,かなりよく見かけますが,さすが,チャールズグラスということで一味違います.
一般的なインクライベンチで行うリアレイズは,肩の真横からダンベルを上げてくるのですが,今回の場合,むしろ前にもっていくかの様な動作です.
予め,小指を立てた状態から,身体の前20-30度くらいに持っていきます (イメージとしては,サイドレイズをやる感じに近いでしょうか.).このとき,ボトムに戻しても小指は立てた状態を維持し,トップでは肩甲骨は寄せるイメージです.
ベンチの角度はややきつめで,45度くらいでしょうか.このとき,ベンチの上端部が胸にくる様にして,身体はベンチがはみ出る様に設定し,三角筋後部と床が並行になる様に設定するのがポイントですね.
バーベルリアデルタプル
4種目目は,正式名称は不明ですが,バーベルリアデルタプルと形容すれば良いでしょうか.この種目ですが,カイグリーンが好んで実施している印象が強いです.
バーベルを後ろに持った状態で,三角筋後部主導で肘を上げる様にして引きながらバーベルを挙げます (僧帽筋主導でもできますが,そうなるとシュラッグになるため注意が必要です.).このとき,トップポジションは以下の様になりますから,有効範囲は非常に狭いです.
ダンベルでこの動作を行うことは良くあるのですが,バーベルで行うのは珍しいと思います.
リアデルトフライ
5種目目はリアデルトフライです.ただ,これも普通のリアデルトフライト異なります.
今回のリアデルトフライは,パラレルグリップにし,手の設定位置を耳くらいの場所にします.
この種目ですが,動画中で説明がある通り,三角筋後部はもちろんですが,僧帽筋の一部を狙っているためこの様な変則的な設定方法になっています.一般的なリアデルトフライのグリップですと,どうしても上腕三等筋に刺激が入ってしまうのですが,こうすることで刺激が逃げにくくなります.
シーテッドフェイスプル
最後の種目はフェイスプルです.このフェイスプルも独特で,ロープーリーロウを行うマシンで実施しています.
体と台座は終始垂直になっており,ボトムのポジションだからといって三角筋後部をストレッチさせるために身体を前に倒すことはありません.足はかなり下目に設定しています.
顎を終始引いてるのも見逃せません.その状態で,手の甲が上にくる様に握ったケーブルをやや内旋させながら耳の横にくる位まで持ってきます.この辺りは一般的なフェイスプルと同じですね.
終わりに…
三角筋後部は苦手としている人がかなり多い部位であり,初心者含め,今回の順番通り実施するとかなり効果的に三角筋後部を刺激することができます.
チャールズグラスのトレーニング動画は,自分自身のトレーニングの引き出しを増やすことができるため,いつも非常に勉強になります.