過去に,ミスターオリンピア史上最多タイの8度のミスターオリンピアを獲得しているロニーコールマンが手術から復帰してトレーニングを再開しました (ロニーコールマンは,ボディビルディングの競技からは引退しています.).
今回は,ロニーコールマンの復帰に関して考えたことを皆さんとシェアしたいと思います.
ロニーコールマンとは
ロニーコールマンとは,アメリカ出身のプロボディビルダーであり,恐らくボディビルダーの中で最も有名な選手の一人です.身長は180cmで体重は136 kg-145 kgで,過去にミスターオリンピアをリーヘイニーに並ぶ史上最多タイの8度獲得しました.
(すいません,ロニーコールマンのインスタグラムですが,なぜか18禁のコンテンツになっているため,ここでは詳細を確認することができません.)
彼の特徴と言えば,やはり,その規格外のサイズでしょう.
90年代初頭から,ボディビルディングはサイズ重視の時代に入り,ロニー以前はドリアンイェーツの時代でした (ドリアンイェーツが正にサイズ重視のジャッジを作りあげたと言っても過言ではありません.).ロニーは.ドリアンよりも身長が高く,また体重も10 kgほど重いため,まさにその規格外のサイズは圧巻でした.
彼のトレーニングの特徴は,「とにかく超高重量」です (youtubeにもありますので興味がある方は一度ご覧になることをおすすめします.).彼がトレーニングを行っていたジムは,テキサス州にあるメトロフレックスジムという超ハードコアなジムであり.メトロフレックスジムで彼が高重量を扱う際に叫ぶ「Yhea! Buddy! Light weight!」 (軽いぜ!ベイベー!)は非常に有名ですね笑.
ロニーコールマンの回復後のトレーニング
今回の動画はこちらになります.
こうしてみると,全盛期のロニーコールマンを知っている人からみると,「脚が細くなったなぁ」というのが第一印象なのではないでしょうか.
そもそも,手術についてですが,彼は12回に及ぶ手術を経験しております.
手術部位は,脊椎や膝周りなど様々ですが,今回は確か膝周りの手術だったと思います.手術の規模から,彼はもう二度と歩けないのではないかとも言われていましたが,レッグプレスをしている限り,大丈夫そうですね.
彼の手術の原因ですが,言わずもがな,超ヘビートレーニングの弊害でしょう.往年の彼のスクワットですが,ギア有りと言いながらも (ウエイトリフティング選手が競技用に装着する服 ( = シングレット)みたいなものです),360kgを超える重量でスクワットを行っていました.
また,デッドリフトの重量も凄まじく,フルレンジでこちらも360kgを超える重量で行なっていました (日本のジムでよく見かける,ラックから引き切るトップサイドのデッドリフトとは訳が違います…).
その往年のトレーニングに身体が耐えられなかったのでしょう.
一方で,ロニーコールマンの最大のライバルと言われていた,ジェイカトラーですが,彼は手術をしたと言う情報はなく,まさに健康そのものです.ジェイも高重量でトレーニングを行っていましたが,ロニーほどではなく,自分には高重量のトレーニングは合わないと考えて異なるトレーニングアプローチを導入しました.そう考えると,高重量トレーニングは,中長期的に見るとやはり体に芳しくないことが言えます.
ロニーコールマンの腹回りのコンディション
もう一点気になったことは,ロニーコールマンの腹回りのコンディションです.
このお腹の出方が,気になっていて,これはおそらく (確実に)ステロイドの弊害でしょう (いわゆる,バブルガットというものです).ステロイドは摂取すると内臓が肥大するため,顕著にお腹周りが出てくるのですが,その状態と合致しています.プロボディビルダーとして,競技からは引退していますが,現役時代の過剰な摂取が今になって問題になっているのかなぁと思います.
こう考えると,ステロイドは短期的には筋肥大という観点では良いのかもしれませんが.中長期的に考えると,「身体に与える影響は甚大なんだ」と実感します.
2020/08/24追記:
バブルガットの原因ですが,正しくは,アナボリックステロイドではなく,インスリンにある様です.インスリン摂取と,高重量トレーニングにより過剰に腹圧をかけることでバブルガットは形成される様です.
終わりに…
今回のロニーコールマンの状態をみて思ったことは,「いつまでも健康でいたいな」と言うことです.トレーニングは,中長期的にみて,関節等に無理がかからない様にしなくてはいけませんね.