オリンピア 2020は,オープンクラスはもちろんですが,212ポンドクラスが非常に面白いことになりそうです.
今回は,オリンピア 2020の212ポンドクラスの注目選手,Shaun Claridaについて,皆さんとシェアしたいと思います!
Shaun Claridaとは
Shaun Claridaは,1982年生まれのアメリカ出身のプロボディビルダーで,身長は,157.8 cmです.212ポンドクラスの選手であるため,身長が低いのはそこまで驚きではないのですが,特筆すべきは体重であり,オリンピア 2019は169lbs ( = 76.7 kg)で出場しました (ネット上には,オフシーズンで145lbs ( = 65.8 kg),オンシーズンで130-135lbs ( = 59-61.2 kg) という情報もある位,体重が軽い選手です (流石に,この情報は古いですが….).).
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彼は,2012年にプロ転向した選手であり,2015年のトロントプロで2位,2016年のニューヨークプロで3位,2018年のニューヨークプロで優勝,2018年のジャパンプロで2位など,比較的大きい大会でも結果を残してきた選手ではあるのですが,オリンピアに関しては2019年以前までは全くノーマークの選手でした.
実際,彼がオリンピアに出場してから,2015年は16位,2016年は13位,2017年は9位,2018年は7位と着実に順位は上げてはいたのですが,周りと比較するとやはり圧倒的に身長が小さいため,そこまで注目された選手ではありませんでした.
しかし,そんな下馬評を覆して,オリンピア 2019では3位と大きくジャンプアップし,2020年も注目選手となります.
Shaun Claridaに注目する理由
Shaun Claridaに注目する理由は,サイズを感じさせない仕上がりからです.
前述した体重から分かる通り,Shaun Claridaは,212ポンドで最小のの選手になります.ただ,彼を見ていると,周りの選手と比較して実際に大きなサイズの差がある様には見えません.その理由としては,私の個人的な感想としては,必要な部分に必要な分だけ,筋肉がついており,全く無駄がないからだと思います.
確かに,同じクラスのAhmad AshkananiやDerek Lunsfordはそれぞれサイズに優れた選手であり,彼らは見た瞬間に派手さはありますが,良く見てみると,仕上がりが甘いため,体重以上の迫力をそこまで感じません.一方のShaun Claridaですが,必要な部分の筋肉は発達しており,とにかく仕上がりが良いため,体重は20 kg近く軽いはずなのですが実際には体重以上の迫力を感じることができ,実際にそれがオリンピア 2019では順位に反映されています.
おそらく,これが,彼が”The Giant Killer”と称される最大の理由だと思われます.
注目の2020年の仕上がりですが,彼はインスタグラムに自身のコンディションをアップデートしていないため,分かり難いですが,参考までに以下の動画があります.
これは,2020年の10月にアップデートされたものであり,ビクターマルティネスと共に,腕トレーニングを行っています.
この動画では,彼の腕の状態しかわからないのですが,腕は非常に良いことが分かります.彼は,自分自身の特徴が,仕上がりにあることを認識しているため,恐らく,コンディションを大きく外してくるという可能性は非常に低いことから,恐らく上位に食い込んでくるでしょう.さらに,そこから昨年と比較して十分なサイズアップをしていれば優勝も見えてくるはずだと思います.
終わりに…
212ポンドクラスにおいて,体重制限があるという制約を最大限に生かして,多くの選手は212ポンドのリミットギリギリで調整してくる中で,約170ポンドで調整してくるShaun Claridaはまさに,異色の存在であり,オリンピア 2020でも非常に面白い選手になると思います.
212ポンドぎりぎりで調整してこないあたりが,彼は自分自身の骨格を非常に良く理解しており,自分自身の骨格に見合った体重で仕上げてきているという印象がり,非常にクレバーな選手だと思います.
2021/02/07追記:
オリンピア 2020 212ポンドクラスの結果は以下になります.
Shaun Claridaが初優勝を飾りました.コンディションは非常に素晴らしく,身長が小さいバージョンのロニーコールマンと形容されていましたね.