ボディビルディングの黄金期と呼ばれる90年代に活躍した選手の一人であるKevin Levroneですが,彼にとって最もタフだったコンテストはどれだったのでしょうか.
今回は,彼がそれについて答えている動画を見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
Kevin Levroneにとってタフだったコンテスト (インタビュー動画)
Kevin Levroneが語る最も”タフ”だったコンテストについては,以下の動画で答えています.
動画の作成元は,Generation Ironになります.
Kevin Levroneですが,前置きで,「自身が出場したコンテストはまるで昨日の出来事の様に覚えている」と述べています.ボディビルディングは,過酷なダイエットがつきものであるため,その体験とともに,コンテストの詳細を覚えているという選手は結構多いですね.
Kevin Levroneにとって最も”タフ”だったコンテスト
今回,Kevin Levroneが挙げたコンテストは以下のコンテストになります.
- Night of Champions 1992
- Mr. Olympia 2000
面白いのが,これら2点を挙げた理由が非常に対照的な点です.
Night of Champions 1992
まずは,Night of Champions 1992です.
Night of Championsは,知っている方があまり多くないかもしれませんが,「ニューヨークプロの前身」と説明すると分かるかもしれません.
Kevin Levroneがこのコンテストをタフなコンテストと選択した理由を要約すると,「減量がキツすぎて生きた心地がしなかった」ということです (実際に,インタビュー動画では彼の体脂肪率が2.7%だったことが述べられています.).1992年というと,彼がまだプロに転向したばかりのときであり,まだ減量についても手探り状態だったのでしょう.今では,インターネットが普及して情報を簡単に入手することができますが,当時はまだその様なツールは十分に普及していないため,まさに「経験と勘での減量」だったのでしょう.
ちなみに,Night of Champions 1992でKevin Levroneは優勝することになるのですが,そのコンテストには若き頃のMilos Sarcev,ロニーコールマンも出場しており,それぞれ5位,14位だったようです.当時,14位だったロニーコールマンが,後にミスターオリンピアを8連覇する選手になろうとはこの当時,誰も考えていなかったと思います.
Mr. Olympia 2000
次に,ミスターオリンピア 2000が挙げられています.
このコンテストが挙げられた理由としては,「生涯最高の身体だったから」という理由です.すなわち,「生涯最高の身体」で挑んだコンテストだからこそ,一番タフなコンテストであるという認識になるのでしょう.
ミスターオリンピア 2000でのKevin Levroneは,Night of Champions 1992とは対照的に,「脳も鮮明で極めて調子が良かった」と述べています.
Kevin Levroneは,ミスターオリンピア 2000で当時2連覇中だったロニーコールマンに敗れての2位に終わるのですが,その当時のラインナップが非常に凄いので,ここでシェアさせていただきます.
- 1位:ロニーコールマン
- 2位:Kevin Levrone
- 3位:Flex Wheeler
- 4位:Shawn Ray
- 5位:Nasser El Sonbaty
- 6位:Lee Priest
- 7位:Markus Rühl
- 8位:ジェイカトラー
- 9位:デキスタージャクソン
- 10位:Orville Burke
このラインナップ,凄すぎます.このメンツでの2位というのは,本人は生涯最高の身体で敗れたため,不満があるかもしれませんが,順位以上の価値があると思います (当時のロニーコールマンとの比較ですが,ジャッジを確認すると22点差があるためロニーコールマンの圧勝という認識ですが,それでも,Flex Wheeler,Shawn Ray,Nasser El Sonbatyを抑えての2位ですから価値は高いです.).
(全くの余談ですが,ロニーコールマンの最大のライバルとされている,ジェイカトラーがジャンプアップするのは翌年2001年になります.ここから,2001年.2003年,2004年,2005年と彼はロニーコールマンに敗れ続けますが,2006年についに彼を破ります.)
終わりに…
「タフなコンテスト」というと,やはり,ラインナップの話になりがちですが,Kevin Levroneはあくまでも自分自身のコンディションを考えての意見だったので非常に面白かったです.
特に,2000年のミスターオリンピアは,彼のコンディションに加え,この豪華なメンツと渡り合ったからこそ,最もタフなコンテストに選ばれているのかもしれませんね.