オリンピア 2021において,最終的には,優勝したBig Ramy (ビッグラミー)と2位のBrandon Curry (ブランドンカリー)のピックアップ審査となりましたが,比較的多くの人は,このピックアップ審査に3位だったHadi Choopanを入れるべきだったのではないかと考えています.
以上のことからわかる通り,Hadi Choopanは,過小評価されている傾向にありますが,この問題について,同じくオリンピア 2022に出場したNick Walkerがコメントしているものを見つけたため,皆さんとシェアしたいと思います!
Nick Walkerとは
Nick “the Mutant” Walkerは,1994年アメリカ生まれのプロボディビルダーです.身長は,170.18 cm,体重は113 kg (これは,恐らく,コンテスト時だと考えられます.)です.
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彼は,アマチュア時代から非常に有名であり (アマチュアの段階で,何社もスポンサーがついていました.),「すぐにプロカードをとってもおかしくない」との評価を受けており,実際に,North American Championships 2020で優勝することでプロカードを取得しました.
プロカード取得後,大激戦となったChicago Pro 2020で4位になると,翌年2021年は大躍進を果たします.三大コンテストに数えられるNew York Pro 2021,アーノルドクラシック 2021で優勝し,オリンピア 2021では初出場ながら5位と大躍進します.
2021年は,プロ二年目であり,それでこれだけの成績を残せると言うのは素晴らしいとしか言いようがありません.
Hadi Choopanとは
Hadi Choopanとは,1987年イラン生まれのプロボディビルダーです.身長は169 cm、体重は100-105 kg程度と言われています.
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彼は,2008年からコンテストに出場しており,恐らく,Mr. Olympia Amateur 2017 でプロカードを取得し,同年からプロデビューしています.ちなみに,彼のコーチである,Hany Rambodはこのときから彼を指導しているようです.
彼を世界レベルの知名度にしたのが,2017年に韓国で行われたAsia Grand Prixでしょう.当時のAsia Grand Prixは,オリンピアの直後に行われ,通例,オリンピアの優勝者はオリンピア後に世界各国で行われるコンテストに出場しないのが慣例になるのですが,2017年に行われたAsia Grand Prixは別で,当時,212ポンドクラスで絶対王者だったフレックスルイスが参戦しています (ちなみに,Hadi Choopanについて,現在はオープンクラスの選手ですが,当時は212ポンドクラスの選手でした.).
結局,このコンテストでHadi Choopan (中央左)はフレックスルイス (中央)に敗れるのですが,プロ転向一年目の選手が当時オリンピアを6連覇していた絶対王者を追い詰める形となり,今でも,そのとき「Hadi Choopanの方が良かった」という声が多数を占めています (この点からも,オリンピア 2020では当時の再戦を非常に楽しみにしていたのですが,フレックスルイスが肩の怪我で欠場するのであればしょうがありません….).
それからも快進撃を続け,バンクーバープロ 2019で優勝,初出場のオリンピア 2019では3位入賞,オリンピア2020,2021では4位,3位と非常に素晴らしい成績を残しております.
Nick WalkerのHadi Choopanへの評価
Nick WalkerのHadi Choopanへの評価ですが,Nick WalkerのインスタグラムでのQ and Aで述べられたもののようです.
I don’t think Hadi gets mentioned as much because he’s probably a little smaller but he has the ability to win the olympia just as much as I do. His conditioning was second to none and backstage, he was the most impressive bodybuilder,
Hadiはおそらく少し小さいのであまり言及されないと思いますが,彼は私と同じようにオリンピアで勝つ能力を持っています,彼のコンディショニングは誰にも引けを取らず,バックステージでは最も印象的なボディビルダーでした.
Hadi Choopanは,前述した通り,元々は212 lbsクラスの選手であり,身長がそこまでないことから,サイズで勝負するという選手ではありません (それでも十分に大きいですが….).ただ,Nick Walkerが述べている通り,彼はとんでもないコンディションを毎回披露し,しかも,コンディションにおおきなばらつきが基本的にはありません.
恐らく,そのコンディションを見たため,Nick WalkerはHadi Choopanが「最も印象的なボディビルダーだった」と述べているのであり,「オリンピアで勝つ能力を持っている」と述べるあたり,相当に評価が高いことがわかります.
ここで,Nick Walkerが言及しているのはHadi Choopanがオリンピア 2022でピックアップされなかったのが彼のサイズであるということです.ただ,2位のブランドンカリーとそこまでサイズの差があったような感じはせず (ただ,オリンピア 2022のブランドンカリーがすばらしかったのは事実ですが….),この辺は少し疑問が残るところです.
終わりに…
オリンピア 2022において,かくいう私もHadi Choopanがピックアップ審査に選べれても良いのではないかという感想を持ちました.
Hadi Choopanは,コンディションは素晴らしいのですが,やはり身長と筋肉の大きさのバランスも素晴らしく,それが彼が評価されている理由の一つなのでしょう,