ダイエットを行う際には,事前に,基礎代謝 (BMR)を計算した上で,実際の生活の中で消費される総消費カロリーを計算することが重要であることを以前の記事で紹介させて頂きました.
以上の計算をした上で,実際にダイエットを行う際には,タンパク質,炭水化物,脂質のバランスが重要となります.
今回は,ダイエットを行う上でのタンパク質,炭水化物,脂質のバランスについて皆さんに公開します!
三大栄養素
食べ物は,タンパク質 (Protein),脂質 (Fat),炭水化物 (糖質) (Carbohydrate)の三つの栄養素から構成されています.これらを通称,三大栄養素と呼び,我々の生命を維持していくためには非常に重要な栄養素となります.
タンパク質
タンパク質は,我々の筋肉,ホルモン,皮膚の原料となる栄養素です.タンパク質の構成要素がアミノ酸であることから,アミノ酸を摂取するためにタンパク質を摂取すると言っても過言ではありません.
タンパク質は,プロテインパウダーから摂取する方法と食事から摂取する方法がありますが,基本は食事を中心にしてその補助としてプロテインパウダーを摂取することが推奨されます.個人的な経験として,プロテインパウダーを摂取が過多になっていると体調が優れなくなるため,そういった経験からも食事中心の摂取がおすすめです.
タンパク質源となる食べ物も色々なものから摂取することがおすすめです.これは,食べ物によってアミノ酸の構成が異なるためであり,様々なアミノ酸を摂取する必要性から色々なタンパク質源を用意した方が良いです.また,人によって「身体に合う合わない」のタンパク質源がある様です.そのため,自身に合うタンパク質源を見つけたら,それを中心にタンパク質源を組み立てるのがおすすめですね.
脂質
脂質に関しては,あまり良い印象を持っている方は少ないかもしれませんが,脂質はエネルギー源になるとともに,男性ホルモンであるテストステロンの原料になり,脂溶性ビタミンの吸収を促進する働きがあります.
脂質は,飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられ,基本的に不飽和脂肪酸は我々が不足しがちな脂質になります.そのため,オメガ3やオメガ6などの不飽和脂肪酸はサプリメントはもちろんですが,食事から積極的に摂取する必要があります.
炭水化物
炭水化物に関しても,あまり良い印象を持っている方は少ないかもしれませんが,炭水化物はエネルギー源になります.そのため,炭水化物が不足していると疲れやすいなどの症状が現れます.また,炭水化物は,摂取すると血糖値が上昇し,それを抑えるためにインスリンが分泌され,このインスリンが筋肥大に対して重要な役割を果たします.
炭水化物は,不足しているというよりは,むしろ意図的に不足させている人が多いですが,以上の理由からトレーニーにとっては非常に重要な栄養素になります.
PFCバランスとは
以上で説明した,タンパク質,脂質,炭水化物のバランスを通称,PFCバランスと呼んでいます.総消費カロリーから算出されたカロリー数に対してて,PFCのバランスを決めていきます.
(以下はあくまでも一例になります.)
ここでは,体重が80 kgで総消費カロリーが3000 kcalの方の場合を考えます.一月に2-3 kg減らすためには,1日で約800-1000 kcal減らすことが必要ですので,目標は低めに見積もって2000 kcalとします.
タンパク質,脂質,炭水化物のカロリー数
まず,重要なのが,1 gあたりにおいてタンパク質,脂質,炭水化物のカロリー数が異なるという点です.1 gあたりのカロリー数は,タンパク質が4 kcal,脂質が9 kcal,炭水化物が4 kcalになっています.
そのため,これら3つのカロリー数と総消費カロリーの兼ね合いから,「どの食物」を「どのくらい」食べるかを決定していきます.
タンパク質,脂質,炭水化物の摂取量
以上までで,自身の目標カロリーと自身が口にするタンパク質,脂質,炭水化物のカロリー数がわかったため,タンパク質,脂質,炭水化物をそれぞれどれくらい摂取すべきか決定します.
まず,タンパク質から決定します.タンパク質ですが,筋肥大に必要なタンパク質の量は体重1 kgに対して2-3gと言われています.すなわち,今回の場合は,3 gを採用するとタンパク質で240 gだけ摂取することになります.となると,タンパク質が占めるカロリー数は960 kcalとなります.
次に,炭水化物を決定します.炭水化物は茶碗一杯 ( = 150 g)で252 kcalと見られています.毎食一杯ずつ食べると756 kcalとなります.
最後に,脂質を決定します.脂質で費やせる量は,2000 kcalから960 kcalと756 kclを引いた284 kcalを脂肪で賄います.そうなると,脂肪は約31 gになります.一回の油料理で推奨されて油の量が15 g程度であることを考えると,無理な数値ではないと思います (参考).
注意点
PFCのバランスは,経験に頼ったものが多く,個人によって「どの栄養ををどれくらい取れば良い」というのは異なります.そのため,やりながら,自身の体調と相談しながら調整していく必要があります.
上記で述べた一例も,実際には,以上で述べたものよりもタンパク質量をやや少なめにして,炭水化物を多めにする様な手法が取られると思います.
終わりに…
PFCは,実際には経験に頼ったものが多いため,実際に行う際には色々と試行錯誤をしながら行う必要があります.そのため,初心者には難しいかもしれませんが,経験していく中で自分自身にどのような食事が合っているかなども副次的にわかるため,おすすめの手法です.