長らくオリンピアの212クラスのチャンピオンとして君臨していたFlex Lewis (フレックスルイス)ですが，その「後継者」と言われていたのがDerek Lunsfordです．
フレックスルイスが現役だった当時には，両者に明らかな実力差がありましたが，キャリアの絶頂を迎えつつある現在のDerek Lunsfordと比較すると，その評価が必ずしも正しくないことが言えます．
今回は，Derek LunsfordとFlex Lewisの現在の比較についてご紹介します．
Derek Lunsfordとは
Derek Lunsfordは，1993年生まれのアメリカ出身のプロボディビルダーです．身長は167.5 cm，体重は88.3 kg-93.0 kgと言われています．
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彼は，非常に才能に溢れた選手であり，2017年にNPC USA Championshipsで優勝することで若干24歳にしてプロカードを取得します．プロカード取得から1ヶ月後に行われたタンパプロ 2017の212ポンドクラスで優勝し，オリンピア 2017の獲得権を得ます．そこで，初出場ながら，オリンピア 2017では5位に入賞し，非常に注目を集めました．
それからも彼の快進撃は続き，オリンピア 2018では，絶対王者フレックスルイスに肉薄する形で2位に入賞し，オリンピア 2018を最後にフレックスルイスが212ポンドクラスから引退することを宣言したことから，ここからは，誰もがDerek Lunsfordの時代になると思いました (非常に若く，優れた肉体を持っていたからです．)．
ただし，そこからは我慢の年が続きます．オリンピア 2019では，多くの人がDerek Lunsfordの優勝を予想する中で，彼のコンディションは芳しくなく2位に終わります．また，その翌年のオリンピア 2020でも彼のコンディションは一向に改善することはなく，まさかの4位に終わります．
オリンピア 2020で4位になったことを転機に，彼はコーチとして新たにHany Rambodを招聘し，オリンピア2021では彼史上，最高のコンディションを披露することで初優勝を果たし，オープンクラスに挑戦したミスターオリンピア 2022では2位に入賞しました．
フレックスルイスとDerek Lunsfordの合同トレーニング
現在のフレックスルイスとDerek Lunsfordの比較がわかる動画として，以下のフレックスルイスとDerek Lunsfordの合同トレーニングの動画があります．
以上の動画はDerek Lunsfordのyoutubeチャンネルです．
この動画のサムネイルから，2023年シーズンにおけるDerek Lunsfordの充実度が伺えます．
フレックスルイスとDerek Lunsfordはオリンピア 2018でぶつかっている
今回のフレックスルイスとDerek Lunsfordの比較ですが，改めて2023年シーズンのDerek Lunsfordが素晴らしいことが言えます．
ちなみに，実はフレックスルイスとDerek Lunsfordはオリンピア 2018でぶつかっており，当時の様子は以下で確認することができます．
このときのDerek Lunsfordは非常に素晴らしいのですが，フレックスルイスに軍配が上がりました (このとき，Derek Lunsfordとフレックスルイスにそこまで大きな差がないことがわかりますが，フレックスルイスの方が筋密度，コンディションがやや優れていることがわかります)．
このときは212 lbsクラスというサイズの上限が決まっている中での勝負だったため，サイズ勝負というよりはコンディション勝負になり，特にトップ5の選手を比較すると，オープンクラスほどのサイズに大きな差がないことがわかります．
Derek Lunsfordの圧倒的なサイズ，コンディション
翻って，今回の比較ですが，Derek Lunsfodはオープンクラスの選手であり，フレックスルイスも引退直前まではオープンクラスに挑戦していた経緯もありますが，現在は引退しています．そのため，Derek Lunsfordが圧倒的に良いことは当然なのですが，それを考えても，フレックスルイスとここまでの差がつくかというのが素直な感想です．
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具体的には，元々，彼は上半身が非常に優れている選手なのですが，さらにその広がり，厚みに磨きがかかっており，それでいて，ミッドセクションもしっかりとコントロールされています．また，下半身も抜群に素晴らしく，彼は下半身のトレーニングでとんでもない重量を扱う選手ではありますが，それを考えても，この大腿四頭筋の広がり方をフレックスルイスと比較すると，ここまで差が出るのかというのが率直な感想ですね．
終わりに…
Derek Lunsfordですが，サイズにばかり目が行きがちですが，オフシーズンでもそこまでサイズが大きく崩れていないのが印象的です．
2022年シーズンと比較しても，2023年はオフシーズンでのサイズアップが凄く，これでコンディションを合わせられれば，ミスターオリンピア 2023でも優勝を狙えるのではないかと思います．
