ザ・きんにくTVで公開している,なかやまきんにくんと鈴木雅選手の腕のトレーニングについて,前々回の記事では1種目目のであるコンパウンド種目であるEZバーカールについて,前回の記事では2種目目のストレッチ種目であるシーテッドカールの解説を公開させて頂きました.
今回は3種目目の仕上げの種目であるケーブルカールの解説を公開します!
鈴木雅選手/なかやまきんに君解説のケーブルカールの動画
鈴木雅選手/なかやまきんに君解説のケーブルカールの動画は,前回と同じ動画でこちらになります.
前回の動画と同様に,トレーニング場所はゴールドジムサウス東京アネックスになります.
鈴木雅選手/なかやまきんに君解説のケーブルカールのポイント
今回の動画で説明されているポイントは以下の通りです.
- ポイントは基本的にEZバーカールと同じ
- 上げてきたときに後ろに引かない
以下では,以上のポイントについて解説を加えていきます.
ポイントは基本的にEZバーカールと同じ
まず,ほぼ同一の種目で,フリーウェイトかケーブルマシンを使うかの違いであるEZバーカールとポイントはほぼ同じになります.
EZバーカールのポイントですが,以下の通りでした.
- 肩を落としてすぼめるイメージ
- 足幅は狭く (足一束入る様に)
- 肋骨をしめる (骨盤を丸める),お腹,尻をしめる
- 上腕二頭筋の真ん中を動かすイメージ (=力こぶを作る様に)
今回のEZバーカールも以上のポイントを留意する必要があります.
EZバーカールとの共通のテクニックで特に強調されているのは,四点目の上腕二等筋の真ん中を動かすイメージで行うということです.肘で動かすというイメージで行うと,どうしても前腕に刺激が逃げてしまいがちですが,今回はこの上腕二頭筋がまるで肘であるかのごとくケーブルカールを実施することで上腕二頭筋への刺激を最大化します (これにいて,鈴木雅選手は,”妄想トレーニング”と呼んでいますが,鈴木雅選手のセミナーを聞きに行くとよく耳にするワードです笑.私がセミナーを聞いたときには,鈴木選手曰く,自身のなりたいボディビルダーをイメージするとそれに本当に近くということでした.実際に,全日本と獲ったことのある選手の言っていることであるため,信憑性のある話なのでしょう.).
上げてきたときに後ろに引かない
今回のケーブルカールで特にポイントとなるのが,ケーブルを上げてきたときに上体を後ろに引かないということです.
ケーブルの特徴として,フリーウェイトと比較して負荷が抜け辛いのですが,それはあくまでも収縮点ポイントの近くまでになります.ケーブルの回転抵抗があるため,自身の身体の近くにケーブルを引こうとするとどうしても負荷が抜けてしまいます.すなわち,上体を後ろに引いてケーブルを自身の近くに持ってこようとすると負荷は抜けます.
したがって,ケーブルを上げてきたときは上体を引くのではなく,むしろ上体を倒す様なイメージ (ただ.これもやりすぎると負荷が抜けてしまいます)で行うのが良いです.
上体を後ろに引くというNGのフォームは以下の通りになります.
正しいフォームは以下の通りになります.
動画中でも述べられていますが,“上体でケーブルを迎えにいく”というイメージで実施するのが良いのではないでしょうか.動画では述べてらていませんが,顎を引くことによって自然とその様な上体を作り易くなるかと思います.
その他のケーブルカールのレパートリー
今回の動画の後半では,ケーブルカールのバリエーションについて以下の様に述べています.
- 長頭 (上腕二頭筋外側)に効かせたいなら強く握る
- 短頭 (上腕二頭筋内側)に効かせたいなら弱く握る
EZバーの形状及び,インクランカールのスピネイト動作をイメージすると分かりますが,EZバーの形状からケーブルカールでは長頭に効きやすく,また,スピネイト動作をしていないため短頭には効かせにくいという特徴があります.
しかし,実際には,EZバーを強く握り込むことで長頭により効かせることができ,弱く握り込むことで短頭に効かせることができるというテクニックがあります.そのために,動画中でも述べられていますが,バーを握り込んだ際に,長頭に効かせたいときには意図的に親指を入れたり,短頭に効かせたいときには意図的に親指を外したりするなどのレパートリーを作ることができます.
ただ,どちらに効かせるにせよ,サムレスグリップで握るのではなく,掌でしっかりとEZバーを支えましょう.
終わりに…
動画の終わりで鈴木雅選手は,マスターすればそれほど難しいテクニックではないという様に説明しています.ケーブルカールはEZバーカールと同じテクニックと言いますが,やはり,留意点が結構多いためマスターするのが大変だと思います.
また,動画の最後で述べている通り,フォームは足元から上半身に到るまで注意する必要があるということが非常に印象的でした.そこまで,トレーニング中のフォームに気を遣っているからこそ,全日本選手権で9連覇もできなたのだなと感じました.